手荒れ・アカギレ(2)

12月も半ばにさしかかり、色々な意味で「師(先生)」と名前の付く人は走り回っていますね。

前回から手荒れ・アカギレについて書いていますが、今回は何故手荒れ・アカギレになるのかについて書いてみたいと思います。

人間の皮膚は、皮脂腺と呼ばれる分泌腺から皮脂と呼ばれる油分を分泌しています。この分泌された皮脂と皮膚の水分が混じり合い乳化してクリーム状となり、皮脂膜となって外界と皮膚のバリアを作っています。このバリアを形成する皮脂膜が色々な原因で無くなってしまうと、その下にある皮膚の角質層の水分が蒸発してしまい、乾燥してしなやかさを失い、かさかさになるのです。

特に、頻回の水仕事により回復しかけた皮脂膜が再び除去されてしまったり、強力な洗剤で油分が完全に洗い流されてしまうと、皮膚の水分が外へと失われるのです。
このようにして、水分を失い柔軟性が無くなった皮膚は、乾燥状態から落屑、角質の硬化、亀裂、紅斑、痒みといっ た症状がでてくるのです。

冬など寒くなってくると、水仕事にお湯を使いますが実は水よりお湯の方が油分を取り去る作用が強いので(夏でも油物の後片付けはお湯の方が効率的ですよね。)、手荒れ・アカギレを促進してしまうのです。また、手袋をせずに強力な洗剤で洗い物をすると、お皿の油は「キュキュ」と落ちるのは良いのですが、手の脂まで落ちてしまい「キュキュ」と油ぎれになっているかも知れませんよ。

次回は、今回の原因を踏まえて手荒れ・アカギレの治療について書きたいと思います。






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