月別アーカイブ: 2018年6月

復職支援(リワーク)(その61)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の61回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●職場復帰後リワーク後)の段階的アドバイス(Ⅰ)
◎勤務時間について
会社によってルールが異なりますが、多くの場合、「週5日間、所定労働時間」勤務が可能になった時点で、正式に職場復帰正式にリワーク)となる場合が多いようです。
①リハビリ出勤の期間をどの程度設けるか?
『その期間は、メンタルヘルス疾患療養中にどの程度、メンタルヘルス不調が回復しているのかにもよりますが、一般的には1~3ヵ月程度の時間をかけることが適切でしょう。職場はメンタルヘルス治療機関ではありませんので、この期間が長すぎても、職場の負担になりますし、休業者本人にとっても不利益となることが少なくありません。
逆に、3ヵ月以上もリハビリ出勤が必要な場合は、職場でのリハビリ出勤の前に自宅や復職支援施設リワーク支援施設)での職場復帰への取り組みリワークへの取り組み)(例えば、メンタルヘルス専門病院リワークプログラム復職支援プログラム)への通所など)を先に行い、一定以上のメンタルヘルス不調の改善が認められた後で、職場へのリハビリ出勤を行った方が良いでしょう。』
正式に職場復帰をした後正式にリワークをした後)(必要に応じて就業制限)
正式に職場復帰をした後は、3ヵ月程度は残業を制限正式にリワークをした後は、3ヵ月程度は残業を制限)した方が良いでしょう。この場合、「残業は極力減らす」という曖昧な決意ではなく、メンタルヘルス疾患の再発予防のために「退勤時間になったら必ず帰る」という姿勢が重要です。これには、職場の理解も重要ですから、職場の上司や産業医とも正式復職の前正式リワークの前)に十分に話し合っておきましょう。そうでないと、「少しだから」と仕事をやり続け、結局は残業をすることになり、長時間の残業が定常化してしまうことも少なくありません。
また、出張すると、どうしても勤怠管理がルーズになり、思わぬ負荷が生じるので、この復職直後リワーク直後)の時期は遠方への出張などは控えるべきでしょう。』
職場復帰後の残業リワーク後の残業)について
『残業が許可された場合にも、「月に20時間以内→月に40時間以内→制限なし」というように、少しずつ残業許可時間を増やしていくことが重要です。一般的に「残業時間が45時間を超えると、だんだんメンタルヘルスへの影響が出始める」とされていますが、うつ病などメンタルヘルス不調からの職場復帰の場合リワークの場合)には、さらに注意が必要です。よって、一気に残業が深夜にまで及ぶといった事態は極力避けることが望ましいと考えられます。』
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その60)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の60回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●日常生活で過重なストレスを防ぐ方法(Ⅲ)
◎適度な運動習慣を確立しよう
適度な運動習慣を確立することは、うつ病などメンタルヘルス疾患の再発予防に効果があると言われています。実際に、メンタルヘルス専門医精神科医・心療内科医)の研究でも、週に2回以上の定期的な運動習慣を持つ労働者はストレスの反応が低く、メンタルヘルスが良好な状態に保たれていることが証明されています。ここでいう「運動」とは、勝ち負けやスピードなどを競う競技としてのスポーツとは違い、単に体を動かす身体活動だと考えてください。それではなぜ、定期的に運動をすることが、うつ病などメンタルヘルス疾患の再発予防に有効なのでしょうか?
