○○年齢

現在当院には、動脈の硬さの指標となる「脈波伝導速度」を測定する機器が置いてあります。「脈波伝導速度」と言ってもお聞きになった方は少ないと思いますが、「血管年齢」の測定器と言えばなじみのある感じを受けられる方もおられるのではないでしょうか?


確かに、「脈波伝導速度が○○cm/sで、平均より動脈硬化が進んでいる可能性があります。」
と言われるより、「あなたの血管年齢は○○歳で、本当の年齢より10歳も老化しています。」
と言われた方が、感覚的に理解しやすく頭に残りますよね。

ちょっと考えてみますと、世の中には色々な「○○年齢」という言葉が溢れていることに気づきます。

では、どの様にして「○○年齢」を決めているのでしょうか?全てではないにしろ多くの場合は、それぞれの年齢の人たちを事前に測定した結果から、平均や分布(分散)などから統計学的に算出しているのでしょう。簡単に言うと測定した人の値が、どの年齢の人たちの平均と近いのかを判断しているイメージで良いと思います。
実は、これはかなり強引な方法でなのです。例えば45歳の平均値を決めるために基準となる100人を集めて測定し平均を計算したとします。平均を計算することに問題はないのですが、平均値と比較すると基準となった45歳の100人の中に45歳より年齢が高く出てくる人が結構多く含まれるのです。(基準となった人が基準から外れるのです!!)
強引な方法なのですが、検査値が悪い人の中には病気が隠れていることもあり、実年齢よりも「○○年齢」が大幅に大きいときは、気を付けないといけないのです。当院でも、血管年齢が15歳も高く出たため、色々と調べてみると糖尿病(空腹時血糖やHbA1cは正常値でした。)が隠れていた例もあります。

もしよろしければ、当院に「血管年齢」を測りに来てください。
「あなたの血管年齢大丈夫ですか?」

 

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