検査をしなければ・・・・・(2)

「(血液)検査をしなければ判りません。」
「(血液)検査では判りません。」

医師はよくこの二つの「一見矛盾した事」を言うのですが、医師にとっての検査の位置づけと考え方はどのようになっているのでしょうか?(全ての医師ではなくあくまで私見ですが・・・・・)

今回はまず『(血液)検査をしなければ判りません。』とお医者さんが言う場合の状況について考えてみます。

想定される状況は、「○○の様な症状があるのですが、どこか悪いのでしょうか?」と聞かれた場合です。日常生活に支障が出ていると思うのですが、その症状が「色々な病因(病気の原因)によって引き起こされるもの」だったり「病気の場合にもその症状が出ますが、体調の変動だけでも出てくるもの」であった場合には『(血液)検査をしなければ判りません。』となります。

検査をして異常が見つかれば、症状の基になっている病因が推測することが可能になり、症状の改善に一歩近づきます。また、検査異常がなければ「悪いところがない」訳ではないのですが、早急に手当てしなければならない命に関わる異常がある可能性は低いと判断できると思います。(もちろん適切な検査をしていればですが・・・・)

多くの方は『「検査」をすれば自動的に病因となる悪いところが判るんでしょ?』と考えておられますが、実際はそう簡単ではありません。「適切な検査」をするためには、症状の出やすい状況や頻度・症状の強弱など患者さんからの情報が大変ありがたい助けとなります。患者さんから十分な聞き取りを出来ずに行った検査ではその症状と関係ない異常を見付けてしまい、治療をしても一向に症状が改善しない状況に陥る危険性すらあるのです。

「(血液)検査をしなければ判りません。」は「検査をすれば判る」という意味ではなく、検査結果を見てみなければこれ以上の診断・判断を進める材料がないとの意味なのです。

次回は「(血液)検査では判りません。」と言う時について考えてみたいと思います。