月別アーカイブ: 2019年3月

「お産事故」の記事

この暖かさで桜の花も我先に開花していますが、週明けは寒の戻りになるようです。気温の変化や乾燥傾向で風邪を召される方が多いようです。お気をつけくださいね。

ネットで気になる記事を見つけました。
「お産事故で赤ちゃんに脳性まひ、3割で陣痛促進剤を使用」というものなのですが、内容を読んでみると・・・・・・?????となりました。

(一部引用)

2013年までの5年間にお産の事故で脳性まひになった赤ちゃんのうち、約3割に陣痛促進剤(子宮収縮薬)が使われ、最もよく使われる薬剤だと、半数以上のケースで、学会指針が強く勧める適切な使用量が守られていなかった。日本医療機能評価機構が29日、発表した。

(引用終わり)

この記事を読まれて「陣痛促進剤→悪者」と思われた方も多いのではないでしょうか?実際はどのような発表だったかは知りませんが、この記事を書いた記者さんも「陣痛促進剤→悪者」と考えていると推測します。(発表した日本医療機能評価機構の人もそうかもしれません。)

数学的に考えると、3割に陣痛促進剤が使われ半分程度が不適切な使用方法だったとのことですので、不適切な陣痛促進剤の使用は脳性麻痺になった赤ちゃんの1割5分だけなのです。(後の8割5分は・・・・・・?)

また通常の分娩で陣痛促進剤がどれぐらい使われているか分からないので、3割の使用が多いのか少ないのか判断できません。(もし通常は5割使われているとすると・・・・・・話が逆になる可能性が出てきます。)

必要な情報のない記事を見たときには(特に医療系の記事)、「眉に唾」して騙されないようにしてくださいね。

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リュウグウに水

暖かくなったり、寒くなったりを繰り返してすっきりしない気候ですね。インフルエンザの後、落ち着いていたのですが、風邪で受診される方が増えているようです。体調管理に気をつけてくださいね。

今回はリュウグウに水があったとの話です。海の底ので乙姫様のいる竜宮城に「水」があるのは当たり前ではと言われそうですが、はやぶさ2が到着した小惑星リュウグウの話です。

はやぶさ2は小惑星リュウグウを近赤外分光計を使って観察したところ、水を含む鉱物があることを突き止めたとのことです。宇宙空間では、生命の元となる水の存在は希少だと考えられていたのですが、今回の発見にしろ木星の水にしろ、案外ありふれた存在ではないかと感じます。

もちろん、地球のように液体の水を大量に湛えた星は見つかっていませんが、我々の宇宙で水がありふれたものなら、どこかに地球とそっくりの星があるってもおかしくありません。

テレビや映画で描かれる、人類が宇宙人と遭遇するファーストコンタクトは、実現するのでしょうかねぇ・・・・・・・・

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薬剤耐性インフルエンザウィルス

冬の最後の抵抗か、今朝の大阪は寒かったです。昼は16℃まで上がるそうなので、服の選択に迷いました。昼に気温が上がると、花粉が飛散して花粉症の人は大変かもしれません。

一度飲むだけで済む新しいインフルエンザ薬である「ゾフルーザ」ですが、効き目が良い一方、耐性インフルエンザウィルスが検出されるとの報告がなされています。

今回、国立感染研究所が昨年11月〜2月に採取された香港A型インフルエンザウィルスを調べたところ、ゾフルーザを使ったことのない3人から耐性変異ウィルスが見つかったとのことです。

インフルエンザウィルスが耐性を獲得するメカニズムは判りませんが、抗生物質に対して細菌が耐性を獲得する場合から類推すると、薬を使えば使うほど耐性変異が起きやすいと考えられます。

効果の高い薬なので、インフルエンザ重症化リスクの高い人に使えるように一般の使用を制限することも考えなければならないかもしれません。

抗インフルエンザ薬ですが、インフルエンザの高熱を速やかに下げてくれる頼りになる薬ですが、使わなくとも重症化リスクの低い人はほぼ問題ないと考えられます。

抗生物資のように耐性菌とのいたちごっこに陥らないように、インフルエンザ薬の使い方についてみんなの知恵を持寄る必要があるかもしれませんね。

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キノコで血管手術の練習?

暖かくなったなぁと思ったら、急に寒くなって明日の大阪は最低気温3℃の予想です。京都ではお水取りの真っ只中。来週お水取りが終わる頃には、日に日に春めいてくるのでしょう。

さて、福岡市の医療機器販売会社がキノコを使った、面白い商品を開発したとの記事を見つけましたので紹介します。

この会社が開発したのはキノコを使った人工血管モデルで、心臓の冠血管バイパス手術の手技練習用として使用されるそうです。

電気メスなどで切開するときも、本物の血管に限りなく近く、「ここまでのものは見たことがない。」と日本心臓血管外科学会理事長も大絶賛だったとのことです。

国内の若手医師や海外での外科手術レベルの向上を視野に入れて販売していくとのこと。

繊維質で強度があるキノコに注目してエノキダケやエリンギの特性を解析し、硬さや弾力を実際の血管に近づける加工を工夫したとのだそうです。

すごいなぁーと関心しきりですが、練習後の人工血管、食べられるのでしょうか?

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ヒアリとワサビ

「一雨毎の暖かさ」でしょうか、あれほど手放せなかったコートがハンガーに掛けっ放しになっています。インフルエンザもひと段落して、平穏な日々が戻ってきました。

さて今回のブログは、猛毒を持つ「ヒアリ」の話題を書いてみたいと思います。

南米原産のヒアリは、貿易が世界規模で拡大したことにより、色々な国に広がっています。日本でも2017年頃から、湾岸エリアで毎年見つかっていて、すでに定着しているのではないかとの疑念が持ち上がっています。

そのヒアリに対して、弁当の防腐剤などにも使われている「ワサビシート」が防虫効果を発揮するとの記事が出ていました。

「ワサビシート」は、ワサビの辛味成分である「アリルイソチオシアネート」(AITC)を含んでおり、細菌やカビの増殖を抑制できるのだそうです。

その「ワサビシート」を使うと、ヒアリが用意した餌などに近づけないことがわかったとのことです。

コンテナを「ワサビシート」で覆たり、港の入り口に敷き詰めることにより、ヒアリの拡大を止めることができると期待されています。

「ヒヤリ、ハット」ならぬ「ヒアリ、ワサビ」ですかね。

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