低ければ低いほど・・・・

今朝はメッキリ冷え込んで、今年一番の寒さだそうです。気温が10℃を切ると、急に寒くなったように感じますね。

さて、今回は低くなった気温の話ではなく、血圧の話です。

11月7日〜11日にオーランドで行われていた米国心臓学会(AHA)の学術集会で、以前から注目されていたSPRINT(スプリント)試験の結果が報告されました。

この試験は糖尿病等のない高血圧の人で、通常治療の最高血圧140mmHg未満を目指すグループと厳格治療の最高血圧120mmHg未満を目指すグループで心血管イベント(心筋梗塞や脳梗塞)・総死亡に差があるか、前向きランダマイズ試験です。(エントリー 9361症例、中央追跡期間 3.26年)前向きランダマイズ試験でエントリー数も多いことから、信頼性は高いと判断されます。

結果として、厳格治療グループの方が心血管イベントで25%・総死亡で27%低かったとのことです。男性・高齢者・合併症のない場合が低下傾向が強く出ているようです。

さらに最高血圧で分類してみると、より最高血圧が低下した群でイベントが低下しているとことが明らかとなりました。

イベントの内容は、論文化されてみないと解りませんが、これまでの研究を踏まえると脳卒中の低下が結果に大きく影響しているのではないかと予測しています。(どうなのでしょう?)

「普通に生活できるのであれば、血圧は低ければ低いほどよい。」のかもしれませんね。

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