スタチンによる糖尿病リスク(4)

前回は、糖尿病発病に対するスタチンの効果が、研究の方法(「無作為割り付け」かどうか)により変わってしまう可能性を書いたのですが、ご理解いただけましたでしょうか?(少し込み入った内容ですみません。)「これにて一件落着!!」と思った所に、無作為割り付け(ランダマイズ)試験でも、スタチンが9%程度糖尿病の発症を増やしているとの論文に行き当たりました。

ビックリして学術部の方にお話をお聞きしたところ、確かにその内容で論文が発表されているとのことでした。お教えいただいた現時点での一般的な考え方としては、「スタチンの種類によっては、若干糖尿病の発症を増加させる可能性がある。」とのことです。

前々回のブログで挙げた考えの一つ「Ⅰ 2001年の研究で使われていたスタチンと違う種類のスタチンが上市され多く使われるようになっている現状から、新しく使われているスタチンが糖尿病発症に良くないかもしれない。」に近い考え方ですね。

「そういう事もあるかもしれないけど・・・・・何だかしっくり来ないなぁ」と呟きながら、資料を見てみると、ある試験における糖尿病発症率のグラフに行き当たりました。

そこには何とも奇妙な曲線が・・・・・・・・・・(次回最終回に続く!)

 

.






DDまっぷ ドクターブログ 一覧