高血圧と認知症

先週、やっと秋らしい日が来たと思っていたら、台風が南の湿った空気を送り込んでくるからでしょうか、残暑というより蒸し暑いですね。不眠などで何となく怠い感じが残ってしまい易くなる状況です。お気をつけ下さい。

さて、今回のブログは「高血圧と認知症」の話です。

実は老年期の高血圧ではなく、「中年期の高血圧」が20年後の認知機能低下と関連するとの驚くべき報告です。

報告は、米国4地域の1万3000人(45〜65歳)を対象とした長期観察研究からなされました。中央値で19.1年、最長23.5年の間、追跡調査がなされたとのことです。

その中で、中年期に高血圧であった方は、20年後の認知機能低下が有意に大きかったとのことです。もちろん、高血圧群では多くの方が亡くなっており、数学的に補正すると認知機能の低下に対する影響はさらに大きくなったのです。

また、ベースの血圧が高くても降圧薬で治療すると、認知機能の低下は抑えられたとのことです。また、老年期の高血圧と認知機能の低下は明らかな関係を認めなかったことから、老年期になって高血圧を治療しても、影響は少ないと考えられるのです。

「忙しいからなかなか病院には・・・・・」と思われている方、手遅れになる前に是非近くの医院に相談しに行ってください。

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