副作用と代償機転(3)

9月も3週目の終わりにさしかかり、やっと涼しくなってきました。暑い時期が長かった分、今年の秋は余裕を持って満喫したいものですね。

さて今回は「副作用」にどうして怖いイメージが強固に付きまとうのかについて考えてみたいと思います。この「副作用」に張り付いている怖いイメージの元を私なりに考えてみますと、たぶん「予想しなかった作用(反応)」ということに行き着くと思います。


「薬を飲んだらアレルギー反応が出て大変な目にあった。」などのイメージはすぐに思い付くのではないでしょうか?アレルギー反応は非常に頻度が低いのですが、予測不可能な上、強い症状を呈することもあり大変怖いものです。このアレルギー反応も広い意味では「薬を飲んだことによる副作用」と言えますし、実際に説明される場合も「薬の副作用で・・・・」と言われるため「副作用=怖いもの」とのイメージがしっかりと出来上がってしまっているのだと思います。しかし、このアレルギー反応は薬自体の「副作用」ではなく、実は体に備わっている免疫機構の特異的な反応なのです。(先ほどあえて「薬を飲んだことによる副作用」と書いたのはこの意味です。)


生活習慣病などで服薬する場合に心配しなければならない「副作用」は、薬剤開発時の治験やこれまでの使用経験で予測されるものであり怖がる必要はないのです。もしある薬に「怖い副作用」が予測されるのであれば、そもそもその薬は長期間服用する生活習慣病の薬には決してならないのです。(新しい薬では「予測されない副作用」が隠れている可能性は否定できませんが、全世界で多くの人に日々使用されることにより、危険性は急速に小さくなっていきます。)

みなさんがお持ちの「副作用」のイメージは私の解析に当てはまっていますか?それとも・・・・・






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