百舌の「はやにえ」

昼の暑さに比して、朝晩の気温低下が気になります。寝冷えして体調を崩す人が多いようです。お気をつけください。

大阪市立大学と北海道大学の共同研究チームが面白い発表をしたので紹介します。

百舌が捉えた獲物を木の枝などに刺す「はやにえ」ですが、これまでは餌が少ない冬の「保存食」と思われていました。今回研究チームが大阪の里山で行った調査で、はやにえの消費が寒さが続いている2月に少ないことから、単なる「保存食」では無いのではとの疑問が生じたとのことです。

研究チームは「はやにえ」の効果を調べるため百舌を三つの群に分けて観察したとのことです。

・はやにえを取り除いた「除去群」

・通常オスが消費するはやにえの3倍量相当の餌を与えた「給餌群」

・はやにえの数を操作しなかった「対照群」

はやにえを取り上げられた「除去群」では、オスのさえずりの詠唱速度が遅くなり、メスの獲得に失敗することが多くなったそうです。「給餌群」と「対照群」ではメスの獲得に差はなかったそうですが、餌をたくさん与えられ栄養状態の良い「給餌群」の方が詠唱速度も早く、早期にメスを獲得できたとのことです。

このことから、「はやにえ」は冬の栄養状態を改善し、「歌の質」を改善させる栄養食として働いていると考えられました。

食事の少ない冬でも、栄養食を確保して質の高いさえずりを行えるオスがモテる百舌の世界、なんだか人間の社会を見ているような気分になるのは私だけでしょうか?

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「オプシーボ」で副作用

長い連休いかがでしたか?リフレッシュして、仕事の効率が上がるかと思ったのに、なんだか乗り切れない感じがしています。休み癖がついてしまいましたかね。

さて、令和最初のブログは、ノーベル賞をもらった本庶佑先生の発見を基に開発された抗がん剤「オプシーボ」の話題です。

「オプシーボ」は「免疫チェックポイント阻害剤」と呼ばれる新しいタイプの抗がん剤です。ノーベル賞と合わせて、目が飛び出るほど高額な事で話題となりました。

今回「オプシーボ」投薬で11人に副作用とみられる下垂体(脳の一部)機能異常があり、うち1人が死亡したとの記事がネットに掲載されていました。

薬の効果や高価であることに惑わされて、手放しに「良いもの」と思ってしまいがちですが、薬には副作用が付き物だと改めて気付かされる記事ですね。

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簡単にアンモニア合成

東京大学の研究チームが、水と窒素ガスから簡単にアンモニアを生成する方法を開発したと発表しました。

アンモニアは工業製品の原料として広く使われており、従来は約100年前に開発された「ハーバー・ボッシュ法」で生成されているそうです。この発明でノーベル賞を受賞しており、アンモニアがいかに大切だったかがわかります。

ハーバー・ボッシュ法では鉄系の触媒を用いて、温度400−650℃、200−400気圧の条件でアンモニアが生成されるのですが、全世界のエネルギー消費の1−2%がこの合成に費やされているそうです。

今回東大が開発した方法は加熱も加圧も必要なく、通常のフラスコ内でアンモニアの合成が可能なのだそうです。当然エネルギーを使わずコストも下がるので今後の活用が期待されていることは言うまでもありません。

アンモニアという基本的な有機物が、従来考えられていたより格段に穏やかな条件で生成できることがわかり、生命の誕生についても新しい考え方が広がるかもしれませんね。

今回は平成最後のブログ更新になります。1週お休みして次回は令和最初の・・・・・・・・・その頃には言い古されて耳にタコ状態かもしれません。

新年号になってもよろしくお願いいいたします。

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貧血と産後うつ

週明けの寒さが嘘のように、昼間は汗ばむような陽気ですね。急に暑くならず程よい気候が続いてもらいたいものです。

興味深いデータがネットの記事になっていたので紹介します。

2011年から2013年までに国立成育医療研究センター内で出産した女性の内、検査データのある977人(平均36歳)を対象として、産後の貧血とうつの関係について解析したとのことです。

