糖尿病はどんな病気(1)

生活習慣病の予防の話が続きましたので、今回から数回にわたって糖尿病・高脂血症等の個別の病態について書いていきたいと思います。

「糖尿病」は、文字通りおしっこに糖が出る病気として知られるようになりました。昔は、おしっこに蟻が群がるので、肥え汲みの方はどの家庭に糖尿病の人がいるか解ったそうです。

その後、おしっこに糖が出るのは血液中の糖(血糖)が上昇して、おしっこを作る腎臓での糖の再取り込み(再吸収)をする能力を超えてしまうためであることが知られるようになり、「糖尿病」は「高血糖病」と認識され血糖降下を目的とする治療(血糖降下療法)が勧められてきました。

この血糖降下療法は、「糖尿病」で大きな社会問題となっていた「失明」や「腎不全による透析」等の問題を激減させたため、「糖尿病の治療 = 血糖降下療法」との認識が医師を含め広がって、長い間、糖尿病の標準的な治療となっていたのです。

ところが2008年頃に、血糖を強力に下げる治療を行うと突然死する方が増えてしまうことが明らかとなり、「糖尿病の治療 = 血糖降下療法」の考え方を根本的に見直す必要が出てきてしまったのです。

『「糖尿病」は「高血糖病」だから「血糖降下療法」』との大変解りやすく、受け入れやすい考え方が、壁にぶつかってペシャンコになってしまったから大混乱の渦が駆け巡ったのは言うまでもありません。

2012年現在、この大混乱の渦は収束の方向に向かっていますがまだ余波は残っており、どの様な治療が最善であるかは専門医でも意見が分かれるところになっています。当然、糖尿病専門医と循環器医では考え方が違ってきているのが現状です。

(次回に続きます。)






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