生活習慣と生活習慣病(5)

今回は前回までの関連として「体質と環境のミスマッチ」についてもう少し書きたいと思います。

当院を受診され、生活習慣病である事が血液検査等の異常から判った場合、日頃から健康に気をつけて生活なさっていますかとお聞きすることにしています。

自ら当院を受診された大変健康意識の高い方が多いので、たいていの場合「しています。」という返事が返ってきます。

そんな時には、「特に改める生活習慣が思い付かれないようでしたら、薬を始めましょう!」とお伝えするのですが、「???????」と丸い目でビックリされることがあります。
今にも「健康的な生活を送っているのに、何で薬なんで・・・」という言葉が今にも出て来そうです。

これまでの私のブログを読まれている方でしたら、察しがつくと想いますがいかがですか?

そうです、「良い生活習慣」をしているのに生活習慣病の「検査異常」が出ているのは、9000歩も歩いているのに耐糖能異常(IGT)がある人と同じと考えられるのです。(多く歩いているのに耐糖能異常(IGT)になっている人は、さらに多く歩かないとリスクを減らせないのです。)つまり「良い生活習慣」をしているのに生活習慣病の「検査異常」が出ている方は、それ以上「生活習慣」を改善できないので、服薬によってリスクを下げる必要があるのです。

結局薬を飲まないといけないのなら、「良い生活習慣」をしてきたのは無駄な努力だったのでしょうか?

決してそんなことはありません。もし「良い生活習慣」をその人がしていなければ「環境と体質のミスマッチ」の観点から、もっと病態がひどいことになっていて、「薬を始めましょう」などと暢気なことを言っていられなかったのかもしれないのです!高い健康意識と弛まぬ努力で「環境と体質のミスマッチ」の影響を最低限に抑えてこられたのです。

「体質と環境のミスマッチ」は他人との「比較」ではなく、自分の健康を「評価」し続けなければわからないものなのです。

「生活習慣と生活習慣病」の微妙な関係について、分かり易く説明できていますでしょうか?皆様の「評価」にお任せいたしたいと思います。