月別アーカイブ: 2014年11月

インフルエンザ

当院ではまだ出ておりませんが、インフルエンザが本格的な流行期に入っているようです。大阪でも一部の学校で学級閉鎖となったり、東京の定点観測で基準となる 1人/日・施設 を多くの区で超えているようです。インフルエンザの予防接種をしてから効果が出るまでに2週間程時間がかかります。まだ接種されていない方は、当院でも電話で予約受付しておりますので、ご検討下さい。

さて、今回は「インフルエンザ」の話なのですが、男性の方が女性よりインフルエンザや風邪に弱いとの報告がハーバード大学のレスター教授からなされました。

教授によると、マウスを肺炎にして女性ホルモンであるエストロジェンを投与する群と投与しない群に分けたところ、エストロゲンを与えたマウスは、与えていないマウスよりも早く、肺から病原体を除去できるのだそうです。

エストロジェンは一酸化窒素合成酵素3型(NOS3)を活性化させて、肺での抵抗力を増す作用があるのです。ですので、女性ホルモンの少ない男性より、女性はインフルエンザや風邪に強いはずだという考えなのです。

あまり「成る程」と思えるような実感はないのですが、皆さんはどの様に思われますか?

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「水素で走る」自動車

11月も後半に差し掛かって、寒くなってきましたね。最近ネットで見ましたが、羽布団の下に毛布を掛けるより、羽布団の上に毛布をかぶせた方が暖かくなることを知らない人が案外多いとのことです。羽布団の上に毛布、一度お試しあれ。

さて、来月トヨタ自動車から「水素で走る」自動車が発売されると発表がありました。水素を燃料とすると排出されるのは水(水蒸気)だけなので、究極のエコカーと呼ばれているそうです。

ハイブリッド車が一定の地位を占めてきている一方、電気自動車はまだ影が薄く、「水素で走る」車はまだまだ未来のことだと思っていたので、来月発売と聞いてビックリしました。

鋭い方は気付かれたと思いますが、先ほどから「水素で走る」自動車と書いているのには理由があります。実は水素を燃料として走る自動車は、大きく二つのタイプに分かれるのです。それは、

「水素自動車と燃料電池自動車」です。

「水素自動車」は水素を燃焼してエンジンを動かす方式の自動車で、今の自動車のガソリンを水素に置き換えたようなイメージです。

「燃料電池自動車」は電気自動車のバッテリー(リチウムバッテリーなど)を、水素から電気を作り出す燃料電池に置き換えたもので、モーターで自動車は動きます。

実は今回発売される「水素で走る」自動車は後者の「燃料電池自動車」なのですが、私はてっきり前者の「水素自動車」が発売されると思い込んでビックリしたのです。

同じ水素を燃料に走る自動車ですが、中身は全く別物なのです。

同じように医学の世界でも「血圧を下げる薬(降圧薬)」や「糖尿病薬」と十把一絡げにされており、それぞれの薬が、『二種類の「水素で走る」自動車』のように差異があることを意識されていない方が、案外多いのではないでしょうか。

御自身の飲まれている薬が、どんな原理で作用しているか興味ありませんか?

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長寿遺伝子

昨日から急に冷え込んで、最低気温が一桁になりましたね。日が当たると急に気温が高くなることもなく、日陰に入ると冷たい風が肌を突き刺す感じです。

さて、現在全世界で確認されている110歳以上の人は74人居られるそうです。その内、アメリカに住んでいる17人の遺伝子について共通の特徴はないか、米スタンフォード大学が長寿遺伝子を見付ける研究をしたとのことです。

研究誌の報告によると、17人の平均寿命は112歳で最高齢者が116歳だったとのことです。結果としては、最初の予想に反してこの17人に共通する遺伝子の特徴は見つからなかったとのことです。

この結果を聞いて、何だか少し残念なようなホッとしたような複雑な気持ちに包まれました。

「長寿遺伝子が有れば良かったのになぁ」と思う一方、日頃から受診した方に力説している「健康は細かい養生(調整)の積み重ねです。」という言葉に、新しい裏付けが出現したと喜んでいる気持ちがあるのです。

先ほどの研究の結果は、今後のために分析データを一般公開するそうですが、この17人の「生命線(手相)」の長さなどは、よもや解析されていないですよね・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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妖怪ウォッチと健康診断

最近の天気は、秋の気候というより「夏の終わりと冬が混在」しているような感じですね。こんな時は重ね着で、小まめに調節するのが良いかもしれません。

さて、子供達の間で「妖怪ウォッチ」が大ブレークしています。ラッキー池田が振り付けした「妖怪体操第一」は音楽を流すと多くの子供が自然と体を動かす様は、40代の人達が「UFO!」というと頭の後ろから手を上に出す仕草を自然としてしまうのを連想させます。

妖怪ウォッチですがユニークで可愛い妖怪達が出てくることもさることながら、子供達が「なんで?」と思うことを「妖怪のせいなのね」と疑問を一刀両断にする明快さが子供の感性にうけているようなのです。

一方で「何で宿題をしないの!」と怒られても「妖怪のせいだから」と答えたり、謝る時に「ごめん、ごめん、一反ゴメン」と悪びれもせず言ってみたり色々と問題も出て来ているようです。

「妖怪のせいなのね」などと非現実的な答えであっても、何となく安心してしまうのは子供だけでなく大人も含めた現人類の特徴なのかもしれません。

「大人になって妖怪は無いよ!」との声が聞こえてきそうですが、説明のため以前に書いたブログの文章を引用しますね。

*******(検査の正常値と異常値について(1)より)

これまで、健康診断や診療にあたって血液検査など様々な検査を受けられた経験があると思います。その中で一度も異常値を示す上向き(または下向き)の矢印や星印(アスタリスク)を見たことのない方は希ではないでしょうか?

これらの異常値を示すマークは何となく気分を落ち込ませ、「最近忙しかったから・・・」「暴飲暴食が・・・」など、自分に言い訳したくなる状況を作り出しています。(学生の頃、赤点を取った気分に近いのでしょうか?)

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如何でしょうか、大人になっても違った形の「妖怪」を出現させていると思いませんか?

 

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