作成者別アーカイブ: きむ循環器内科医院

39〜56歳男性の風疹予防接種無料化

今年も余すところ2週間と少しになりましたね。

さて、1995年から行われている「今年の漢字」ですが、平成最後の年の漢字は「災」でした。かかる漢字は2004年にも選ばれており、2回目の登場となりました。実はこれまで3回も選ばれた漢字があるのですが、ご存知でしょうか?

答えは「金」です。お分かりの方もおられると思いますが、2000年のシドニー、2012年のロンドン、2016年のリロデジャネイロとオリンピックの年に選ばれています。

再来年の2020年東京オリンピックの年には4回目の「金」になるのでしょうかね。

東京オリンピックといえば、来年2019年から2021年までの間、39〜56歳男性の風疹抗体検査と予防接種が原則無料化されるようです。オリンピックで海外からの入国者が増えることにより、風疹の大流行を抑えるための処置だそうです。

この年代の男性は他の年代と比較して、風疹抗体の保有率が80%と低いことから上記の対応が決まったそうです。

私も対象に入っていますので、抗体検査を受けてみようかしらん。

 

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ノムシから世界最強の糸

今週末から真冬並みの寒波がやってくるそうです。風邪や胃腸炎で来院する方が増えていますので、寒波にお気をつけください。

私の子供の頃は、冬になるとミノムシがあちらこちらで木にぶら下がっていたのですが、最近はほとんど見かけなくなりました。外国から上陸した寄生ハエのせいだと言われていますが・・・・・

そんなミノムシですが、これまで自然界で最強と思われていたクモの糸より、丈夫さで2.2倍、強度で約1.8倍のたんぱく質の糸を作り出すことが分かったそうです。

さらにミノムシの糸は340℃までの耐熱性を持ち、一般的なナイロン糸の5分の一の細さなど様々な利点を持っているのです。

これまでは、ミノムシの糸をまっすぐに取り出す方法がなく、利用することが難しかったそうですが、特殊な装置で数百メートルのまっすぐな糸が取り出すことが可能となり、量産体制と早期の事業化を目指しています。

「自然界最強の糸」がクモでなくミノムシになったので、アメリカンヒーローも「スパイダーマン」から「ミノムシマン」に変わるのかしらん・・・・・・

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ゲノム編集

11月も今日で終わりですね。明日からは「師走」ですが、来週は最高気温20℃の予報です。なんだか季節感が出ませんね。(そろそろクリスマスツリーを出さなければ・・・・・)

さて、ここのところニュースで騒がれている中国の「ゲノム編集受精卵による出産」ですが、ご存知でしょうか?

発表した研究者によると、遺伝情報を書き換えた(ゲノム編集した)受精卵から双子の新生児が誕生したとのことです。

ゲノム編集自体は研究室レベルで簡単にできるものですが、人間に応用することの倫理的な問題が取り沙汰されています。「倫理的な問題」と聞くと概念的なイメージだと思われがちですが、それだけではないのです。

もちろん、「ゲノム編集」の影響が予測できないため、新生児の将来に対して無責任であるという人道的な面が大きいのですが、今回の「倫理的な問題」には人類という集団で考えた場合にも大きな危険をはらんでいるのです。

「ゲノム編集」の影響で遺伝子そのものだけでなく、遺伝子環境(エピジェネティックス)が変化して思わぬ影響を与える可能性が指摘されています。

例えば「ゲノム編集」を受けた人がウィルスに感染した場合、ウィルスの凶悪化を引き起こしてしまうかもしれません。(インフルエンザウィルスの変異は人と豚と鳥が一緒にいることで促進されることが知られています。)

最近の研究では、遺伝子情報だけでなく遺伝子環境も遺伝するとの報告もあり、何世代も後になって影響が出てくる可能性があるのです。

人類の存亡に関わる取り返しのつかない状況を招き得る技術なので研究室外での応用は、慎重の上にも慎重に行わなければならないものなのです。

今後に注視していきたいと思います。

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週末の寝だめはダメ!

