カテゴリー別アーカイブ: 健康診断

テラヘルツ波で乳がん識別

大阪大学の研究グループが、0.5ミリメートル未満の乳がんを、テラヘルツ波を使って鮮明な画像を作成することに成功したそうです。

特殊な結晶にレーザー光線を当てるとテラヘルツ波が発生する原理を用いて、乳がんのサンプル組織を撮影したとのことです。その画像の特徴から早期がんと進行がんを見分けることができたそうです。

これまでは組織を染色する必要があり数日必要であったが、診断までの時間を大幅に短縮できる可能性があるとのことです。

金属内部を透視したり、火薬や危険物を検出したりできるテラヘルツ波ですから、組織を取ってこなくても診断できる様になるかもしれませんね。

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8割以上が健診で『異常』

40歳以上のサラリーマンで、健診で主要な4項目で全て「基準範囲内」の人はたったの17%しかいなかったと、健康保険組合連合会(健保連)の調査でわかったそうです。受診者の半数に、治療が必要なレベルの異常が見付かっているそうです。

「健康な人」が「たった17%」と聞くと衝撃的なのですが、少し見方を変えてみると「成る程」とそのような結果になった理由が腑に落ちました。(よろしければ電卓片手に検証してみてください。)

まず健診受診者の半数が治療が必要なレベルの異常があると考えると、残りの人は50%になります。そして、各々の検査で検査で健康な人の90%が合格すると考えると、4項目のテストで全て「基準範囲内」に入る人の確率は・・・・・・(血圧2項目、脂質の検査が3項目、肝機能が3項目あるので全体で9項目と考えて)

0.5(50%) × 0.9(90%)を9回掛ける = 0.194(19.4%)

何だか近い数字が出ましたね。皆さんは、如何思われますか?「40歳以上のサラリーマンで健康な人は17%しかいない」と思ってしまうと数字のマジックに踊らされるのかもしれません。

この調査結果で本当に注目すべきは「17%」の方ではなく、「半数(50%)」の人が治療が必要なレベルの異常がある事実です。それ程多くの人が定期的に医療機関を受診してるとは到底思えないので、検査異常を心配しながら過ごしておれるのではないかと心配になりました。

医療機関の敷居は高いように思えますが、世の中怖い先生ばかりでありませんので、気楽に近くの「医院」を受診してみて下さい。「案ずるより生むが易し」ですよ。

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逆さまの絵

10月の真夏日はビックリしましたが、窓から吹き込む風が運ぶ涼しさに秋を感じますね。秋といえば「芸術の秋」ですので、今回は絵に関する話題について書いてみたいと思います。

私もそうなのですが「上手に絵を描けなくて・・・・」と思っておられる方は意外と多いのではないでしょうか?気合いを入れて上手に書こうとすればする程、書きたいと思っている物と似ても似つかぬ物になっていきますよね。本当に困ったものです。

ある本によると、この様な状態を即座に改善する方法があるとのことです。その方法とは、写したい絵や写真などを逆さまにおいて、「逆さまの絵」を書くことだそうです。「普通に絵を描くのも難しいのに、逆さまにしたらもっと上手くいかないのでは・・・?」と思われるかもしれませんが、時間のある時に試してもらうと驚くことは請け合いですよ。(是非お試しください。)

ではなぜ「逆さまの絵」の方が上手にかけるのでしょうか?

これには、人間の右脳と左脳の働きの違いが関係しているとのことです。簡単に纏めてみますと、左脳は物事を単純化(抽象化)して捉えるのが好きで、目の前にある「椅子」を書こうとすると、「四角い座面から同じ長さの足が垂直に4本出ている」単純化された「イス」のイメージを強化してしまうそうです。その結果、目の前の「椅子」を見たままに書こうとする右脳を邪魔して、いびつな絵になってしまうのです。

写したい物を逆さまにすることで、左脳の働きを抑制する(「椅子」を「イス」と認識させない)と、右脳と左脳の葛藤によるいびつさが取れた上手な絵になるというカラクリなのです。

医療に関しても病名や検査結果を見た時に、左脳がしゃしゃり出てきて「コウケツアツ」、「トウニョウビョウ」や「セイジョウチ」などと単純化してしまい、「不必要な不安」や「理由のない危険な安心」の元凶になっているきらいがあります。

みなさんも「芸術の秋」に右脳を使って、ご自身のあるがままの健康について考えてみませんか?

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医療戦隊 マモルンジャー

以前のブログ(「警告灯と健診異常」)に

『「健康診断で異常値を指摘された人も同じように不安な気持ちを抱えているのではないだろうか?」と心配になると同時に、多くの健診異常の方々が「『お医者さんに相談だ』×2回以上受診」の気持ちで来院して、少しでも安心をしていただくにはどうすればいいのだろうかと、点灯したままの警告灯を見ながら考え込んでしまいました。』

と書いていたのですが、当院のスタッフが「医療戦隊 マモルンジャー」というキャラクターを考えてポスターを作ってくれました。

メンバーは3人で、高血圧から皆さんを守る「高血圧レッド」、糖尿病から守る「糖尿病ブルー」そして高脂血症から守る「高脂血症イエロー」です。中々かわいくできていますのでお時間のある方は、医院の玄関前まで見に来ていただければありがたいと個人的には思っております。

そこにも書かれていますが、仕事などが忙しくてご本人が来られない場合でも健診結果を基に相談を受けられますので、よろしくお願いいたします。健診結果につきましては、複数回分をお持ちいただけると、より踏み込んだ相談が出来ると思います。(申し訳ありませんが諸般の状況により、電話やファックスでの相談を受けることは出来ませんのであしからずご了承ください。)

力を合わせて「黒矢印軍」(黒矢印は検査異常を示す印です。)を退治しましょう!!

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健診結果相談

台風が過ぎてから、少し過ごしやすくなりましたね。長く暑かった今年の夏もそろそろ終わりでしょうかね。

さて、このブログでも何度か書いたのですが、「健診を受け放し」にしている人が意外に多いようです。そのため健診結果の異常について医師の報告書を求める会社もあるようです。

健診結果をかかりつけ医に見せておくことは重要なのですが、どの様にお伝えすれば得心していただけるのか以前から頭を捻っていたのですが、参考になりそうな話を思い出したので書いてみますね。

それは、医学とは全く違う畑の「ホテル経営」の話なのです。

「ホテル経営」は端から見る程、優雅なモノではなく難しい要素を抱えてるとのことです。

1.鮮魚屋などで売れ残った魚は、次の日に値段を割り引いて売ることが出来るのですが、ホテルでは「今日の空室」を次の日に売る事が出来ないのです。(売れ残った魚が消えてしまうようなものですから)「ホテル」は「鮮魚屋」よりも厳しい時間的な制約を受けていると言えます。

2.小売店など状況を見て仕入れの量などを調整できるが、ホテルは自由に建物を大きくしたり、小さくしたり出来ないために「小売店のような仕入れの調整」が出来ない。

上記のような話を聞いて「なるほどなぁ」と感心した事を覚えています。

その時はそのまま聞き流していたのですが、今回よくよく考えてみると「ホテル経営」と「健康維持」は似ているのでは・・・・・・とひらめいたのです。

1.健診結果を医師に相談せず放置して、血管の老化(動脈硬化)が進んでしまうと後からの努力では取り戻せない。

2.いわゆる「体質」は「遺伝 + これまでの積み重ね」で決まるものなので、急に努力しても自由に変えることが出来ない。

「健康診断の結果が(もっと)悪くなったらがんばろう」とお考えの方々、「ホテル経営」はそんなに甘いものではないようですよ・・・・・・・

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