瓦礫(ガレキ)受け入れ拒否に愕然

震災直後に、東北の瓦礫受け入れに名乗りを上げていた自治体は400を超えていたが、ここにきてそれがたったの6件に減ったという。拒否の第一の理由は放射能汚染に対する嫌悪だという。

大体エコだとかクリーンエネルギーだとか言って、湯水のように電気を使い、原子力による電気を我も我もと求め続けてきたのは一体誰だったと言うのだ。東電が、はたまた関電が電気を押し売りしに来たとでも言うのか。とりもなおさず我々日本の国民全体の要望と仕業ではなかったか。勿論原発を担当していた学者・技術者・職員の読みの浅さもあったでだろう。しかしあのような前代未聞の事態を誰が正確に予言出来ていたであろうか。後出しで偉そうにいろいろ批判している口ばかりの人間もいるが、ではそんな輩が今迄に一度も間違った判断をしたことがなかったと、胸を張って断言できるというのか。我々日本人全体が求めた電力であり、我々全体が原発を作らせたのであり、我々全体があのような事故を誘発したのである。それなのに瓦礫を東北の人達だけに押し付けるのはどうか。

もう一つ、既に多くの風評被害が出ているが、放射能を過剰なまでに怖がり過ぎいるのではないだろうか。広島・長崎に原爆が落とされた時、立ち入り禁止区域などなかった。翌日から大勢の人達が被災地に(自由に)出入りした。だからといって広島・長崎に出入りした人間全員が癌になっているわけではないのではないか。また、中国が核実験をしていたころ、線量測定もせずに平気で野菜や肉を食べてしまっていた。それらについては、今ほど騒がなかった。多くの人が憧れる宇宙飛行士は莫大な宇宙線(放射線)を浴びているし、先日行われた天皇陛下の手術では、カテーテル検査をしバイパスを入れた医師達も、数分間肩から先にレントゲンを浴びている。その道の専門家などは一日に何度も検査をし、年間何時間、一生通じて何千時間、人によっては何万時間とレントゲンを浴びているのである。患児と一緒に時々レントゲン室に入って放射線を浴びる我々小児科医も毎回被爆している。だからといって飛行士や医者に癌が多いという統計はない。

確かに子供は大人に比べてレントゲン感受性はやや高いし、我が子を心配する親の気持ちも非常によく解る。しかし東北地方にも子供は沢山いる。既に、地震、津波で大きな被害を被った人々に、更に困難を背負い込ませるのではなく、被害に遭わなかった我々も責任分担するのが同朋としての義務ではないだろうか。多量に電気の恩恵を受けている大都市などから、なぜ率先して問題を引き受けようという声が上がらないのだろうか。利用者負担の原則からすれば、原発なども電気を大量に使用する大都市エリアに建設するのが公平だったのかもしれない。(非現実的ではあるが)。

ただ、行政による瓦礫受け入れ説明会に強引に押し入り「反対」を叫んでいるばかりでは、何の解決にもならない。多くの国民が、純粋な気持ちで行った献金を有効に活用するためにも国民がみんなで知恵を出し合うことが必要なのではないか。他人の為に黙々と汗を流すボランティアさんも沢山おられ、本当に頭が下がる。他人事として捉えるのではなく、我々日本人の仲間が本当にピンチになっているとの認識を多くの人が分かち合うべきだと思う。