睡眠時無呼吸症候群ってどんな病気?(5)

「睡眠時無呼吸症候群」が様々な病気と合併するので、検査を受けて「睡眠時無呼吸症候群」で無いことを確認するのは大切な事だと前回のブログで書きましたが、今回は具体的に書いてみます。

「睡眠時無呼吸症候群」と合併しやすい病気として、高血圧・心疾患・脳血管障害・糖尿病・多血症・肺高血圧症・不整脈などがあげられます。「睡眠時無呼吸症候群」がある人は無い人より、約2倍高血圧が多いですし、心疾患は約3倍、脳血管疾患は4倍、糖尿病は1.5倍多く発症しています。

この様に書くと、「睡眠時無呼吸症候群」になるとその他のリスク要因が無くても先ほど書いた病気になってしまうと思われがちですが、決してそうではないのです。「睡眠時無呼吸症候群」はあくまでこれらの病気を顕著化させる要因と思っていただいた方がより正確かも知れません。

この点からすると、生活習慣病などに関して「睡眠時無呼吸症候群」は病気の本質では無いかも知れませんが、生活習慣病をはじめとする多くの病気に関わっていることがわかります。「睡眠時無呼吸症候群」を早期に診断・治療することで、一度発症してしまうと「生活の質」(QOL)が恐ろしいほど低下する脳血管障害や心疾患になるリスクを大幅に減らせる可能性があるのです。

ごく軽いものも含めて脳血管障害や心筋梗塞などをに罹ってしまった方も再発予防のために、「睡眠時無呼吸症候群」の検査・治療を行うことに大きな意味があることがご理解いただけると思います。

当院で行っている「睡眠時無呼吸症候群」は大変手軽なもので、昔のオイルライターぐらいの器械を貸し出させていただき、寝る前に装着して一晩寝ていただき翌日に器械を返却いただくだけです。これまでのブログを読まれて心当たりのある方は是非一度お受けになることをお勧めします。

 

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