朝晩寒い日が続いていますが、体調管理されていますか? まだインフルエンザの本格的な流行は来ていませんが、お気をつけくださいね。

さて、今回は「社会的時差ぼけ」(?)の話です。

「社会的時差ボケ」についてネットで調べてみますと以下の様に書かれていました。

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人には体内時計がありますが、起床・就寝の時間が後ろにずれている夜型の人は、会社や学校の始業・終業のリズムに体がついていけず、集中力が低下したり、昼間眠気に襲われたりします。海外旅行の後に生じる『時差ぼけ』に似たこんな状態は『社会的時差ぼけ』と呼ばれています」
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この状態が続くと睡眠リズムがますますずれて昼夜逆転し、集中力や判断力の低下、昼間の眠気、活動量の低下など、「社会的時差ぼけ」が悪化します。「社会的時差ぼけ」は、生活習慣病やうつ病の発症にも影響しているとの研究報告もなされているそうです。

週末の起床時間が平日よりも3時間以上遅いと、危険な「寝だめ」になります。睡眠リズムがくずれて夜更かしをしてしまい、平日の寝不足を補うために週末は寝だめをするという悪循環におちいってしまうのです。

危険な寝だめしてませんか?

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子宮移植

先日暦の上では冬になる「立冬」でしたが、全国的にポカポカ陽気で、25℃を超える夏日の地域もあったそうです。

さて、慶応大学のチームが、生まれつき子宮がない「ロキタンスキー症候群」や、がんで子宮を摘出した女性に対して第三者の子宮を移植し、妊娠、出産を目指す臨床研究の計画案を発表したとのことです。

欧米などでは50例以上に行われ、13人の子供が生まれています。今後国内での倫理的な観点と安全に行うための条件が整えるための議論が開始されるとのことです。

英語のウーマン(woman)はもともと「子宮を持つ人間」の意味だそうですが、将来的にトランスジェンダー男性に子宮移植がされる日が来るのでしょうか?

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朝ごはんを食べないと太る?

急に寒くなって、街でマフラーをしている人を見るようになりました。今年も残すところ2ヶ月となってしまいましたね。

さて、今回は以前から言われている定説「朝ごはんを抜くと体重が増える」についてです。

朝ごはんを食べないと、「カロリー摂取が減るのでは?」とか「朝食べない分、昼や夕を食べ過ぎるのでは?」と色々な意見が聞こえてきそうですね。

名古屋大大学院の小田裕昭准教授の研究グループが、この定説を実験的に確認したとの報告を米科学誌プロス・ワン電子版に報告しました。

56匹のマウスを「普通に食事を与える群」と「起床後4時間経ってから餌を与える群」の2群に分けて、14日間同じ量の高脂肪食を与えたとのことです。

実験の結果、遅れて食事を与えた群(朝食抜き)は7−8%体重が増加したとのことです。

この群では体内時計遺伝子の働きが4時間遅れて体温の高い時間が短くなったことで、エネルギー消費が減り、体重増加につながったのではないかと考察しています。

昔からいわれている定説、侮りがたしですね。

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マイクロプラスチック

昼間はポカポカ陽気ですが、朝晩に気温低下があります。この時期、何を着ようか悩みますね。

さて、最近環境汚染として注目されているマイクロプラスチック、ご存知でしょうか?プラスチックストローの使用を中止する動きもあり、少し前にニュースになっていましたね。

