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家庭内のインフルエンザ感染

冬の気候で寒さと乾燥が続き、インフルエンザで受診する方や学級閉鎖が増えているようです。お気をつけくださいね。

さて、インフルエンザで気になるのが「家庭内のインフルエンザ感染」です。(特に受験生のいる家庭では、心配ですよね。)

川崎市のとある医院の医院長が4700人のデータを解析して、「家庭内のインフルエンザ感染」に関する興味深いデータを公表しました。子どもを年齢ごとに、乳幼児、小学生、中高生の3つのグループに分け、これに母親、父親を加えて比較したとのことです。

他の家族への感染が一番多かったのが乳幼児で、二番目に多かったのが父親だったそうです。

乳幼児からの感染を防ぐには、病児と他の家族の食事時間などをずらして、同時にマスクを外すことがないように気をつけるなどの対策が考えられるとのことです。

父親からの感染に関しては、「お父さんたちの意識の低さ」が原因であると解析しています。病気になっても、家でマスクなどをして感染を防御するという意識が希薄であると指摘しています。

この発表で驚いたことは、父親からの感染は8.6%、一番高かった乳幼児からの感染でも12%程度と家庭内のインフルエンザ感染がそれ程高くないことなのです。

よく「インフルエンザで一家全滅」などの話を聞きますが、この結果から考えると最初の感染で食い止めれれば、十分に防ぐことは可能ではないかと思われました。

よければ参考にしてくださいね。

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インフルエンザA型B型同時流行

大変な寒気が来ていますね。大阪では雪がちらちらぐらいでしたけれど、東京では高速道路が全面凍結で閉鎖など大変なことになっていましたね。この寒気はもうしばらく続くようなので、体調管理を徹底してくださいね。

さて、全国的にインフルエンザが猛威を振るっているようです。厚労省によると、全国の推計の患者数は過去最高の約283万人で、前週から112万人増えたそうです。

今年の特徴は、例年2−3月に流行するインフルエンザB型の感染が子供を中心に広がっていることです。そのため、インフルエンザA型の感染と合わせて患者数を押し上げているとのことです。

当院でも1シーズンに、インフルエンザのA型とB型に2回罹患する方を見かけます。一度インフルエンザになったからといって気を抜かずに、予防措置を徹底してくださいね。(今からでもインフルエンザワクチン、全くの無駄ではありませんよ。)

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インフルエンザワクチン

例年インフルエンザの本格的な流行となる12月、1月を前にして、困ったことにワクチン不足が深刻化しています。

「ワクチンは例年、厚生労働省などが種類を決めているが、今年は使用する「株」が製造過程で変更となり、各メーカーの製造開始が遅れていた。東京保険医協会の最新の調査では、65%の医師がインフルエンザワクチンが足りないと回答している。」(ネットより引用)

12月半ばにはワクチンの供給が追いつくとの情報もありますが定かではありません。当院でもインフルエンザ予防接種の受付を一時中止しています。(供給が安定すれば再開予定ですので、ホームページまたはLINE登録でご確認ください。)

ワクチン接種が十分で無いとインフルエンザの大流行が心配されるのですが、実際に流行が早まったり、遷延したりするのでしょうか?

インフルエンザの予防接種を受けていても、まだ受けていなくても、うがい手洗いを心がけることが一番大切なことですよ!

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2017年 明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。今年も、本ブログに温かい眼でお付き合いよろしくお願いいたします。

さて年明け早々インフルエンザが猛威を振るっているようですね。年末に比べて、ほぼ倍増の51万人と推計されているとのことです。

中でも、10歳〜14歳が8万人、5歳〜9歳が7万人程度で、富山県、群馬県、秋田県、埼玉県で一医院あたりの受診者が多いとの事です。

来週に冬休みが終わると、学校での大流行が予想されてます。マスクの着用や手洗いなどの感染予防を励行しましょう。

末筆ではありますが、今年も医学関係の話題を身近に感じていただけるように努力してまいります


インフルエンザの予防接種

最近暑くなったり寒くなったり気温の変動が激しいですね。お風邪など召してませんか?

当院でもインフルエンザの予防接種を開始しましたが、すでに学級閉鎖になっているところもあるそうです。

ご存じの方も多いと思いますが、予防接種をしてから効果が出るまでに約1−2週間かかりますのでタイミングを見て摂取をしてくださいね。

そういえばネットで「インフルエンザワクチンの製造短縮」のニュースがでていましたね。従来の鶏卵を使う方法だと半年ほどかかるのですが、新しい手法では「タバコの葉」や「ガの幼虫」を使って作成し、1−2ヶ月で作成出来るのだそうです。

大学で研究している時に必要な蛋白質を大腸菌で作っていたのですが、「バキュロウィルス」を使って昆虫の細胞に大量に必要な蛋白質を作らせる方法が流行っていると聞いていたのですが、
ガの幼虫にワクチンを作らせるのに「バキュロウィルス」を使うとのことで、大変懐かしいおもいがしました。

ワクチンが必要に応じて作れるようになり、ワクチンの品不足などで必要な人が打てない状況が改善されると良いですね。

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インフルエンザのピーク遅れ

先週、春のような陽気だったのに真冬に逆戻りですね。お水取りまでは気が抜けませんね。

さて2月の終わりになり、例年ならインフルエンザのピークも過ぎて流行が収束する頃なのですが、今年はまだ全国的にも収まらないようです。

昨年12月の暖冬・多湿でインフルエンザの発生が少なく、年を越えてから流行シーズンに入るのは9年ぶりとのことです。昨年より約1ヶ月半遅く流行しているようです。

そろそろ予防接種の効果も減弱する時期に入ってくるので、うがい・手洗いをして感染予防をしてくださいね。

特に受験生の方、マスクなどの併用も良いかもしれません。

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今年のインフルエンザ

昨日からグンと気温が下がって、寒いですね。(それにしても、昨日は大阪で風が強かったです。)

