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ROE(株主資本利益率)

いきなり難しい経済用語を引っ張り出してきてすみません。内容はけっして込み入っていませんので、お気軽にお読み下さいね。

さて表題のROE(株主資本利益率)ですが、平たく言えばある会社が株式で集めたお金に対して、どれだけの利益を上げたかを見る指標です。(お金儲けの効率といったところでしょうか?)

インターネットに、経済新聞の有名コラムに登場した経営者の企業は先に書いたROEが低下するとの記事が出ていました。(有名コラムなので登場すると一流経営者の仲間入りといわれています。)

コラムに載った年の前々年は、東証一部平均のROEを2%上回っていたが、翌々年には3%を下回り、3年後には4%も下回るというのです。

この記事が書いているように、業績を維持するの難しくコラムに載ると業績が悪くなってしまうのでしょうか?

しかし業績が悪くなるように見えるのは、統計のマジックかもしれません。

コラムに登場するぐらい注目されている会社の株価は上昇するので、同じだけ儲けてもROE(お金儲けの効率)は下がる傾向になると容易に想像出来るのです。

さらに、日本企業のROEの分布が歪な形をしているのでROEの平均値が中央値と大きく離れてしまい、平均に対する変化を見ることに「?」マークが付く可能性があります。

さらにさらに、このブログを読みこなしている方は「平均回帰」という考えを思い出されるかもしれません。(ご存じでない方は以前のブログ「平均回帰」をお読みくださいね。)

医学の世界でも時として、統計マジックによって半ば都市伝説のような結果が吹聴されることがあります。お気を付けあそばせ・・・・・・・

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