ネイチャー誌、サイエンス誌の9割は嘘?(2)

今朝は急に冷え込んで、半袖では肌寒い感じですね。あれだけ暑かった夏は何処へやら・・・ですね。

前回の続きになりますが学術論文の「事実と違う」ことと、「捏造・作り話」とは何が違うのかを説明したいと思います。

科学論文に「捏造・作り話」はあることは否定しませんが、ノーベル賞を受賞された京大名誉教授の本庶佑先生のいわれる「嘘」は違う意味なのです。

医学系の科学論文の成り立ちは簡単に言ってしまえが、「これこれの条件で」=「〇〇が分かりました。」との形式になるのです。もちろん「〇〇が分かりました」の部分を事実と違うことを書けば、「捏造・作り話」になってしまいます。

難しいのは「これこれの条件で」の部分なのです。体の中でどのような条件が成り立っているのかははっきりしないので、各研究者も手探りで条件を決めていくのです。

研究の結果「〇〇が分かりました。」と学術論文に報告されるのですが、「これこれの条件」が本当に生きた細胞や生体内で成り立つのかは保障されていないのです。もし成り立っていても、ごく短い期間だけで、影響がほとんど見られないかもしれません。

この「事実と違う(実効性がない)」ことが、本庶佑先生の「嘘」との表現になったのだと思います。

少し込み入ったはなしになってしまいましたが、学術論文の「嘘」の種類についてなんとなく感じていただけたでしょうか?

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