月別アーカイブ: 2013年12月

来年もよろしくお願いします

本年も残すところあと数日です。本当に早いものです。昨日までに比べてこころなしか、車の交通量も減っている感じがします。今年も新年に向けて、洗車の行列ができるのでしょうか?

さて、今年も四苦八苦しながら何とかブログを書き連ねて来られましたのも、私の拙いブログを忍耐強くお読みいただいた方々のおかげと感謝しています。書くにあたっては、できうる限り「思い込み・思い入れ」に振り回されることなく正確な内容をお伝えしようと心がけたつもりですが、改めて読み返してみますと、独り善がりの展開もそこかしこに顔を出しており、赤面の至りです。

まだまだ、お伝えしたい内容が沢山あるのですが、私の理解不足と文才の無さで簡潔な文章に出来ずにおります。来年はより内容の充実したブログを目指して頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします。

末筆ではございますが、皆様も良いお年をお迎えになるように心からお祈りいたします。

(来年のブログは1月10日より開始予定です。よろしくお願いいたします。)


糖尿病が減少?!

今日は一段と寒く、真冬並みに気温が上がらないそうです。クリスマス寒波の本領発揮といったところでしょうか?「ホワイトクリスマス」はロマンチックなイメージですが、交通渋滞など都会では困りものですね。

さて、先日公表された2012年の「国民健康・栄養調査」の結果によると、1997年に統計を取り始めて以来、「糖尿病の疑いがある人」の数が前回に比べて初めて減少したそうです。結果について厚生労働省は「特定健診(メタボ健診)の導入で、国民の健康意識が高まった可能性がある」と分析しているとのことです。

年々増加傾向にあった「糖尿病・糖尿病予備軍」が減少しているとの結果はは喜ばしいことだと思います。けれども、本当に「国民の健康意識が高まって糖尿病・糖尿病予備軍が減っている」のでしょうか?もし減っているとしたら、将来的には糖尿病が原因の一つである心筋梗塞なども減っていくのでしょうか?

そのようなバラ色の将来を素直に想い描けない理由は、以前からこのブログの読者である方には御納得いただけると思います。詳しくは以前のブログをご参照いただくとして、ひと言で纏めますと・・・

「糖尿病・糖尿病予備軍は空腹時血糖やHbA1cだけでは見付けられない」のです。

特定健診には、75gOGTT(経口糖負荷試験)が含まれておりませんので、正確に「糖尿病や糖尿病予備軍」を見付け出すことが出来ないのです。

また、「特定健診(メタボ検診)」を厚生労働省が積極的に勧めた結果、糖尿病の治療をされている方も含めて、(空腹時の)血糖値が良い人が多く健診を受けるようになったのではないかと思わせるふしもあります。

糖尿病(特に軽症糖尿病)は見付けられていないだけで、まだまだ増加していると思っているのは心配のしすぎでしょうか?


今年の漢字

昨日、京都の清水寺で年末恒例の「今年の漢字」が発表されました。

『17万290通の応募のうち、「輪」は最多の9518通(5・59%)だった。2020年東京五輪の開催決定や、富士山の世界文化遺産登録、サッカーW杯への日本代表の出場決定など「日本中が輪になって歓喜にわいた年」であり、台風など相次ぐ自然災害にも支援の輪が広がったことなどが理由に挙げられた。』

「輪といえば」大学で基礎医学を研究している時に使用した「プラスミド」を思い出します。何だが難しそうに聞こえますが、「プラスミド」はDNA(デオキシリボ核酸)を輪ゴムのように丸くしただけのものです。このDNAの輪を大腸菌に入れると、DNAの情報に順って欲しい蛋白質を大腸菌が作ってくれるのです。

DNAを丸くして「プラスミド」にする一つの理由は、端があると千切れた不要なDNAと大腸菌に認識され、DNAが分解されてしまうかならのです。切れ目なく繋がっていることが生命(大腸菌)を利用する時には大切なのです。

「輪と生命といえば」大阪でも上演されている劇団四季の「ライオンキング」の「サークル・オブ・ライフ(命の輪)*1」を思い浮かべます。サバンナの生命力を彷彿とさせる劇の冒頭は圧巻です。

「輪と生命と四季といえば」この詩を思い出します。「年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず」来年の春の桜や秋の紅葉を、より成長した自分として愛でることが出来ればと日々努力しております。

今年ももう少しですが全てがまるく納まって、新年を迎えたいものですね。

*1 『ライオンも死ねば草となり、その草を草食動物が食べ、その草食動物をライオンが食べる。全てのものはこのめぐりめぐる偉大な生命の調和に結びついている。
王としてそれを理解し、全ての生命を尊重すべきである』


流行語と7人の白雪姫

今年も残すところ3週間と少しですね。色々なことがありましたが、本当に「光陰矢のごとし」でビックリしますね。来年は年明からスタートダッシュ出来るように、今から環境を整えておく必要がありますかねぇ?

さて以前のブログで

『検査異常に「倍返し」されて「じぇじぇじぇ」と驚く前に、いつ行動を起こせばいいのでしょうか?
もちろん「今でしょ!」
(さて、今年の流行語大賞はどうなるのか今から楽しみですね。)』

と書いたのですが、今年は上に書いた「倍返し」「じぇじぇじぇ」「今でしょ!」に「お・も・て・な・し」を加えた4つが選ばれたそうです。どれが選ばれるのか楽しみにしていた身には、チョット肩すかしを喰らった感じもします。

沢山選ばれるといえば、幼稚園などの生活発表会で「白雪姫」などの劇をする時に小人が7人ではなく「白雪姫が7人(またはそれ以上)」もいることが、結構あるそうです。一人の子供が多くの台詞を覚えられない等の理由はあると思いますが、やっぱり違和感を感じてしまいます。

色々な配慮から「一つに絞る」のではなく複数を選ぶ事は良いと思うのですが、その決定が「問題を起こさないため」や「批判・責任の回避」に基づいているとすれば、困ったものです。

医学の世界では、目の前の症状に振り回されてどんどん病名を増やしていくのは、「誤診を生む苗床」だといわれ、特に研修医の時代には堅く戒められます。

安易に「一つに選択をしない」風潮が蔓延するのではないかという私の心配が、無用な物になってくれればと思っています。

『検査異常に「倍返し」されて「じぇじぇじぇ」と驚く前に、いつ行動を起こせばいいのでしょうか?
もちろん「今でしょ!」 きむ循環器内科医院はいつでも「お・も・て・な・し」の心でお迎えしております。』