ピカソと医療(1)

急に寒くなってきましたね。インフルエンザはまだ多くないようですが、咳が続く風邪と胃腸炎が猛威をふるっているようです。いつもは2−3日で治る人でも、しつこく長引くこともあるようですので、早めに養生した方が良いみたいです。

さて、前回まで「副作用と代償機転」というシリーズで少々込み入った内容を書いたので、今回は肩肘を張らずに、芸術の秋にちなんだ話題を書いてみたいと思います。(実はインターネットの検索エンジン一番狙いだったりして・・・・・・)

私もあまり芸術に造詣が深いわけではないのですが、ピカソといえば何が書いてあるか解らない絵をたくさん残している人です。(これを「キュビズム」というそうです。)よく解らないと思うのはいつの時代も同じ様で、ピカソの絵が日本で初めて紹介された大正時代(?記憶違いかも)には、よく分からない事があると子供達がピカソやなぁー!」と言うのが流行したそうです。

そもそもピカソは古今東西の一流の画家にも引けをとらない腕前を持っていたのですが、普通に書いていたのでは表現においてはルネッサンス期の巨匠にかなわず、正確さにおいては写真などの後塵を拝する事を悟り、苦悩の中で「キュビズム」を生み出し芸術の新たな地平を開いたそうです。

医療業界においては「予防医学」の必要性が声高に言われるようになって久しいのですが、予防医学の新たな地平を開く決定打はまだ無いのが現状であると思います。テレビCMや講演会、メタボリック検診など色々な方策が行われていますが、検査の異常値を見て「お医者さんに相談だ!!」と思っていただける事はまだまだ少ないようです。

そんなこと言っても「お医者さんに相談しても、腹八分目や減量など一般的なことしか言ってもらえないし・・・・・・」との言葉が聞こえて来そうです。実は「その通り」なのです。今の医学ではどの生活習慣を直せば良くなるのか個々人にあった方法を事前に知ることが出来ないのです。

では一寸した検査値異常を「お医者さんに相談」しても意味のないことなのでしょうか?

気楽に書くと言いながら、思った以上に熱が入って長くなってしまったので、続きは次回に・・・・・・・・させてください。

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