非定型うつ病について(その10)

皆様、こんにちは。心療内科千里中央駅直結・千里セルシー3階)「杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】●身体が鉛のように重い(鉛様麻痺)
この鉛様麻痺も、非定型うつ病を診断するうえで基本となる重要な症状です。従来型のうつ病にも疲れやすく倦怠感は見られますが、非定型うつ病になるとこの症状がさらに進行し、度合いが強くなった状態です。まるで手足に鉛が入っているかのように体が重くなり、立ち上がることすら出来ないほど、全身が極度にだるくなります。これは、運動や労働などからくる肉体的な疲労とは違って、何か嫌なことがあって、気分が落ち込んだ時に起こりやすくなります。この鉛様麻痺は「神経性疲労」による症状で、運動をつかさどる前脳の機能が不足しているために起こり、これを改善するには、動かしたくない体を意識的に動かす努力が必要です。自分の体をいたわって動かさないと、逆効果でますます動かすことが億劫になり、うつ状態も悪化します。






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