復職支援(リワーク)(その28)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の28回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●身体機能回復のためのトレーニング
要治療期(治療専念期)において、うつ病などメンタルヘルス不調で休業中の方の多くは、外出することが億劫で自宅で過ごします。よって、通勤していたときと比較をすると、身体活動量も大幅に低下します。そのため、全身の筋肉や心肺機能が低下し、療養前よりも疲れやすくなったり、動悸や息切れを感じたりするようになります。実際、職場復帰をした後リワークをした後)で、1日の仕事に加え、通勤ラッシュや家と駅の往復など、さまざまな場面で体力を消費し、身体的な疲労からうつ病などメンタルヘルス不調をぶり返す方も少なくないのです。
そこで、このリハビリ期では、通常の勤務に適応できるような身体機能を回復させるためのトレーニングが必要となります。ただし、トレーニングといっても別にアスリートを目指すわけではないので、スポーツジムなどに通う必要はなく、日常生活の中で十分に回復を図っていくことが可能です。
ここでもまずは、現在の自分の身体活動量を客観的に把握することが、目標設定の中で非常に重要になってきます。そこで、私は万歩計を用いた身体活動量の計測を推奨しています。昨今の健康ブームにより、家電量販店に行けば、多くの種類の万歩計が売られています。値段も1000円以下の安価なものから多機能高性能の高価なものまでありますが、3Dセンサー内臓の万歩計(家電量販店で3000円ぐらい)がお勧めです。これだとわざわざベルトに着用する必要がなく、ポケットやかばんの中に入れておくだけで身体活動量が計測できるため、簡単に手間なく使用できます。
万歩計で1週間程度、歩数を数えてみて、1日平均8000歩程度動けているようであれば、身体機能としては十分に余裕を持った職場復帰が可能リワークが可能)となるでしょう。逆に、それより少ない場合には、職場復帰後リワーク後)に身体的な疲れを感じてしまう可能性がありますので、このリハビリ期に身体活動量を少しずつ増加させていくように心がけましょう。ただし、このリハビリ期の運動の大原則として、疲れるまでやり過ぎないことが重要です。乳酸と呼ばれる疲労物質が体内で産生されるまで運動してしまうと、倦怠感により億劫な気持ちになってしまうこともありますので、心地よいなと思える時点でトレーニングを終了するようにしましょう。
さて、具体的なトレーニング方法ですが、このリハビリ期に最適な運動としては一般的には適度な負荷と継続実施が可能なことより、ウォーキングが有効であるとされています。そこで、1週間ごとに1日平均1000歩(時間で約10分程度・距離で600~700メートル)程度の運動量の増加を目標として、1日平均8000歩程度が疲れを感じることなく歩けるようになれば、身体機能の回復としては十分に合格点です。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。






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