産後に貧血のあった女性では、産後うつの発症は1.63倍も高かったそうです。貧血が重症だと1.92倍、軽症でも1.61倍高くなり、産後の貧血が重症なほど、産後うつのリクスが高くなることが明らかになったそうです。

一方、妊娠の中・後期の貧血と産後うつの間には明確な関連を認めなかったとのことです。

産後うつは社会的な問題にもなっており、今後産後の貧血改善がうつ病の発症を抑制できるか注目されている。

驚くべきは、産後にうつを発症したのは196人(20・1%)にも上っていた事実です。二割の人が産後うつになる?!

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人類初、ブラックホールの撮影

先週のポカポカ陽気で、一挙に開花した桜ですが東京では桜の花の上に雪が積もったそうですね。何だかこの春の気候不順を象徴しているようですね。

さて、約100年前にアインシュタインが存在を予言したブラックホールですが、日本の国立天文台を含む国際研究チームが、撮影に成功したとのニュースが舞い込んできました。

光をも飲み込んでしまうブラックホールですので、その本体を観察することは当然不可能です。国際研究チームは2年前、世界6ヵ所にある8つの電波望遠鏡で撮影を試み、分析を続けた結果、ガスに覆われたこの巨大な黒い穴の撮影に成功したとのことです。

オレンジ色の光の中に、ぽっかりと空いた穴のような画像ですが、理論から導き出される予想図とそっくりで、びっくりしました。さらに驚いたことには、観察されたブラックホールリングの直径が1000億キロに達するというのです。

銀河の真ん中には巨大ブラックホールがあると予想されてきましたが、実際に観察が可能になりました。今後、ブラックホールが徐々に縮小していく「ブラックホール蒸発」に繋がる観察結果が見られるかもしれませんね。

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豊胸バッグに発ガン性

今日からは気温が上っているようなので、週末にかけて桜の花も一挙に満開になるのでしょうかね。

さて、今回はフランス発信のニュースです。

(以下引用)

【AFP=時事】フランス保健当局は、豊胸手術に用いられる「インプラント」と呼ばれる人工乳腺バッグの主流のタイプに希少がんとの関連性が認められたとして、禁止する方針をメーカーに通達した。夕刊紙ルモンド(Le Monde)や公共ラジオが3日、当局が出した通達文を引用して報じた。

(引用終了)

ポリウレタン製のバックと表面がザラザラしたテクスチャードタイプの2種類が、希少がんの一種の未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)との関連性が認められたとのことです。

フランスでは以前にも、糖尿病治療薬と膀胱がんの関連が疑われるとの発表をしているのですが、どのような解析をした結果かは今回の発表でも明らかになっていません。(前向き研究でないのは明らかですよね。)

まさか、何でもかんでも「t検定」なんてことはしていないとは思うのですが・・・・・真実は如何に!!

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「お産事故」の記事

この暖かさで桜の花も我先に開花していますが、週明けは寒の戻りになるようです。気温の変化や乾燥傾向で風邪を召される方が多いようです。お気をつけくださいね。

ネットで気になる記事を見つけました。
「お産事故で赤ちゃんに脳性まひ、3割で陣痛促進剤を使用」というものなのですが、内容を読んでみると・・・・・・?????となりました。

(一部引用)

2013年までの5年間にお産の事故で脳性まひになった赤ちゃんのうち、約3割に陣痛促進剤(子宮収縮薬)が使われ、最もよく使われる薬剤だと、半数以上のケースで、学会指針が強く勧める適切な使用量が守られていなかった。日本医療機能評価機構が29日、発表した。

(引用終わり)

この記事を読まれて「陣痛促進剤→悪者」と思われた方も多いのではないでしょうか?実際はどのような発表だったかは知りませんが、この記事を書いた記者さんも「陣痛促進剤→悪者」と考えていると推測します。(発表した日本医療機能評価機構の人もそうかもしれません。)

数学的に考えると、3割に陣痛促進剤が使われ半分程度が不適切な使用方法だったとのことですので、不適切な陣痛促進剤の使用は脳性麻痺になった赤ちゃんの1割5分だけなのです。(後の8割5分は・・・・・・?)