今年は、インフルエンザワクチンが四価になり、値段も上がったことから、当院での接種実施数は去年ほどではありません。予防接種控えによるインフルエンザの流行を心配したのですが、今のところ、インフルエンザの患者さんは来院されておりません。

他の施設でもインフルエンザワクチンの接種控えがあるようですので、インフルエンザが昨年より流行してないのは何とも不思議ですね。

ワクチンが四価になったせいなのでしょうか?それとも、たまたま流行していないだけなのでしょうか?一方で扁桃炎や胃腸炎の患者さんは多く来院されておられます。

近隣で学級閉鎖の話も聞きませんし、今冬の年内は一人もインフルエンザの方を診ないかもしれません。

全国的にはどうなのでしょうかねぇ。

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インフルエンザ予防接種 する? しない?

当院でもインフルエンザの予防接種が始まっていますが、「今回は値段も上がったのでインフルエンザ予防接種を控える人がけっこういる。」との話を耳にしました。

確かに予防接種をしたからといってインフルエンザに罹患しないわけでもないし、摂取しなかったからといって必ず罹患するわけでもありません。

「どうしようか?」と悩んでおられる方に、さらに悩ましい研究結果が米国でなされましたので、書いてみます。

有名な医学雑誌JAMAの10月5日オンライン版で報告されたのですが、「インフルエンザ関連肺炎による入院は、ワクチンの未接種の人が多い。」というのです。

インフルエンザ関連肺炎は、インフルエンザと関係のない病原菌が関係する二次性(もしくは混合)肺炎を含んでおり、ワクチンの効果が限定的で効果があるかどうか明らかではなかったのです。

今回、全米4地域8病院で行われた研究では、インフルエンザ予防接種を受けた人は受けなかった人より、肺炎による入院が57%も低くかったそうです。

インフルエンザ関連肺炎はそうそう罹るものではありませんが、「風邪は万病の元」の言葉通りインフルエンザは大病の原因になっているやもしれませんね。

この文章を読んで予防接種をしようと思った方、近医にご相談してみてください。


胃腸炎と風邪が流行っています

最近朝の冷え込みと、昼の気温差が大きくなってきており、着る物の選択に難渋しますね。皆さんはどの様に調整されていますか?

さて、最近胃腸炎と風邪で来院される方が増えています。

胃腸炎は、腹部の「チクチク」とした痛みがあり、食欲が無くなる方が多いようです。胸焼けの症状や下痢などになる方もおられます。不快な症状は、整腸剤などを服用することで軽減されるようです。

一方感冒ですが、鼻の奥から胸にかけての違和感と、こもったような咳と痰が出るようです。感冒薬で症状の改善はあるのですが、完全にスッキリするまでには少し時間がかかるようですね。(鼻づまりがひどいと言われる方もおられます。)

夜間に咳の多い方は、気管支を拡張するテープ剤などで症状が緩和される方もおられます。

つらい方は一度受診されてみては如何でしょうか?

当院では、インフルエンザ予防接種の予約もしております。胃腸炎や風邪の時は予防接種をしない方が良いので、診察と同時にとはいきませんがお気軽に電話でお問い合わせ下さいね。

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子供のインフルエンザワクチン

突然ですが、今年からインフルエンザワクチンの接種料金が全国的に上がっているようです。理由につきましては、当院のスタッフブログをご覧下さい。

さてネット上で色々と騒がれているようですが、「インフルワクチン:乳児、中学生に予防効果なし」との新聞報道がありました。

ビックリして記事を読んでみると・・・・・・・・・どうやら「効果を確認できない」→「効果無し」と判断しているように思われましたので、臨床研究における「効果を確認でいない」とはどの様な状態なのか書いてみたいと思います。

臨床研究における「効果を確認できない」は、色々なことを意味しています。

①実際に薬剤に効果が無い。
②症例数が少なく「統計的」に差が出ない。
③評価のばらつきが大きく、差がみられない。(ノイズに隠れてしまっている。)
④そもそも研究が実状の把握を目指しており、効果の確認を目的としていない。

等々・・・・・・・

決して「効果を確認できない」→「効かない」では無いことを覚えておいて下さい。

そこで、記事の基になった研究論文を取り寄せて読んでみますと、今回の「効果を確認できない」は『②症例数が少なく「統計的」に差が出ない。』との意味で書かれているようで、「乳児、中学生にワクチンが効かない。」との意味ではないのです。

またこの研究はランダマイズ研究ではなく、観察・コホート研究に近いので「ワクチンの薬効をダイレクトに評価」するものでは無かったようです。

「値段が上がったから」ワクチン接種をしないとの判断はあるとして、「この研究結果だから」インフルエンザワクチン接種を積極的にやめる判断は、個人的にしっくり来ないものがあります。

いずれにせよ、ワクチンには効果も副作用もあります。片方だけを強調すると歪な状態になってしまうのはいうまでもありません。

当院では、10月からインフルエンザワクチンの接種を行います。予約等につきましては、ホームページをご覧戴くか、電話でお問い合わせ下さいね。

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