心療内科 精神科、大阪府 豊中市・千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク (復職)支援」の18回目です。引き続き、リワークについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】精神障害、主にうつ病の治療の3本柱は、薬物療法、精神療法(医師との面接やカウンセリング)、そして休養です。休養の主な意義は、心身を休めエネルギーを蓄えることです。うつ病では、イメージとして心身のエネルギーが低下している状態ですので、がんばろうとしてもガソリンの入っていない車のアクセルを吹かすようなもので、かえって疲弊してしまいます。まずは、エネルギーを貯めることが必要です。
職場復帰支援(リワーク支援)に当たっては、家族の協力は不可欠となります。家族が職場復帰支援をするポイント(リワーク支援をするポイント)は、本人に対する支援と、必要な情報を主治医、産業医等に提供することです。家族が職場復帰をあせり(リワークをあせり)本人へ過剰な期待をかけてしまうと、家庭での安心感を損ない逆効果となります。そうならないようにゆっくり、あせらず、復職に向けて(リワークに向けて)安心できる環境を維持することが大切です。
以上、心療内科、豊中市・千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
月別アーカイブ: 2015年12月
リワーク(復職)支援(その17)
心療内科 精神科、大阪府 豊中市・千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク (復職)支援」の17回目です。引き続き、リワークについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】病気による休業が認められる期間やその間の保障、職場復帰の際の(リワークの際の)手続きは、会社によってさまざまです。普段はそうしたことに目が向きにくいものですが、休業にあたってはそれらを確認して、安心して治療と休養に専念しましょう。職場復帰の手続き(リワークの手続き)に必要な書類等の説明と併せて、人事部門などから情報が入ることが多いはずですが、なかなか届かない場合には、自分から問い合わせてみましょう。
インターネット時代ですから、職場からお見舞いのe-mailが多数届くかもしれません。そうした連絡はありがたいものですが、一方ではメンタルヘルス不調の中で文面を読んだり、返信をしたりすることは、心身の負担になりがちです。そうした場合には、産業医や上司などに相談して、少し控えてもらうように手を打っていただくことをお願いしてもいいでしょう。お礼は復職してから(リワークしてから)ゆっくりすればよいのです。
書類の書式を用意していたりしますので、そうしたことを問い合わせてみることも大切です。
職場復帰について(リワークについて)は、厚生労働省から「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援(リワーク支援)の手引き(平成24年改訂)」(復職ガイドライン(リワークガイドライン))が公表されており、それに沿った仕組みを作っている職場もあります。この復職ガイドライン(このリワークガイドライン)では、職場の産業医や人事労務管理者等が、本人を経由して主治医と連携し、職場復帰支援を進めていく(リワーク支援を進めていく)手順を紹介しています。職場によっては、職場復帰を認める(リワークを認める)回復の目安(たとえば、1日中机の前に落ち着いて座っていられる、日中の眠気をやり過ごせる)を定めていたり、主治医と職場間の情報の授受をスムーズに行うための書類の書式を用意していたりしますので、そうしたことを問い合わせてみることも大切です。
以上、心療内科、豊中市・千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
リワーク(復職)支援(その16)
心療内科 精神科、大阪府 豊中市・千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク (復職)支援」の16回目です。引き続き、リワークについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】こころの病の回復には、一般的に時間がかかります。必要な休養期間が半年から一年以上に及ぶことも稀ではありません。休業期間が長くなると、どうしても焦りが生じがちになります。家族の方も同様かもしれません。職場での居場所がなくなるのではないかとか、周囲にこれ以上迷惑をかけられないとか、あるいは職場の新しい動きについていけないのではないかといった心配や不安が高まることも考えられます。また、焦る気持ちは、メンタルヘルス不調の現れであることもあります。
