メンタルヘルス対策(その18)

皆様、こんにちは。心療内科 精神科千里中央駅千里ニュータウン医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「メンタルヘルス対策」の18回目です。引き続き、メンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】大胆に言えば、社員が上司を信頼してコミュニケーションがうまく図れ、仕事に傾注し、会社への満足度が高くなれば、過剰ストレスメンタルヘルス不全に陥る割合は極めて低くなると思います。問題となるのは、上司と部下の信頼関係、コミュニケーションをいかに確立するかという点です。その際に、部下それぞれの適性に応じて役割や業務内容の明確化を徹底し、その先にある目標をお互いに納得できる形で具体的に提示できるかどうか。このことがとても重要になってきます。
このようなメンタルヘルスマネジメントを実現するためには、不安定でブレがちな経営方針と部下の”緩衝材”としての管理職の機能を、これまで以上に当人が意識する必要があります。経営課題を部下が納得する形に落とし込み、部署としての目標を明確にします。その目標に対する到達方法を考え、実現のため部下にどのような役割を期待するのかを明確にしていきます。それを個々の目標として説明し、それが自分たちの部署にとって、また会社にとっていかに重要なことであり、何よりも目標を実現することが自分自身にどのようにプラスとなるのか。要は、各人における仕事の「意味」を的確に明示していけるかどうかです。
これが、今日的なストレスに対する攻めのメンタルヘルス対策の一つの回答だと思います。意味ある仕事の実現を通してこそ、ストレスは解消されメンタルヘルス不調も改善されます。これならメンバーは目標に向かって邁進することができるし、ストレスに対して強い耐性を確立しメンタルヘルス不調にも対応することにつながっていきます。
しかし、これらは管理職一人の力で100%できることではないです。いくら管理職が優秀でも、企業の人事システムが今日的なストレスメンタルヘルス不調を解消する方向で構築されていないと、管理職の努力にも限界があります。そのためにも、後方支援部隊としての人事部のサポートが不可欠です。
以上、心療内科千里中央駅直結千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。






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