作成者別アーカイブ: きむ循環器内科医院

クロップマーク

当院ではお盆の連休も終わり、本日より通常診療を行っております。

今朝は涼しい風が吹き抜けて気持ちよかったですが、本当に暑い夏でしたね。熱中症で運ばれる方が急増したとのこと・・・・・暑くていいことないなぁと思っていたところに、思わぬ記事を見つけました。

英国でも数十年ぶりの猛暑に見舞われていたのですが、その猛暑のおかげで新しい遺跡の発見が相次いでいるとのことです。その中には数千年前の新石器時代のモニュメントなども含まれ、話題になっているとのことです。

どのように猛暑が遺跡発見に役立つのでしょうか?

実は遺跡などが埋まっていると地下環境が変わるため、植物の生育に周辺との差が出るのだそうです。この目印を「クロップマーク」と呼んでおり、遺跡発見の手がかりになるのです。猛暑のせいでクロップマークが目立つようになり、相次ぐ遺跡の発見につながっているとのことです。

猛暑が役立つこともあると思うと、何だが爽やかな気分になりますね。

でも、数千年前の人類の営みが現在にも影響を及ぼしていると考えると、化石燃料の使用による地球温暖化がいつまで影響を及ぼすのか心配になりませんか?

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消毒の父

当医院は明日11日からお盆の連休ですが、皆さんはどのような予定をされていますか?これまでの経験を過信せずに、外出時には水分補給にペットボトルを携帯したり、帽子を忘れないようにしてくださいね。

さて、現在では子供でも知っている「消毒」の重要性ですが、19世紀に病原菌が発見されるまでは当時の医師すらも「消毒」の有用性を理解していなかったそうです。

消毒の父として知られるのはハンガリー人産婦人科医のイグナーツ・ゼンメルワイス(Ignac Semmelweis)です。彼はウィーンの病院に勤務している時に、医学生の臨床実習を行う病棟と助産婦の実習を行う病棟で、お産後の敗血症での死亡率が極端に違うことに気付き疑問に思ったそうです。

当時の医学生は遺体の検視を終えると、そのままお産の介助に入っていたことと、同僚が検視後に妊婦と同じ敗血症で亡くなったことから、遺体には目に見えない「致命的な粒子」があると考えれば疑問が氷解すると思い至ったのです。(病原菌が発見される数十年も前の話です。)

そこで、お産の介助に入る前に厳重な「消毒」を義務付けたところ、敗血症での死亡を根絶することに成功したとのことです。

これだけ素晴らしい発見をしたのでゼンメルワイス医師は賞賛されたに違いないと思いますよね。しかし豈図らんや、妊婦死亡の原因が自分たちにあると真実を突きつけられた同僚の産婦人科医師たちからひどい反発を受け、業績を認められることなく失意のうちに47歳で亡くなってしまうのです。

今年はゼンメルワイス生誕200周年だそうです。「現象から問題を見つけ原因を探り出す」科学者の基本が当時の医学界には受け入れられなかった事は悲劇ですが、現在「消毒」は医療の根幹をなしています。

「消毒の父」、その先見の明恐るべしですね。

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桃が5個あります・・・・・・

酷暑と言っていい状態が続いています。十分な水分補給と塩分補給を心がけてくださいね。トイレの回数が極端に減ったり、尿の色が濃い場合は脱水傾向かもしれません。体重計に乗って、体重が減っていればさらに注意が必要です。

さて昨今、小学生のテストや宿題を見で頭を捻ることが多いとの投稿をよく見かけるようになりましたが、ネットでこんなのを見つけました。

「桃が5個あります。3個もらうと全部で何個になりますか」

「??????」と思われませんか?

どこに桃が5個あって、誰が何処から3個もらうのでしょうか?5個のうちから3個もらって、全部で桃がいくつかと問うているとすると桃は5個ですし、よそから3個もらってくれば全部で8個・・・・・・

解けないですよね。

投稿した人は困って高校生の娘さんに聞いたところ、「全部で?は足し算、残りは?は引き算」という暗黙のルールになっているので「5+3=8」が正解と即答したとのことです。

「桃が5個と3個あります。全部で桃は何個になりますか」ではダメなのでしょうか?
「もらう」と書き加えて、混乱させることが目的なのでしょうか?

本質は何処にあるのかを置き去りにして、自分たちで勝手に決めた「暗黙のルール」が一人歩きすることは、小学校のみならず医療の世界でも蔓延し始めています。

本当に困ったものです。

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火星に液体の水!