しかし、焦って職場復帰を試み(リワークを試み)ても、復職過程(リワーク過程)でよくなりかけていた症状が再び悪化し、出勤が困難となったり、出勤できても仕事が手につかない状態になってしまったりしては、何にもなりません。休業を継続していた場合よりも、よくない印象を周囲に与えてしまうことにもなりかねません。
症状がよくなったと感じても、実際にはまだ不安定な場合があることにも注意が必要です。うつ病の回復過程を「三寒四温」に喩える専門家(精神科・心療内科)もいます。「三寒四温」とは、冬から春に向かう気候の変化を示す表現です。その時期は、肌寒い日もあれば、暖かい日もあり、また少し寒い日があってといった具合に、変動を繰り返しながら、徐々に温かさが増していきます。うつ病からの回復もそうした過程を経ることが多いのです。
ですから、少し調子がよいからといって、急いで何かことを起こすのではなく、本当に状態が安定するのを見極める心積もりがほしいところです。職場復帰について(リワークについて)も、調子が上向いてきたからといって、速やかに復職(速やかにリワーク)したはいいが、その後落ち込みの波が現れ、無理をせざるを得なくなって、結果的に再休業に至ってしまうといったことのないようにしたいものです。
そのためには、治療の過程で主治医とよく相談し、自分の状態をみずから進んで主治医に伝えるとともに、主治医からの助言に耳を傾けることが肝要です。
職場の上司や同僚にメンタルヘルスに関する知識が不足していると、「いつまでも休んでいるとかえってよくない」とか「無理をしてでも職場に出て来ることができるようなら、後は仕事をしながら治したらどうだ」といった職場復帰の誘い(リワークの誘い)があるかもしれません。自分の身を案じてくれることに感謝しながらも、やはり主治医とよく話し合って、ことを進めていくのがよいでしょう。
以上、心療内科、豊中市・千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
リワーク(復職)支援(その15)
心療内科 精神科、大阪府 豊中市・千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク (復職)支援」の15回目です。引き続き、リワークについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】こころの病もまた、他の病と同じように再発の防止が大切です。再発に関する報告では、うつ病の再発率は60%もあり、その後再発を繰り返すとさらに再発率が高くなるとされています。再発を防ぐために、ご本人は職場復帰をあせらない(リワークをあせらない)こと、また、ご家族も復職に向けた(リワークに向けた)休業中の安心できる環境をつくることが円滑な職場復帰支援(リワーク支援)をするうえで大切です。ご本人も「もう働ける」と感じても、主治医の意見に耳を傾け、普段の様子を見ているご家族のご意見も参考にして、再発しない、ゆとりのある職場復帰(ゆとりのあるリワーク)をしましょう。
こころの病からの回復にとって、心身の休養は、専門家(精神科・心療内科)による治療とともに、車の両輪に喩(たと)えられるほど非常に大切です。病気の種類や重症度によっては、仕事を休まず続けながら通院治療を重ねて改善する例もありますが、無理をして勤務を続けたために、病状がひどくなって回復にひどく時間がかかってしまうことは非常に多いものです。主治医から仕事を休んでの治療を勧められたら、それに従うのが賢明です。
こころの病は、多くの場合、集中力や判断力の低下をもたらしますから、職場に迷惑をかけられないという気持ちで仕事を続けても成果はあまり上がりませんし、ミスが多くなったり、不安全行動を起こしてしまったりして、かえって職場の仲間に迷惑をかけてしまう事態になる可能性もあるでしょう。
たとえば、うつ病では、次のような悪循環(負のスパイラル)に陥りがちであることがよく指摘されます。仕事を頑張ろうと思っても頑張れない状態に陥っているにも関わらず、目の前の仕事をこなさないとさらに仕事が溜まり、つらさが増していく。そのため、休みたくても休めない。でも、休まないと病状がよくならず、頑張れない状態が続いてしまい、仕事がさらに溜まっていく・・・。そこから逃れるためには、一時的に上司や同僚に仕事を預けて、休養に入ることが重要なのです。
しばらく休業することになったら、持ち帰りの仕事を少しずつでもこなすといったようなことは一切せず、気持ちを仕事から切り離して、ゆっくり休養するようにしましょう。
