月別アーカイブ: 2016年6月

ジカ熱対策

リオオリンピックの開催が目前ですが、開催国ブラジルで流行している「ジカ熱」が話題に上ることが多いですね。感染すると脳症の危険があったり、妊婦が感染すると「小頭症」の子供が生まれる確率が高くなったりするとのことです。

「日本脳炎」と同じで、ウイルスを持った蚊に刺されることによりジカ熱に感染するのです。このジカ熱を何とかしようと色々な方面から対策が取られているようです。

欧州の研究チームが、ジカ熱ウイルスを攻撃する抗体を2種類発見したとの報告をしたようです。
この抗体は、ジカ熱ウイルスと近縁のデング熱ウイルスに有効に作用するそうです。この抗体を研究すれば「ジカ熱・デング熱」のワクチンが作れるかもしれないのですが、実用化には時間がかかるようです。

今回研究したデング熱抗体の中には、ジカ熱ウイルスを爆発的に増やしてしまうものも多くあり、メカニズムの研究が必要とのことです。

ジカ熱対策については、全く異なる分野からのアプローチも為されているようです。

コンピュータのオペレーティングシステム(OS)大手の「マイクロソフト」が、なんと蚊取り機を作ってジカ熱対策をしているというのです。

詳細はネットでググっていただければ書いてあると思うのですが、蚊をおびき寄せた後赤外線を照射して蚊の種類を判別し問題となる「蚊」だけを捕らえることができるそうです。その時の気温や湿度を同時に記録し、「蚊」の発生を抑える研究に役立てるそうです。このハイテク蚊取り機はマイクロソフトが作っただけあって、コンピュータが搭載されているそうです。(「Intel in It.(インテル入っている)」かどうかは知りませんが・・・・・・)

日本の医療にも色々な業種からのアプローチがあれば面白いのになぁと思ってしまいました。

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季節外れの花粉症?

以前からの気候不順が続いていますね。咳がなかなか取れなくて受診される方が増えています。そんな風邪の患者さんに混じって、花粉症様の症状で受診される方がチラホラおられます。

一年を通じて軽い症状がありこの時期少し悪化する様な症状の場合は、花粉症ではなく「ダニアレルギー」を疑うことが必要になります。梅雨の時期に繁殖するダニに対するアレルギー症状が出て、鼻水より眼の痒みや皮膚の痒みが前面に出てくることが多いようです。

また、空調の効いた室内に出入りすると鼻水やクシャミが出るような症状の場合は、「温度(寒暖差)アレルギー」の可能性があります。温度変化によるストレスで、自律神経の誤作動するのが原因であるともいわれています。運動や食生活の見直しで症状が軽減することもあります。

何れの場合も原因除去が一番良いのですが、症状が強くつらい場合には「抗アレルギー薬」が必要となる場合もあります。「もしかして・・・・」と思われた方はご相談ください。

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模様替え

数日前まで夜明けは羽布団をかぶっていましたが、今日は真夏のような暑さですね。この時期なのに、風邪で受診される方が増えています。健康管理に気を付けて下さいね。

さて今日は朝から注文していた棚や机が届いて、医院の模様替えになりました。開業時に設置した棚を動かしてスッキリと使い易いように変えたのですが、受診にお見せできない所なのが残念です。

机を注文する時に、「ギリギリ入る」と何度も幅を測っていたのですが、本日何とか無事に収まりました。私の測定では1mm程余裕があるはずでしたが、実際には隙間無く何とか押し入れた感じになりました。(搬入・組立下さったお兄さん方ありがとうございます。)

棚の方は受付の後に設置しましたので、会計時に覗き込んでいただくと見えると思います。(スッキリ入っているので、新しく入った違和感は無いかもしれません。)

明日の「看護の日」を前に忙しい中頑張ってくれたスタッフに感謝の意を表したいと思います。
(「看護の日」につきましては、当院スタッフブログをご参照下さい。)

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スーパー耐性菌

6月に入りましたが、朝晩は肌寒く東北では最低気温が氷点下になったそうです。明け方には毛布が必要なぐらいですね。

さて米国の話ですが『全既存薬が効かない「悪夢」のスーパー耐性菌』の感染が初めて確認されたと米疾病対策センター(CDC)が発表しました。

昨年末に中国でブタや牛にスーパー耐性菌が広がりつつあると医学誌「ランセット感染症ジャーナル(Lancet Infectious Diseases)」に論文が掲載されており、将来的には「世界中に拡大する恐れがある」と警告していた矢先でした。

本当に恐ろしい話で、ペニシリンが約100年前に使わて劇的に死亡率が下がった以前の世界に逆戻りしてしまう可能性があるのです。

この様な耐性菌が蔓延するのは「抗生物質の使いすぎ」が原因であることは明白です。しかし多くの場合「経済」的な理由から「抗生物質の乱用」は収まらないのです。

自分だけ「抗生物質」の利用を控えても仕方が無いのでは?と思われる方も多いと思いますが、実は「スーパー耐性菌」は生存に不必要な「抗生物質耐性遺伝子」を持っているため、耐性の無い普通の菌と比べて弱い菌なのです。

抗生物質で普通の菌が弱っていなければ、「スーパー耐性菌」が割り込んでくる可能性を減らすことが出来るはずなのです。

抗生剤止めますか、それとも・・・・・・・・・恐ろしくて書けないです。

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