大雨の後は、酷い猛暑。週末にかけて台風直撃の可能性。今夜の皆既月食も望み薄ですかね。

さて生命の材料である有機物が岩石から見つかるなど何かと話題になっている火星ですが、イタリア国立宇宙物理学研究所のチームが、火星の南極にある氷の下に「液体の水」がある可能性が高いと発表しました。

火星探査船「マーズ・エキスプレス」の電波観測のデータを解析したもので、厚さ1.5Kmの氷の下に湖のように液体の水が存在する可能性が示されたとことです。

氷の下は氷点下70度の極寒だそうですが、氷による圧力と塩分濃度が高いため水が液体の状態で存在していると考えられるのだそうです。

研究所のロベルト・オロセイ氏は「生命にとって好ましい環境ではないが、水中では単細胞生物などが生き残れる可能性がある」としている。

小説に出てくるタコのような「火星人」はいないにしても、「火星生物」がいるかもしれないと思うと不思議な気持ちになりますね。

火星に好奇心(キュリオシティ)は尽きないですね。

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本日は土用の丑の日

茹だるような暑さが続いて、熱中症で搬送される人が急増しているようです。温度・湿度管理と水分補給を万全にして、予防を心がけてくださいね。

さて、本日は土用の丑の日です。当医院の近くにある有名うなぎ店では、予約の持ち帰りのみの営業になっているのですが、朝から順番待ちの列が出来ています。閉店まで、忙しい時間が続くと思いますが、店員さんや行列に並んでいる人が熱中症にならないか心配です。

心配は熱中症に止まりません。シラスうなぎ(うなぎの稚魚)の不漁は以前から続いていて、取引価格も去年より3〜5割も上昇しているとのことです。蒲焼一尾3000円でも原価割れをするとうなぎ店は嘆いているとのことです。

そういえば8年ほど前に「うなぎの完全養殖成功!!」と大々的に報道されたのですがどうなったか気になりませんか?ネットの記事によると、量産化・効率化が上手く行っていないとのことです。

原因の一つは、うなぎが成長するのに約1年間かかるため手順を改良しても結果が出るのが1年後であり、なかなかとんとん拍子では進まないことにあるようです。

それでも、今年は人工育成したシラスうなぎを養殖業者さんに無料で提供して、将来商品になるか検討を始めたとのことです。

完全養殖のうなぎ・・・・・・・どんな味がするか今から楽しみです。

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乗り物酔いを防ぐメガネ

三連休を前にして、連日35度越えの暑さですね。長雨の後なので、本当に暑く感じます。脱水や熱中症にお気をつけください。

さて今回は、自動車会社のシトロエンが開発した「シートロエン」と名付けられた乗り物酔いを防ぐメガネについて書きたいと思います。

件の「シートロエン」ですが、ランスで船員のために開発された技術が元になっており、簡単な機構で乗り物酔いを防ぐ効果を発揮するとのことです。

正面に二個と左右の側面に一個づつ丸いリングがついており、リングの透明な枠の半分ほどに青い液体がそれぞれ入っています。つまり青い液体が傾きに合わせて動くので、常に正しい水平面が判るようになっています。

乗り物酔いは不規則な動きや揺れで、視覚と平衡感覚のズレが生じると起こりやすくなるため、常に水平面を見せることでズレが解消され、95%の改善効果が得られるのです。

このシートロエンメガネは常にかけておく必要はなく、乗り物酔いの症状が出た時に、10分ほど装着すればよいとのことです。

興味のある方はネットでググってみてくださいね。

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線虫の嗅覚でガン検査

そろそろ梅雨明け?と考えていたところに、とんでもない豪雨で西日本は大変なことになっています。「雨脚もかなり弱まって、普通の豪雨になりました。」と言ってしまいそうなほど異例の大雨です。

さて以前にも何度かブログで取り上げている「線虫を使ったガン検査」(1mmの線虫がガンを見つける!尿1滴からがん検出)について続報が出たので取り上げたいと思います。

HIROTSUバイオサイエンスと日立製作所は、線虫を使ったガン検査を実用化するために手作業では1日5検体ほどしか処理できない検査を、1日100検体以上の解析をこなす装置を開発したとのことです。

最新の研究では、ステージ0から1の早期ガンでも87%の精度で発見できたと報告されています。

以前のブログに『九州大学大学院理学研究院助教の廣津崇亮先生は「線虫博士」と呼ばれるほど、線虫の嗅覚について研究してこられた先生だそうです。』と書きましたが、先生はHIROTSUバイオサイエンスを立ち上げて、ご自身の研究を社会に役立てようと頑張っておられるようです。