もっとも、病状によっては、休業を続けることがさほどよい結果を生まないと考えられることもないわけではありません。そのような場合でも、職場復帰のタイミング(リワークのタイミング)を図ることは大切ですから、自分の判断だけで話を進めるのではなく、主治医によく相談するようにしてください。
以上、心療内科、豊中市・千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
心療内科と心身相関(その5)
心療内科 精神科、大阪府 豊中市・千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「心療内科と心身相関」の5回目です。引き続き、心療内科について詳しく触れたいと思います。
【続き→】こころと身体が互いに密接な関係にあって、こころの動き(情動)は何らかの身体的変化を引き起こし、また逆に、身体的変化(痛みなど)は何らかの心理的変化(心理的反応)を引き起こす現象を心身相関(mind-body correlation)といいます。また、心身交互作用という用語もあり、これは心身症の持続、増悪のメカニズムの一つとしてあげられています。たまたま心身の状態がよくない時に出現し、特別の条件が加わらなければ消失していくはずの身体症状(たとえば頭痛や肩こり)、あるいはそれほどひどくなることもなく経過するはずの身体症状にとらわれて、注意の集中がおこり、その身体部位の感覚が鋭敏となり、機能も亢進し、その結果、その身体症状をより強く感じてさらにとらわれ、注意の集中がおこるという悪循環が形成され、身体症状の持続、増悪がみられます。
心身相関のメカニズムとしては、内的・外的刺激によって大脳辺縁系で引き起こされた欲求や情動が大脳新皮質の働きにより適切に処理されないと、それより下位の視床下部に影響が及び、自律神経系および内分泌系に変調をきたし、さまざまな身体症状が出現するという過程や条件づけにより出現するというメカニズムが考えられています。そして、一般に心身相関の把握は、生活史と症状の時間的な関連性が認められること、ストレス負荷によって症状を誘発できること、治療経過のなかで医師・患者関係のあり方や対人関係の障害によって病状の変化が認められること、および心身医学的な治療によって症状の改善がみられることなどに基づいて判断されます。また、最近は精神神経内分泌免疫学(psycho-neuro-endocrino-immunology)の急速な進歩により多くの知見が得られています。
以上、心療内科、豊中市・千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
憧れの街「千里中央」(その6)
心療内科 精神科、千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は『憧れの街「千里中央」』の6回目です。引き続き、千里中央について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖買物は全く不便なし〗
いちばん賑わうのは「千里中央」駅北側のプロムナード。人通りも多く、催し物も多いです。
「交通利便」と「緑が豊か」という、両立しにくい2つの要素を同時に満足している「千里中央」駅界隈ですが、このほかにも「買物至便」という大きな利点も併せ持っています。
商業施設が千里中央駅徒歩圏にたくさんありますが、千里中央駅の北側や、新御堂筋の東側には多くの店舗が集中します。大阪モノレール千里中央駅のすぐ北側には約120店の専門店から成る「千里セルシー」、約160店の専門店から成る「せんちゅうパル」。平日も人通りの多い両ショッピングモール周辺の遊歩道、休日はイベント等でさらに賑わいを増します。
百貨店系も複数あり。北大阪急行千里中央駅西側の「千里大丸プラザ(オトカリテ)」はグルメが充実、北大阪急行千里中央駅東側には「千里阪急」があります。
それらのさらに北側(北大阪急行千里中央駅北側)に後発でできたのは、ヤマダ電機を核店舗とした約3,700坪の超大型商業施設「LABI千里」。これら5つを合わせただけでも相当数の商業施設がありますので、それ以外は割愛させていただきます。
〖教育熱心な人にもうれしい環境〗
そもそも「お受験組」が多い豊中において、千里中央辺りは特に教育熱心な家庭が多いです。
これだけ便利な「千里中央」駅。千里中央駅周辺にお住まいの方の生活レベルが高い事は想像に難くありません。というわけで、教育熱心な家庭が多いのか、中学受験等の学習塾の充実も特徴の一つ。
ざっと挙げたとしても、「浜学園」、「関西進学セミナー」、「馬淵教室」、「日能研」などがあります。
というわけで、千里中央の人気の理由を説明しただけで話題が尽きてしまいましたが、皆様にとって「千里中央」駅は興味そそられる「憧れの街」でしたか?
