睡眠時無呼吸症候群ってどんな病気?(4)

これまで「睡眠時無呼吸症候群」について、メカニズムを含めて書いてきました。本人が眠っている時のことでもあり、「検査を受けてみよう!!」と思い立つことが難しいため、有効な手が打てないことは理解いただけたと思います。

昨日、天王寺区医師会のスモールミーティングに参加してきました。「不眠治療」に関する勉強会だったのですが、その中で「睡眠時無呼吸症候群」が大きく取り上げられていました。専門の先生も治療は簡単だが、検査を受けてもらうことが難しいとの事でした。

なかなか検査を受けてもらえない理由としては、「睡眠時無呼吸症候群」が昼間に眠気が来る単独の病気だと思われてることがあると思います。今後のブログで書いていこうと思っていますが、実は「睡眠時無呼吸症候群」は生活習慣病のリスク要因になっていることが知られているのです。

生活習慣や服薬をきちんとしても検査値改善が十分でなかったりする場合には「睡眠時無呼吸症候群」でないことを確認するために検査を受けた方が良いのです。また、「睡眠時無呼吸症候群」は生活習慣病のリスク要因ですので、生活習慣病から起こってくる、心筋梗塞・脳血管障害等の病気になった方はやはり、「睡眠時無呼吸症候群」でないことを確認する必要があります。

一般に血液検査は「○○病でない」ことを確認するために定期的に行うものであることは広く受け入れられているのですが、その他の検査に関しては「○○病である」という診断のために行うものだとの認識が根強いようです。「睡眠時無呼吸症候群」の検査に関しては、器械が良くなったこともあり簡単に行えますし、「睡眠時無呼吸症候群でない」と明らかになれば心筋梗塞・脳血管障害や生活習慣病の治療に大きく役立ちますので、血液検査と同様に「○○病でない」ことを確認するためにする検査であると考えていただければと思います。

 

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