月別アーカイブ: 2015年11月

低ければ低いほど・・・・

今朝はメッキリ冷え込んで、今年一番の寒さだそうです。気温が10℃を切ると、急に寒くなったように感じますね。

さて、今回は低くなった気温の話ではなく、血圧の話です。

11月7日〜11日にオーランドで行われていた米国心臓学会(AHA)の学術集会で、以前から注目されていたSPRINT(スプリント)試験の結果が報告されました。

この試験は糖尿病等のない高血圧の人で、通常治療の最高血圧140mmHg未満を目指すグループと厳格治療の最高血圧120mmHg未満を目指すグループで心血管イベント(心筋梗塞や脳梗塞)・総死亡に差があるか、前向きランダマイズ試験です。(エントリー 9361症例、中央追跡期間 3.26年)前向きランダマイズ試験でエントリー数も多いことから、信頼性は高いと判断されます。

結果として、厳格治療グループの方が心血管イベントで25%・総死亡で27%低かったとのことです。男性・高齢者・合併症のない場合が低下傾向が強く出ているようです。

さらに最高血圧で分類してみると、より最高血圧が低下した群でイベントが低下しているとことが明らかとなりました。

イベントの内容は、論文化されてみないと解りませんが、これまでの研究を踏まえると脳卒中の低下が結果に大きく影響しているのではないかと予測しています。(どうなのでしょう?)

「普通に生活できるのであれば、血圧は低ければ低いほどよい。」のかもしれませんね。

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風邪に抗生物質は必要?

今日は朝から寒いですね。まだインフルエンザの方は来られてませんが、風邪での受診が増えています。お気を付け下さい。

さて今回は「風邪と抗生物質」について書こうと思ったのですが、私が書くより分かり易い記事がありましたので、リンクを紹介します。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151116-00000005-wordleaf-sctch

是非お読みくださいね。

リンク切れになった時のために、記事で紹介されている

WHOの抗菌薬啓発「4原則」

について引用しておきます。(以下引用)

(1)求めない
薬をもらうと安心するのは、当然のことだと思います。でも、自分にとって効果のない薬をもらって飲んでも、無用な副反応を引き起こす恐れがある上にお金がかかります。できるだけ症状に対して効果のある薬だけをもらうようにしたいものですね。薬の処方で気になることがあれば、医師に遠慮せず相談しましょう。医師の中には、意味のない薬と知りながら、欲しがる人が多いという理由で処方しているという人もいるそうです。

(2)飲むならきちんと
もらった薬は残さず飲みきることが大切です。その薬はそのときのあなたのためのものです。その細菌を殺すために、適切な量が処方されているはず。症状が良くなった気がしても飲み続けて、確実に細菌を死滅させてください。そうしないと、生き残っていた細菌が、しだいに耐性を持つようになってしまいます。

(3)もらわない
親切心で処方薬をくれそうな方に出会ったら、丁重にお断りすることがよいです。そしてやんわりと抗菌薬を捨てることをアドバイスしてあげられると、その抗菌薬を長く使える可能性が伸びます。

(4)あげない
(3)の逆ですね。病気の症状を判断できるのは医師だけです。抗菌薬は市販の風邪薬とは違います。医師でもない人が独自の判断で、抗菌薬を誰かにわたすのはしない方が良さそうです。

(引用ここまで)

これをお読みになって、皆さんは「風邪の時の抗生物質」どう思われますか?

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ゲノム操作でブタの筋肉倍増

最近、気温・天候不順で何だか体調がすぐれない方や、風邪での受診が多くなっています。手洗いやうがいが案外有効かもしれませんよ。

さてビックリする話題がネットにありましたので、書いてみたいと思います。

明治大や広島大などの研究チームが、豚の遺伝子を改変して普通の豚より筋肉量の多い豚を作り出したとのことです。方法としては、筋肉の成長を抑える遺伝子「ミオスタチン」を働かなくしたのだそうです。

食肉として買い取られる筋肉量が1.4〜1.7倍になるそうなので、豚肉の生産効率は当然良くなりますよね。経済的には良いかもしれませんが・・・・・・・大丈夫なのだろうかと思ってしまいます。

トウモロコシなどの遺伝子改変作物の安全性や規制の議論もまだ煮詰まっていないのに、「豚肉よお前もか!」と言いたくなる気持ちです。

新しい技術が登場するたびに、経済的な目標のために消費者にしわ寄せが知らないうちに来るのはあってはならないこと思います。

かつて二宮尊徳が言ったように、「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」なのでしょうかね。皆さんはどう思われましたか?

 

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インフルエンザ予防接種 する? しない?

当院でもインフルエンザの予防接種が始まっていますが、「今回は値段も上がったのでインフルエンザ予防接種を控える人がけっこういる。」との話を耳にしました。

確かに予防接種をしたからといってインフルエンザに罹患しないわけでもないし、摂取しなかったからといって必ず罹患するわけでもありません。

「どうしようか?」と悩んでおられる方に、さらに悩ましい研究結果が米国でなされましたので、書いてみます。

有名な医学雑誌JAMAの10月5日オンライン版で報告されたのですが、「インフルエンザ関連肺炎による入院は、ワクチンの未接種の人が多い。」というのです。

インフルエンザ関連肺炎は、インフルエンザと関係のない病原菌が関係する二次性(もしくは混合)肺炎を含んでおり、ワクチンの効果が限定的で効果があるかどうか明らかではなかったのです。

今回、全米4地域8病院で行われた研究では、インフルエンザ予防接種を受けた人は受けなかった人より、肺炎による入院が57%も低くかったそうです。

インフルエンザ関連肺炎はそうそう罹るものではありませんが、「風邪は万病の元」の言葉通りインフルエンザは大病の原因になっているやもしれませんね。

この文章を読んで予防接種をしようと思った方、近医にご相談してみてください。