生活習慣と生活習慣病(1)

楽しみにしていたゴールデンウィークも「あっ」という間に過ぎ去りましたが、疲れを残していませんか?胃腸炎や鼻風邪が流行っているようですので、この週末は体調管理に勤しんで病気にやられないようにお気をつけください。

さて、今回のお題は「生活習慣と生活習慣病」についてですが、多くの方が「悪い生活習慣を続けているので病気になるのだ!」と考えておられると思います。本ブログでは以前から、生活習慣病は「体質(遺伝子)と環境のミスマッチ」によって起こると書いてきたのですが、もう一つ上手に伝え切れていないと感じておりました。

そこで最近イギリスから、「前糖尿病状態である耐糖能異常(IGT)の方が一日2000歩余分に歩くだけで心臓発作のリスクが低下する。」との興味ある報告がなされましたので、この話を中心に「生活習慣と生活習慣病」について書いていきたい思います。(久しぶりのシリーズ物ですね。)

最初に基礎知識として、耐糖能異常(IGT)は空腹時血糖は上昇していないが、食後の血糖上昇があり、そのままにしておくと数年後に高い割合で糖尿病に移行するといわれています。また多くの疫学研究の結果から、耐糖能異常(IGT)は糖尿病にならなくても、心血管疾患になる危険(リスク)が高い事が知られています。

全世界では約3億4400万人(成人の8%!?)が耐糖能異常(IGT)であるといわれており、人口増加に伴い2030年までに4億7200万人まで増えると予想されています。

この意味からも今回の研究発表は、我々循環器医にとって大変興味深い物なのです。

次回から、詳しい試験の内容を見ていくと同時に「生活習慣と生活習慣病」についての私見を書きますね。

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