ダイエットは万能ではない?(2)

8月前だというのに暑い日が続いております。熱中症や夏ばてに気を付けて体調管理をしていただければと思います。

さて前回からの続きですが、「糖尿病は良くなっているのにリスクが減らない合併症があること」をどの様に考えればよいのでしょうか?

今までのブログを読んでいただいている方はうすうす気がついておられると思いますが、「糖尿病は良くなっているのに・・・」の部分に落とし穴があると考えられるのです。この部分を「血糖値は良くなっているのに・・・」と書き換えるとよく解ると思いますが、「血糖値の改善 = 糖尿病の改善」と考えると、この落とし穴に落ちてしまって、「心筋梗塞などの心血管イベント」のリスクが減らない事実に対して「どうしてそうなるのだろう????」となってしまうのです。

以前にも書きましたが、糖尿病は「膵臓が(相対的・絶対的に)インスリンを十分に出せない」状態が本態であり、ダイエットだけでは血糖値は改善したとしても、疲弊した膵臓を正常に戻すところまで出来ていないと考えると、今回の心血管イベントのリスクが減らなかったのことも理解しやすいのではないでしょうか?

それでも「血糖値は良くなっているのに・・・」と違和感を感じられる方もおられると思いますので、次回は「血糖値と膵臓の疲弊の関係」についてどんな事が起こっているのか、書いてみたいと思います。






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