生活習慣と生活習慣病(4)

「長袖を仕舞えないなぁ」と話していたら突然真夏のような暑さですね。気温の急激な変化は予想以上に体調に影響しますので、十分な睡眠と規則正しい生活リズムを心がけてくださいね。

さて、前回のブログで『「良い生活習慣をしている人」の方が「良い」とは限らないのです・・・』と書きました。今回は、私なりの説明をいたします。

ある特定の人が「良い生活習慣」と「悪い生活習慣」をした場合には、皆さんの直感の通り「良い生活習慣」をしている場合の方が「良い」のはいうまでもありません。今回の研究でも、運動量が増えて生活習慣が改善した人は、心血管疾患のリスクが減っていることからも明らかですね。

誤解のないように敢えて書きますと、1日9000歩の人が1日11000歩に運動量を2000歩増やせば、この研究結果から10%近く心血管疾患のリスクを減らすことが出来るのです。

しかし、集団で観察した場合には特定の人で見た場合程単純には行かないのです。なぜなら、それぞれの人の体質(遺伝子環境)が異なっているからなのです。つまり、「体質と環境のミスマッチ」によって病気になるという考え方をしないと混乱の元になるのです。

それでは、この研究において「体質と環境のミスマッチ」の観点から考えてみましょう。

そもそも運動量が多い(1日9000歩も)のに、糖の代謝が正常化されず耐糖能異常(IGT)であるのは、体質(遺伝子環境)的に糖尿病になりやすいのだと判断できます。そのため、多く歩く人のグループには体質的に糖尿病になりやすい人が多く含まれる結果になるのです。

もちろん遺伝的に糖尿病になり易いがあまり運動しない人もいますが、その様な人は「体質と環境のミスマッチ」が大きく糖尿病になってしまっており、糖尿病の前段階である耐糖能異常(IGT)を対象としたこの試験に参加できないと考えられるのです。

この偏りが、前回のブログに書きました「さらなる驚き」の原因になっていると思われます。(通常良い生活習慣を維持するのは、悪い生活習慣を改めるより大変なのです。)

私の説明に御納得いただけましたでしょうか?

次回は、もう少し「体質と環境のミスマッチ」について書いてこのシリーズをまとめたいと思います。

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