マイクロプラスチックの定義は、5ミリより小さなプラスチック片だそうで、地球規模の汚染が懸念されています。

今回、ウィーン医科大学などの研究チームは日本を含む8カ国で採取した8人の便からマイクロプラスチックが検出されたとの報告を行いました。

この研究は日本のほか、フィンランド、イタリア、オランダ、ポーランド、ロシア、英国、オーストリアの33~65歳の男女計8人が対象として行われました。

全員の便に0.05~0.5ミリのマイクロプラスチックが見つかり、平均で便10グラムあたり20個のマイクロプラスチックを検出したとのことです。

研究者らは「人の消化管までマイクロプラスチックに汚染されている事を示した初めての研究」と指摘しています。

体内で炎症を起こしたり、吸着した有害物質を放出したり、人体に大きな影響が出ないのかと心配になりますね。

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魚と大動脈

北海道では、氷点下の所もちらほら・・・・・・急激な温度変化で体調を崩さないようにしてくださいね。

さて、国立がんセンターと筑波大の研究グループが興味深い研究発表をしたので、取り上げてみたいと思います。

食習慣についてのアンケートに基づく観察研究で、食事と生活習慣病の関連について、国内の36万6千人を10〜22年間にわたって調べたとのことです。

その結果、魚を「ほとんど食べない」と答えたグループの人たちは、大動脈瘤や大動脈解離で死亡する頻度がおよそ2倍高かったと報告しています。

動脈硬化により大動脈に瘤や亀裂ができる病気で、破裂すると大出血して命に関わる病気で、石原裕次郎さんや司馬遼太郎さんの例が思い出されます。

以前から魚には動脈硬化を予防し、血管を守る成分が含まれていると知られており、そのことが影響していると考えられます。

サンマの美味しい季節です。血管病予防に魚を食べませんか?

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ネイチャー誌、サイエンス誌の9割は嘘?(2)

今朝は急に冷え込んで、半袖では肌寒い感じですね。あれだけ暑かった夏は何処へやら・・・ですね。

前回の続きになりますが学術論文の「事実と違う」ことと、「捏造・作り話」とは何が違うのかを説明したいと思います。

科学論文に「捏造・作り話」はあることは否定しませんが、ノーベル賞を受賞された京大名誉教授の本庶佑先生のいわれる「嘘」は違う意味なのです。

医学系の科学論文の成り立ちは簡単に言ってしまえが、「これこれの条件で」=「〇〇が分かりました。」との形式になるのです。もちろん「〇〇が分かりました」の部分を事実と違うことを書けば、「捏造・作り話」になってしまいます。

難しいのは「これこれの条件で」の部分なのです。体の中でどのような条件が成り立っているのかははっきりしないので、各研究者も手探りで条件を決めていくのです。

研究の結果「〇〇が分かりました。」と学術論文に報告されるのですが、「これこれの条件」が本当に生きた細胞や生体内で成り立つのかは保障されていないのです。もし成り立っていても、ごく短い期間だけで、影響がほとんど見られないかもしれません。

この「事実と違う(実効性がない)」ことが、本庶佑先生の「嘘」との表現になったのだと思います。

少し込み入ったはなしになってしまいましたが、学術論文の「嘘」の種類についてなんとなく感じていただけたでしょうか?

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ネイチャー誌、サイエンス誌の9割は嘘?(1)

また週末に台風ですね。早々に運動会を月曜の休日に延期する学校もあるようです。電車などの予定運休など、対応が以前より早くなっていますね。

今週の話題といえば、もちろん京大名誉教授の本庶佑先生がノーベル医学・生理学賞を受賞したことでしょう。抗がん剤の「オプシーボ」開発の端緒となったDP−1を1992年に発見したことに対しての受賞だそうです。本当におめでとうございます。

会見で名誉教授は以下のように話されたと、記事になっていました。

『自らの研究に対する姿勢を問われると、好奇心と「簡単に信じないこと」の重要性を強調。「(科学誌の)ネイチャーやサイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割」と語り、自分の目で確かめることの大切さを説いた。』

ここでの「嘘」という表現は「捏造」や「作り話」という意味ではなく、「事実」と違うという意味なのです。

「やっぱり『嘘』じゃないの?」という声が聞こえてきそうですね・・・・・・・・嘘は嘘なんですけど科学論文についての説明から始めないと言葉遊びに聞こえてしまいそうですね。

長くなりそうなので、続きは次回といたしたく存じます。

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