検査の正常値と異常値について(1)

これまで、健康診断や診療にあたって血液検査など様々な検査を受けられた経験があると思います。その中で一度も異常値を示す上向き(または下向き)の矢印や星印(アスタリスク)を見たことのない方は希ではないでしょうか?

これらの異常値を示すマークは何となく気分を落ち込ませ、「最近忙しかったから・・・」「暴飲暴食が・・・」など、自分に言い訳したくなる状況を作り出しています。(学生の頃、赤点を取った気分に近いのでしょうか?)

では「異常値」の意味は?とお聞きすると、多くの人が「病気がある」とか「身体に異常がある」との理解をされている事に、ビックリすることがあります。この事を裏返せば『「異常値」が無ければ病気でない。』という考え方が、深く浸透していることが分かります。

以前のブログに書きましたが、検査値は行われた状況(空腹時、負荷時、随時)と目的(スクリーニング、治療効果の判定など)により、その解釈は大きく変化するのもです。つまり、正常値が必ずしも「健康」を意味する物ではないのです。(以前のブログ「糖尿病の早期発見には、空腹時検査だけでは不十分なのです。」をご覧ください。)

これから、何度かに分けて検査値の考え方について、個人的に重要と思うこと書いていきたいと思います。

 

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