以上、心療内科、千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
憧れの街「千里中央」(その5)
心療内科 精神科、千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は『憧れの街「千里中央」』の5回目です。引き続き、千里中央について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖半端なく緑多き千里中央〗
千里中央駅周辺の公園は充実の一言。もともとあった雑木林や竹林がうまく活用されています。このような公園が複数あるのは素晴らしい街の財産です。
車に電車にモノレール。「千里中央」駅近辺が交通利便性の高い事は、千里中央駅周辺に行ったことのない方でもある程度わかる話ですが、「千里中央」駅周辺の魅力は他にもあります。
それは、緑が多いこと。一街区程度のポケットパーク的公園以外にも、大規模で、パッと見て全貌が見渡せないほどの公園が複数あります。
中央環状線以北では、千里中央駅の最寄りにある「千里東町公園」、その東側に連続するようにある千里中央駅周辺最大級の大きさの「千里中央公園」は敷地内に千里体育館や展望台などがあります。それ以外にも「樫の木公園」「千里北町公園」「千里西町公園」が千里中央駅徒歩10分~15分程度の場所を取り囲むように存在します。
中央環状線以南は、新御堂筋の西側にある「千里南町公園」と「千里緑地」が広大。御堂筋東側の上新田エリアには大規模公園はありませんが、開発前の千里丘陵の面影を残すような大きな竹林があります。
〖車道にも緑がいっぱい〗
「殺風景ではない車道」が多いのが千里中央駅周辺車道の特徴。公園のみならず車道に樹木が多いのは歩いていても気分が落ち着きます。
人工的なものと既存の山林などをうまく調和させた大規模公園以外にも、千里中央駅周辺幹線の緑の多さにも目を見張るものがあるのが、千里中央の街並みに落ち着きを覚える要素の一つです。
北大阪急行電鉄「千里中央」駅周辺から阪急千里線あたりの幹線道路は、歩道・車道の分離がしっかりとなされています。そして、多くの幹線道路には背の高い樹木がたちならんでおり、車道横の歩道を移動していてもゴミゴミした感じが少ないのがうれしいです。
当時、日本最大のニュータウンとして注目された千里ニュータウン(千里)の開発ですが、単に巨大な宅地に広いだけの公園を配置したのではなく、千里中央駅周辺の雑木林や竹林を残しつつ、新設の道路にも多くの植林を施した先進の土地計画は、今でも住宅地としてのポテンシャルを高く保つのに貢献しています。
以上、心療内科、千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
憧れの街「千里中央」(その4)
心療内科 精神科、千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は『憧れの街「千里中央」』の4回目です。引き続き、千里中央について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖車・電車ともに北摂の要所〗
「千里(千里ニュータウン)」というと「団地」「高齢化」といったイメージを前提に語られる場合が多いが、戸建エリアの充実も見逃すべきではないです。
昭和41年に5万人、昭和44年に人口が10万人を突破した千里(千里ニュータウン)ですが、その人口の増加、また、昭和45年に行われた大阪万国博覧会に合わせて交通網が整備されました。
車移動では、東西に貫ける中央環状線、並行して走る中国自動車道が便利。西に向かえば岡山・姫路方面、東に向かえば近畿自動車道を経由して門真・八尾方面から堺方面、名神高速道路を経由して京都・名古屋方面に。有料道路を利用してのアクセスはピカイチ。また、中央環状線に並行する鉄道、大阪モノレール線を利用すれば、伊丹空港まで一本。出張や旅行で頻繁に利用する方にはありがたい話です。
南北に通る新御堂筋は、大阪市内中心部につながる大動脈。東西のアクセスが有料道路と並行しているのに対して、こちらは無料の自動車専用道路。通勤時にはマイカー通勤の人で大変込み合います。
その新御堂筋と並行して走るのは北大阪急行電鉄。「江坂」駅から南は大阪市営地下鉄御堂筋線となりますが、相互乗り入れをしているため途中乗り換えなしで梅田・なんばまで一本。所要時間は約20分です。
「千里中央」駅から南側(大阪寄り)の「桃山台」駅・「緑地公園」駅辺りは、首都圏などからの転勤の方への人気が高いエリアとしても有名です。実際、首都圏から関西転勤の際に「会社への通勤が便利」「出張・帰省時に空港が使いやすくて便利」といった理由で千里中央駅周辺に住まいを構える方も多いです。車・電車で大阪市内・伊丹空港へ一直線の「千里中央」駅は、「移動のしやすさのスペック」を他の駅と比較したときにかなりの高得点となりますから、転勤の方の目に留まるのは無理もありません。
ただ、「千里中央」駅周辺の魅力は「交通利便性」だけにとどまりません。次回では千里中央のもう一つの魅力の「緑の多さ」について説明いたします。
以上、心療内科、千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。