長い努力の研究が実を結ぶのを見るのは、勇気をもらうものですね。

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睡眠覚醒リズム

最低気温が25℃を超えると、「熱帯夜」になるのだそうです。睡眠環境をコントロールしないと十分な睡眠が取れないかもしれません。今回のブログは睡眠覚醒リズムと病気の関係について書いてみたいと思います。

英国のグラスゴー大学から興味深い発表がなされました。英国人9万人超を対象とした横断研究で、睡眠覚醒リズム(「概日リズム」:がいじつリズム サーカディアンリズム)の乱れが、メンタルヘルスの悪化・充足感の低下・認知機能の低下につながっているというのです。

睡眠覚醒リズムの乱れは、大うつ病や双極性障害などの気分障害の主な症状の一つとして知られています。さらに、かかるリズムの乱れはメンタルヘルスに悪影響を及ぼすと考えられています。

そこで、手首装着型の加速度計を用いて1日の活動性の変化と、気分障害、幸福感・健康充足感、認知機能(反応時間)などとの関連を調べたとのことです。

最終的に9万1105人のデータを解析したところ、活動生の低下と上記のメンタルヘルス指標の悪化に関連が認められたとのことです。

本研究は「横断研究」ですので、活動生の変化が原因か結果かは明らかではありませんが、ある種の睡眠薬の服薬と認知症発症の関連については複数の報告がありますので、睡眠覚醒リズムの変調が精神機能に影響を与えているのでは無いかと考えられるのです。

本当に睡眠は大切ですね。

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トゥーランドット

今日の大阪は真夏日の予想です。梅雨の間に夏の予行演習といったところでしょうか?

さて昨日は久しぶりに往診後、時間があったのでプッチーニのオペラ「トゥーランドット」を観ました。フィギュアスケートなどの音楽でよく使われる「誰も眠ってはならない」などの楽曲有名なのですが、プッチーニ最後のオペラであることは知りませんでした。

オペラの中で一番驚いたのは、登場人物の名前でした。大臣の名前が・・・・・ 「Ping, Pong, Pang」なのです。

どこか耳馴染みのある語感だと思ったらなんと「ピンポンパン」ではありませんか!

我々の世代には懐かしい「ママとあそぼう!ピンポンパン」(のちに「みんなであそぼう!ピンポンパン」)というテレビ番組を思い出しました。(NHKの「おかあさんといっしょ」の向こうを張っていたフジテレビ系の番組です。ご存知ですか?)

早速ググってみると、ウィキペディアに

『番組名の由来はプッチーニ作曲のオペラ「トゥーランドット」の登場人物で狂言回し役の3人の大臣ピン・ポン・パンPing, Pong, Pangから。』

と明示されておりました。

かかる番組から生まれた「ピンポンパン体操」は爆発的に流行しましたので、ご存知の方も多いかと思います。(ご存知無い方も YouTubeに上がっているのでよければご覧ください。昭和感たっぷりといった感じです。)

子供の頃の刷込みとはすごいものです。半世紀近く前から知らぬ間にオペラが身近に入り込んでいたと思ったら、ある歌が浮かんできました。♪たったの3分親子丼・・・・・・♪ 「ビゼーよ、お前もか!!」

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匂いと睡眠と認知症

大阪は、梅雨らしく雨がしとしとと降っています。気温が高くないので、あまり蒸し蒸しはしていないのが救いですね。風邪や胃腸炎が流行っていますので、体調管理にご留意くださいね。

さて、今回は認知症の話です。認知症の初期症状といえば「物忘れ」といわれていますが、高齢になれば大なり小なり記憶力の低下があるのが普通なので早期診断の基準として使いづらいのが現状です。

どの程度の「物忘れ」から病気と判断するのかは難しい問題で、効率的な基準が無いのが現状です。(個人的には、今の基準では診断が遅くなりがちだと思います。)

そこで今注目されているのが、嗅覚(匂い)と睡眠です。

嗅覚の障害は認知症の記憶障害に先立って起こるといわれています。睡眠も日常の睡眠覚醒リズムの乱れが初期の認知症からあるといわれ、75歳以上で夜更かしをする人は認知症になる確率が、夜更かしをしない人の2倍に達するとの報告もあります。

認知症の早期診断には「記憶力・判断力」だけでなく、総合的な判断基準が必要なのでしょうね。

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