月別アーカイブ: 2014年11月

冬季うつ病について(その7)

皆様、こんばんは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】また、熊などの冬眠する哺乳類は、冬眠前の準備として食欲増進が見られ、冬になると活動を停止します。このことは日照時間が短くなることによって起きることがわかっており、われわれ人間も、同じ哺乳類としての共通の性質をもっていると考えられています。
冬季うつ病の発症のメカニズムとしては、
●日照時間が短くなると、通常よりも光の刺激が減り、それが原因で神経伝達物質のセロトニンが減って脳の活動が低下してしまう。
●目に入る光の量が少なくなると、体内時計をつかさどる脳の松果体からメラトニンの分泌されるタイミングが遅れたり、分泌量が増えたりして、体内時計が狂う。
といった説があります。いずれの場合も、光の不足により、概日リズム(昼と夜のリズム)、深部体温リズム、メラトニンリズムが遅れて乱れ、全体として生体リズムが崩れて、結果として症状が発生しているものと考えられているようです。


冬季うつ病について(その6)

皆様、こんばんは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】《冬季うつ病の原因》
●日照時間が不足する冬場に発症することと ●緯度が高いほど冬季うつ病の発症率が高いこと
から、日照時間の短さに起因すると言われています。
実際に、人口の多い東京や大阪圏を別にすると、北海道、東北、北陸地方、それに日本海側の地方の方に発症する確率が高いようです。
さらに、太平洋側から日本海側に移動された方が、急に冬季うつ病になる例は何件も観測されており、日当たりの良い部屋から悪い部屋に引っ越した場合などにも発生することが報告されています。患者様によっては、雪が降ると楽になると言われる方がおられますので、推測に過ぎませんが、光が雪に反射して強い光りとなり、光不足を補う効果を発揮しているのかも知れません。


冬季うつ病について(その5)

皆様、こんばんは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】冬季うつ病は、毎年秋から冬にかけて気分が落ち込み、春から夏にかけては回復するのが特徴の1つですが、これに加え、下記のような条件を満たす場合が冬季うつ病であると一般的に言われています。
(冬季うつ病の診断条件)
●出社したくない等と感じる重いうつ状態を経験したことがある
●ノイローゼなど他の精神疾患がない
●多忙さや身近な人の死など、社会的心理的な原因がない
また、前で紹介した代表的な症状が2年続けば、冬季うつ病の可能性が非常に高いと言われています。
冬季うつ病のうつ状態は、比較的軽めとはいえ、ひどい場合は日常生活に支障をきたし、本人ばかりか周りの人にも迷惑をかける場合もあります。悩んでいる場合は、早急に精神科や心療内科を受診するのが得策でしょう。


冬季うつ病について(その4)

皆様、こんばんは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】一般的なうつ病の場合は、過食というより摂食障害を伴う場合があったり、過眠よりは不眠で苦しまれる方がほとんどで、そのため睡眠薬を服用される方が多いのが実情です。ですから、うつ病という名称はついていても、かなり症状は異なるわけです。
実際、冬季うつ病とまでは行かない方でも、冬になると、いつもよりたっぷり眠りたくなったり、多めに食べたくなったりします。これは、冬という厳しい季節に立ち向かうために、体がいつもより休息を必要としたり、エネルギーを蓄えようとする自然な活動と考えられています。


冬季うつ病について(その3)

皆様、こんばんは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】冬季うつ病は、その季節が終わると症状は良くなるということと、うつ気分と共に過食、眠気といった症状が現れやすいのが特徴です。
毎年、秋から冬にかけて、夕暮れが早くなるにつれ心に変化が現れ、気分が落ち込んで何もやる気がしなくなり、ひどい場合は日常生活にも支障をきたします。
冬季うつ病の代表的な症状をまとめると、
●なぜか、ただただむなしく、自己否定的になる ●無気力感に襲われる ●睡眠時間が長くなっているにもかかわらず日中も眠気がある ●人付き合いがおっくうになり、外出がつらい ●集中力がなくなり、普段やり慣れた家事や仕事ができない ●食事が炭水化物や甘いものに偏り、体重が何kgか増える
などがあります。過食、過眠、炭水化物の渇望は、典型的なうつ病では出現しにくい症状です。幸い、冬季うつ病では自殺のリスクは非常に小さいと言われています。


冬季うつ病について(その2)

