新しい高血圧ガイドライン(JSH2014)

新入学の時期だというのに、朝晩の冷え込みはなかなか緩まないですね。今朝も医院に来たら気温が低く、暖房を入れる羽目になりました・・・・・困ったものです。

さて最近、幾人かの患者さんに「血圧の基準が上がりましたね。」と診察中に言われる機会がありました。「JSH2014」の新しい高血圧ガイドラインについて、ニュース報道をご覧になって興味を持たれたのだと思います。ご自身の病気について興味を持っていただけることは、大変ありがたいことです。

ただ、「高血圧の基準値が緩和された」側面ばかりが強調され、「これまでの高血圧の基準が厳しすぎたので、私の高い血圧もそれ程気にしなくても良いよね。」と間違った認識が広がってしまうのが心配です。よくよくガイドラインを読んでみると、血圧の基準値が緩和されたのではなく、血圧の管理基準(降圧目標値)についての変更なのです。

この変更には、当院で「診察室での血圧は参考値」と以前から言って来た考えと同様の「診察室血圧」より「家庭血圧」の重視という考え方が反映されています。「診察室血圧」は報道されたように緩和されましたが、実は基本的な「家庭血圧」の基準値は135/85mmHg以下と全く変化なく、後期高齢者など「家庭血圧」の降圧目標値が緩和されたグループでは必ず「○○○/○○mmHg」(目安)となっています。

つまり、「動脈硬化などの個々人の病態により、降圧目標が大きく変わるため一律に基準値を定めることが出来ませんよ」という意味が「(目安)」に含まれているのです。

ガイドライン自体が本来的に「(目安)」なのですが、ひとたび基準が出来てしまうと一人歩きしだすのは世の常ですね。世の中のスピード感に翻弄され、物事の本質に立ち入らない風潮が混乱にさらなる拍車をかけているような気がします。(困ったものです。)

今回の新しい高血圧ガイドラインの本当の変更点は、「診察室血圧」の降圧目標値は緩和されたものの、「『家庭血圧』を記録しないと高血圧の管理は始まりません。」という内容なのです。(高血圧専門の先生方は厳しいですね。)

皆さんも、この機会に「家庭血圧」を記録してみませんか?

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