月別アーカイブ: 2019年6月

G20

昨日の大雨もさることながら、大阪は「G20」で大変です。要人の宿泊するホテルの周りは、さながら非常線のようですし、要人の移動時には長時間に及ぶ道路封鎖。日本中の警官が集まっているのではないかと思ってしまいます。(他府県の治安は大丈夫なのでしょうか?)

昨日は車の交通量も目に見えて減っていたのですが、今朝は週末のこともあり結構な交通量でした。大規模規制で大規模渋滞とならなければ良いのですが・・・・・・・

G20に伴い、薬剤・医療材料の配送にも遅れが生じており、血液検査の検体回収にも影響が及んでいるようです。救急患者の搬送や輸血用の血液など、必要不可欠なものにしわ寄せが来ないか心配です。

大きな問題なく終わってほしいものです。

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プラスチックゴミ

6月末ですがまとまった雨が降らないうちに、どんどん暑くなりますね。夏の水不足が心配です。

さて、海洋のマイクロプラスチックやペットボトル問題、ひいてはレジ袋の有償化まで話題になっているプラスチックゴミですが、大阪の堺市で発見された細菌が打開策になるかもしれないというお話です。

2005年に堺市のペットボトル処理工場で発見された細菌「イデオネラ・サカイエンシス」は驚くべき能力を持っています。

プラスチックは自然に分解されることはないため、環境中に長期間蓄積し生物の体内に濃縮されるため大きな問題となっています。

サカイエンシスは、プラスチックを特殊な2種類の酵素を産生して、水と二酸化炭素に分解する能力を持っているとのことです。分解するだけでなく、プラスチックを栄養源として利用しているというから驚きです。

人間がプラスチックを作る前には、この細菌どうしていたんだろうと疑問に思いませんか?

自然のしたたかさに「脱帽」ですね。

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睡眠の話題

暑くなったり寒かったり、気温の乱高下が続いていますね。寝る前はタオルケット1枚だったのに、朝起きてみるといつの間にか毛布に包まっていたり・・・・・・お気をつけください。

さて、睡眠に関する話題が立て続けにネットを賑わせていたので、今回は2つの睡眠に関する話題を紹介します。

最初は「照明やテレビをつけて寝る女性は太りやすい」という話題です。

米国立環境衛生科学研究所(NIEHS)の発表なのですが、米国人女性約4万4千人を5年間追跡した結果だそうです。論文で太る原因については明確にされていませんが、光刺激によりメラトニンの生成が抑えられることが関係しているかもしれないとのことでした。

次は「体内時計を刻むスイッチであるDNA配列発見」という話題です。

京大のグループによる発表ですが、体内時計に応じて増減するタンパク質を作る遺伝子の一部を改変したところ、そのタンパク質の増減が見られなったとのことです。改変されたマウスは体内時計が乱れ、行動が不規則になったそうです。

DNA配列が生体の行動をコントロールするスイッチになっていることがわかったと結論付けています。

改変により遺伝子環境が変わって、タンパク質の発現パターンが変わっただけでは?と疑問が湧いてきます。(以前のブログ:エピジェネティックス参照

このブログを書いている時に衝撃的な記事が掲載されていました。なんと「加齢で減る酵素注射→若返り マウス成功、ヒトにも期待」というのです。

睡眠の話題だったのに、眠気も吹っ飛んで行ってしまいました。

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腸内細菌と大腸癌

西日本を中心に明日土曜日にかけて、大雨の予想がされています。大阪は日中雨続きの予報なので、少し憂鬱な気分ですね。

阪大のチームが、腸内細菌を使った大腸癌の早期発見手法を開発したとの発表がありました。

研究チームは、616人の便に含まれる細菌を分析して、大腸癌症例の初期に増えてその後には減少する複数の細菌を発見したと、雑誌ネーチャー・メディシンで報告しました。

大腸癌による腸内環境の変化により腸内フローラが変化したとしている。これまで進行癌で、歯周病の原因となる菌が増えることは知られていた。今回大腸癌初期にだけ増える細菌が見つかったことで、便潜血検査と併用すれば診断制度の向上や、痔出血による診断不良を回避することが可能となるかもしれません。

「腸活」で腸内フローラを改善して大腸がんを予防できればいいのですが、今回の結果だけではなんとも言えないですね。

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