糖尿病の早期発見−再び1

朝と昼の寒暖の差が激しい日々が続いております。感冒で病院に来られる方も心なしか増えてる感じがします。連休の疲れもありますので、この週末はゆっくりとすることも大切かも知れませんね。

さて、このブログで以前から糖尿病の早期発見が大切だと耳にタコが出来まくるぐらい書いてきましたが、イギリスから興味あるエビデンスが報告されているのでご紹介いたします。

このイギリスから報告された研究では、「かかりつけ医」制が確立しているイギリスの特長を生かして、区分けした地域を糖尿病の発見・治療に関して以下のように3つに振り分けています。

1.糖尿病のリスクの高い人に積極的にOGTTを行い、糖尿病であれば積極的な治療を行う地域
2.糖尿病のリスクの高い人に積極的にOGTTを行い、糖尿病であれば通常の治療を行う地域
3.特別にOGTTを行わず、従来通りの糖尿病治療を行う地域
  (OGTT(経口糖負荷試験): 糖尿病を精密に見付ける負荷検査)

地域を3つに振り分けた上で、各地域での死亡率を前向きに観察したそうです。

結果は、どうだったと思われますか?

「先生が勧めているOGTTをしているのだから死亡率は 1<2<3じゃないの?」
「いやいや、先生はOGTTが大切なんだと言いたいので 1=2<3では?」

などと考えられる方もおられると思いますが、実は3種類の地域間に死亡率の差はなかったのです!!

「じゃOGTTをしても無駄なのでは・・・・・?」と私もビックリしたのですが、論文を取り寄せて詳しく見てみると・・・・・・・・・・・「糖尿病の早期発見」の大切さを再度認識することになりました。

なぜそうなるのか?詳しい事は長くなりますので、謎解きは次回のブログでお願いします。






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