皆様、こんばんは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】冬季うつ病のうつ状態そのものは比較的軽く、自分がうつ状態とは気付かなかったり、春になると回復するので我慢している人も多いようです。実際に、北陸地方の患者の話でも、症状の軽い方の場合は、自覚症状を持ちながらも、春を待ちわびている方がおられるそうです。後で説明する治療法を実施すれば、その様な無理をせずとも、回復できる可能性が高くなりますが、まだまだ知名度が低くて理解されていないのかもしれません。
また日光の入らない部屋に住んでいる方も、冬季うつ病と同様の症状を持つ場合があることが知られています。


冬季うつ病について(その1)

皆様、こんばんは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
冬季うつ病とは、季節の変化に起因する「季節性情動障害」(季節性うつ病)の一つです。1984年に米国の研究者が新たな病気として発表しました。
主に、10月から12月頃にかけてうつ症状が現れ、春先の3月頃になると回復する「冬季うつ病」が有名となっていますが、稀に、夏に発症する「夏季うつ病」という病気もあります。ただ、うつ病という名称がついてはいますが、季節性のもので、精神的に問題を抱えている訳でもないので、一般のうつ病とはかなり状況が異なります。実際に症状の面においても、特徴ある症状を持っています。
冬季うつ病は、一度発症すると毎年繰り返す傾向があります。また、患者の男女比では、女性が圧倒的に多く、男性の4倍近くに上るといわれています。
また、最近では、冬場がうつ症状、夏場が躁症状となり、年間を通じて「躁」と「うつ」状態を繰り返す症状の方も見られます。


千里中央を開業地に選んだ理由(その3)

皆様、こんにちは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
前回に続き、「千里中央を開業地に選んだ理由」について、ご説明します。
今まで、「便利で快適、自然環境も整っている」ことや、「自然災害に強い」こと等を理由に挙げましたが、
それ以上に「千里中央への愛着が強い(千里中央愛?)」ことの方が理由として大きいです。
千里中央駅自体は1970年の大阪万博を契機に開業し、千里ニュータウンも含めて計画的・人工的に造られた街ですが、偶然にも四神相応の理にかなっている(?)と個人的には感じ、気に入っています。
海外でいえば、ニュージーランドのオークランドもイギリスによって計画的に造られた街ですが、当時の宣教師が理想郷(ユートピア)を求めて造っているため、とても魅力的です。日本でいえば神戸と横浜を合わせていいとこ取りした(?)ような街です。
以上が主な理由ですが、「千里中央・心療内科」と言えば、「杉浦こころのクリニック」と皆様から認めて頂けるよう頑張りますので、よろしくお願いいたします。


千里中央を開業地に選んだ理由(その2)

皆様、こんばんは。千里中央駅直結・千里セルシー3階、心療内科杉浦こころのクリニック」の
杉浦正義です。
前回に続き、「千里中央を開業地に選んだ理由」について、お話しします。
まず、あまり知られていませんが、千里中央地区は「自然災害に強い」ことが挙げられます。
阪神大震災の際も大きな損傷はなく、「千里中央駅が固い岩盤の上に建っている(?)」との噂もあります。
また、風水的に見ても四神相応(東に淀川(青龍)、西に新御堂筋(白虎)、南に大阪平野(朱雀)、北に北摂山系(玄武))であり、かつ龍穴(大阪梅田)から北に向かって龍脈(新御堂筋)が走っており、まさに千里中央は開業地としても住環境としても、理想の土地といえるでしょう。
近年、東海・東南海・南海地震や津波、土砂崩れ、活断層など自然災害についての報道が多いですが、
千里中央は今のところ、いずれにも無縁です。
では、皆様のますますのご健勝とご多幸を祈念しております。


千里中央を開業地に選んだ理由(その1)

皆様、こんばんは。「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」院長・杉浦正義です。
上記のタイトルにある「千里中央を開業地に選んだ理由」ですが、元々出身が北摂千里千里中央)地区であったのと、大学や勤務地のほとんどが南大阪であり、通学や通勤に片道1時間半以上かかり、
精神的・肉体的に疲弊していた(?)ためです。
約十数年に及ぶ遠距離通学・通勤で改めて感じたことですが、「千里中央は大阪中で最も便利(新大阪・梅田・なんば・天王寺まで北急・御堂筋線で乗り換えなし。大阪空港へもモノレール1本で行け、交通アクセスが最高に良い)で快適(スーパー、百貨店、銀行、郵便局など駅に全ての機能が集中している)なことに加え、千里中央駅周辺には多くの緑地があり、自然環境も整っている」ことなどが理由として挙げられます。
千里中央駅で開業して5年間になりますが、皆様に認知されるよう今まで以上に努力いたしますので、
よろしくお願い申し上げます。