カテゴリー別アーカイブ: 禁煙

三次喫煙(サード・ハンド・スモーク)

喫煙は吸った人だけではなく副流煙により周囲の人にも影響が出ることが知られており、二次喫煙(受動喫煙)と言われています。

今回ネットの記事で三次喫煙(?)について書かれていましたので紹介しますね。

『たばこ由来のニコチンや有害物質は、喫煙者の髪の毛や衣類、部屋の壁やカーペットに残る。それらが蒸発したり舞い上がったりしたものを吸い込むことを「三次喫煙(サード・ハンド・スモーク)」といい、研究が進んでいる。』のだそうです。

米独の研究グループは、ドイツの映画館で映写室の有機物質35種類を測定したとのことです。観客が入場するたびに、有害物質の濃度が上昇したとのことです。(映写室内は通常禁煙です。)

二次喫煙の濃度に換算すると、ホルムアルデヒドはたばこ1本分、ナフタレンは10本分に相当したと研究グループは報告しています。

喫煙者の衣服や髪に吸着された物質が、蒸発したり舞い上がることにより引き起こされるとのことです。

そういえばタキシードの原型は19世紀中頃に流行した、喫煙時に着用する「スモーキングジャケット」だそうです。喫煙の時に別のジャケットを着ていたのは、三次喫煙について知っていた?!

(多分、臭いの問題だと思いますが・・・・・・・・・・)

 


喫煙で700万人が1年間に死亡 ?

昨夜の大阪は突風と食洗機なみの降雨で、家全体が震えているように感じました。皆さんは大丈夫でしたか?

さて、5月31日は世界禁煙デーだったのですが、ご存知でしたか?最近は「〇〇デー」が増えすぎてどれもPR不足のような気がしているのは私だけでしょうか?

件の世界禁煙デーに合わせてWHO(世界保健機関)は、毎年700万人以上が喫煙やタバコ類の使用で命を落としていると発表しました。さらに驚きのは、2001年頃の400万人と比較して、急増しているというのです。

特に禁煙意識の高くない途上国で急増しており、2030年までにはタバコによる死亡の80%が途上国で発生すると予測しています。

WHOの報告書によると、たばこ業界は規制の厳しくなった先進国を避け、開発途上国をますます新しい市場として注力しているのが、この問題を深刻にしているというのです。

このことが途上国の医療コストを増大させ、食料生産やインフラ整備に使われるべきお金が消えていく状態に陥る原因となっているのは、本当に困ったものです。

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心臓発作のリスクが8倍!

昨日から12月ですが、どの様にお過ごしですか?先週からひき続き、咳風邪や胃腸炎で来院される方が多くおられます。インフルエンザの予防接種は「普通の風邪」や「胃腸炎」に対して予防効果はありませんので、うがい手洗いが大切です。

さて、イギリスで心臓発作を起こした1727人のデータを解析した論文が発表されました。その論文によると、「50歳未満」の喫煙者は同年代の非喫煙者に比べて、心臓発作を起こすリスクが何と「8倍!」もあるというのです。

年齢が上がれば、喫煙者と非喫煙者の心臓発作の差は縮小傾向にあるのですが、66歳以上でも3倍と高い数値だと報告されています。

さらに喫煙者が心臓発作に見舞われた年齢は、元喫煙者や非喫煙者に比べて平均で10歳も若かったとのことです。

サウスヨークシャーの50歳未満の喫煙率は25%程度とのことですが、心筋梗塞を起こした人では75%を喫煙者が占めていたと研究論文に記載されています。

「その喫煙、あなたと家族の未来を蝕んでいませんか?」来年の禁煙標語に応募してみましょうかねぇ・・・


喫煙で遺伝子変異増加

メッキリ寒くなりましたね。本日は休日明けなので月曜日のような気がして、ブログを書いているのが変な気分です。

さて、日米英韓の研究チームが全世界5000人の癌患者の遺伝子データを解析し、タバコを多く・長く吸った人ほど遺伝子に突然変異が起きていると発表しました。

17種類のがん患者5243人を対象に調べたところ、様々な癌で遺伝子の突然変異が喫煙者で多く、最も多い肺癌では毎日20本を1年間吸うと約150個の突然変異が蓄積するとのことです。

通常、遺伝子の突然変異は自然に修復されるため、大量に蓄積することはないそうなので、タバコを吸い続けるのは恐ろしいことですね。

今回は、癌に焦点を当てての研究でしたが、循環器に関係の深い動脈硬化(生活習慣病)とタバコの関係はよく知られていますので、遺伝子を調べると大量の突然変異が・・・・・・・・

あるやもしれません。

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腹に40本のナイフ

インドで激しい腹痛を訴え受診した患者さんの手術で、お腹から40本のナイフが出て来たそうです。多くが折りたたみ式のナイフだったそうですが、中には半分開いているものや18センチメートルの長いものもあったそうです。

手術を行うにあたってはチョットしたミスが大出血につながり命が危険になるため、2日間にわたって念入りに手術プランを練ったそうです。

手術は無事成功して、患者さんは快方に向かっているそうです。何故ナイフを飲み込んだかと聞かれて・・・・・・

「理由は特にない。ただ美味しくて、味が好きだったんだ。タバコやお酒が好きな人もいるだろう? それと同じだよ」

と答えたそうです。

お酒はともかく、タバコに関しては言い得て妙だなぁと感心してしまいました。

「禁煙しまんせんか?それとも、ナイフをのみ続けますか?」

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禁煙

朝晩はまだまだ肌寒いですが、今週末から来週にかけてお花見本番といった感じですね。

さて、今回のブログは「禁煙」についてです。

循環器医が「禁煙」の話をすると「また、『止めなさい』と言うのでしょ!耳にタコができますよ!!」と少しムッとされる方もおられると思いますが、イギリスから禁煙に関する興味深い報告がなされたのでご紹介いたしますね。

イギリスでは2007年7月から屋内の公共の場や職場などでの喫煙を禁止する禁煙法案が施行されているそうです。そこで公衆衛生学の先生が禁煙の効果について調べたところ、急性心筋梗塞での入院が減少していたことは(循環器医的には)当たり前なのですが、驚くべきことにそれまで年間2.2%の割合で増加していた、重度の喘息発作による小児の入院が禁煙法施行後の1年間に12.3%も減少したとのことです。

これは、子供の受動喫煙が減少したことによって、喘息発作の誘発がされ難くなったことによる効果だと思われます。

もちろん自分のための「禁煙」ですが、子供達を守る「禁煙」をしてみても良いのではないでしょうか?