また通常の分娩で陣痛促進剤がどれぐらい使われているか分からないので、3割の使用が多いのか少ないのか判断できません。(もし通常は5割使われているとすると・・・・・・話が逆になる可能性が出てきます。)

必要な情報のない記事を見たときには(特に医療系の記事)、「眉に唾」して騙されないようにしてくださいね。

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リュウグウに水

暖かくなったり、寒くなったりを繰り返してすっきりしない気候ですね。インフルエンザの後、落ち着いていたのですが、風邪で受診される方が増えているようです。体調管理に気をつけてくださいね。

今回はリュウグウに水があったとの話です。海の底ので乙姫様のいる竜宮城に「水」があるのは当たり前ではと言われそうですが、はやぶさ2が到着した小惑星リュウグウの話です。

はやぶさ2は小惑星リュウグウを近赤外分光計を使って観察したところ、水を含む鉱物があることを突き止めたとのことです。宇宙空間では、生命の元となる水の存在は希少だと考えられていたのですが、今回の発見にしろ木星の水にしろ、案外ありふれた存在ではないかと感じます。

もちろん、地球のように液体の水を大量に湛えた星は見つかっていませんが、我々の宇宙で水がありふれたものなら、どこかに地球とそっくりの星があるってもおかしくありません。

テレビや映画で描かれる、人類が宇宙人と遭遇するファーストコンタクトは、実現するのでしょうかねぇ・・・・・・・・

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薬剤耐性インフルエンザウィルス

冬の最後の抵抗か、今朝の大阪は寒かったです。昼は16℃まで上がるそうなので、服の選択に迷いました。昼に気温が上がると、花粉が飛散して花粉症の人は大変かもしれません。

一度飲むだけで済む新しいインフルエンザ薬である「ゾフルーザ」ですが、効き目が良い一方、耐性インフルエンザウィルスが検出されるとの報告がなされています。

今回、国立感染研究所が昨年11月〜2月に採取された香港A型インフルエンザウィルスを調べたところ、ゾフルーザを使ったことのない3人から耐性変異ウィルスが見つかったとのことです。

インフルエンザウィルスが耐性を獲得するメカニズムは判りませんが、抗生物質に対して細菌が耐性を獲得する場合から類推すると、薬を使えば使うほど耐性変異が起きやすいと考えられます。

効果の高い薬なので、インフルエンザ重症化リスクの高い人に使えるように一般の使用を制限することも考えなければならないかもしれません。

抗インフルエンザ薬ですが、インフルエンザの高熱を速やかに下げてくれる頼りになる薬ですが、使わなくとも重症化リスクの低い人はほぼ問題ないと考えられます。

抗生物資のように耐性菌とのいたちごっこに陥らないように、インフルエンザ薬の使い方についてみんなの知恵を持寄る必要があるかもしれませんね。

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キノコで血管手術の練習?

暖かくなったなぁと思ったら、急に寒くなって明日の大阪は最低気温3℃の予想です。京都ではお水取りの真っ只中。来週お水取りが終わる頃には、日に日に春めいてくるのでしょう。

さて、福岡市の医療機器販売会社がキノコを使った、面白い商品を開発したとの記事を見つけましたので紹介します。

この会社が開発したのはキノコを使った人工血管モデルで、心臓の冠血管バイパス手術の手技練習用として使用されるそうです。

電気メスなどで切開するときも、本物の血管に限りなく近く、「ここまでのものは見たことがない。」と日本心臓血管外科学会理事長も大絶賛だったとのことです。

国内の若手医師や海外での外科手術レベルの向上を視野に入れて販売していくとのこと。

繊維質で強度があるキノコに注目してエノキダケやエリンギの特性を解析し、硬さや弾力を実際の血管に近づける加工を工夫したとのだそうです。

すごいなぁーと関心しきりですが、練習後の人工血管、食べられるのでしょうか?

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