表1に運動が人のメンタルヘルスに及ぼす効果について、簡単にまとめてみたのでご覧ください。この表で説明しているように、定期的な運動習慣を持つことは、生活にリズムをつけ、日々のストレスと上手に付き合っていけることにつながり、それがうつ病などメンタルヘルス不調の予防に効果をもたらすと考えられているのです。
しかし、運動時間が長すぎたり、運動の内容が激しすぎたりすると、かえって身体的疲労からメンタルヘルス不調につながってしまう可能性もあり、ただでさえ忙しい労働者に運動を取り入れることは、もろ刃の剣となりますので注意が必要です。
そこで、まず重要なことは、疲れ果てるまで運動をしないことです。うつ病などメンタルヘルス不調はまじめな方に起こりやすい病気ですから、「運動がいいですよ」と勧めると、「毎日1時間のジョギングをする」などの目標を立て、きちんとその目標を達成しようとして、かえって疲れてしまうのです。「今日は少し疲れ気味だから、いつもの半分にしよう」とか、「今日は雨だから、たまにはサボってしまおう」など、自らのメンタルヘルス状態や周囲の状況に合わせて計画を柔軟に考えていくことが重要なのです。自らが感じる負荷としては「あー、気持ち良かった」と感じる心地よい疲れが一つのバロメーターとなるでしょう。
上記うつ病などメンタルヘルス不調の予防に適する運動の種類や時間については、さまざまな研究がなされています。ウォーキング・ジョギング・サイクリング・水泳などの有酸素運動を20~30分以上のある程度まとまった運動を週に複数回、継続することが適切だと考えられていますが、それまでに全く運動習慣のなかった方は、まずは自分のペースでのウォーキングを1週間に3回、1回につき40分程度、日常生活の中に取り入れていくことが良いでしょう。
ただし、糖尿病や高血圧など身体疾患がある方では、その程度によって運動が推奨される場合と禁止される場合があります。よって、運動の可否については、主治医(精神科医師・心療内科医師)とよく相談することが必要とされるため、注意をしましょう。
◇表1 運動が人のメンタルヘルスに及ぼす効果
『①上記うつ病などメンタルヘルス不調の予防の効果
ネズミをトレッドミル(ランニングマシン)で走らせると、脳内ホルモンの代謝に変化が起こり、上記うつ病などメンタルヘルス不調の発症を予防したり、それほど重度でないうつ病などメンタルヘルス不調を治療する効果があるとされています。』
『②不安軽減の効果
普段の脈拍数が遅くなり、不安や恐怖を感じたときの脈拍数の増加や血圧の上昇が軽度になり、早く回復するようになります。そのため、緊張して心臓がドキドキしたときにも、早くいつもの自分を取り戻せるようになります。』
『③ストレス抑制の効果
運動によるストレス日常生活におけるストレスも、体内では同じホルモンの変化が起こります。よって、日常生活の些細なストレスに対する感受性を抑え、メンタルヘルスが過度に反応しなくなる効果があります。』
『④体力増進の効果
体力が向上することで疲れにくくなり、以前より楽に仕事がこなせるようになります。』
『⑤誘眠の効果
適度な疲労感を得ることで、寝つきを良くしたり、夜間の睡眠の質を良好なものにしたりします。』
『⑥自己効力感の向上効果
「自分自身が健康で体力がある」という自信を持つことで、日常生活のストレスの原因となる出来事に対しても、そのストレスを積極的に捉え、前向きに生かせるようになります。』
『⑦過労防止の作用
定期的な運動習慣を意識することで、毎日のように遅くまで残業を繰り返すことが少なくなり、「今日は運動する日だから残業は控え目にしよう」というメリハリの付いた生活が送れるようになります。』
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その59)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の59回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●日常生活で過重なストレスを防ぐ方法(Ⅱ)
◎4色ボールペンで予定を整理しよう
うつ病などメンタルヘルス疾患の方に「まじめ・几帳面で仕事熱心な特徴」が見られることはよく知られていますが、その反面で「何事も重要だと思ってしまい、仕事や私生活での優先順位の付け方があまり得意ではない」という面もよく見られます。例えば、「自分でやらないといけない仕事でも、部下に任せることができる仕事」と「どうしても自分がやらなければならない重要な仕事」をどちらも「自分がすべき仕事」と捉えてしまい、時間がない状況でも、徹夜をして何とかやり遂げなければと自分を追い詰めてしまうのです。
私たちの日ごろの予定は、緊急性と重要性という二つの要素により、
①緊急性も重要性も高い予定(=会社にも自分にも大切な予定)
『何よりも最優先に取り組まなければならない予定で、自分にとっても職場にとっても重要な予定です。
顧客からのクレームや、会社に重大な影響を及ぼす可能性のある急ぎの書類作成などがこれに当たります。』
②緊急性は低いが重要性は高い予定(=自分にとって本当に大切な予定)
『今すぐにやらなければならない予定ではないのですが、将来を見据えたときに会社の役に立ったり、自分を成長させたりするための予定です。
職場で言えば、業務効率を良くする案を考えたり、来期に向けた自己目標を熟考したり、人材育成をすることなどがこれに当たります。また、職場以外にも自分の能力を高めるための英会話のレッスンや、自分が尊敬する人との食事の予定などもこれに当たります。』
③緊急性は高いが重要性は低い予定(=会社や他人にとって大切な予定)
『自分にとっては重要ではないけれども、職場にとっては重要な予定です。
職場で言えば、月末までに処理をしなければならない出張旅費の精算や、自分には発言権のない会議などがこれに当たります。』
④緊急性も重要性も低い予定(=やってもやらなくてもいい予定)
『自分にとっても職場にとっても、重要ではない予定です。暇つぶしのための予定や付き合いで参加する飲み会などがこれに当たります。』
に分類することができます。
この中で①や③の緊急性の高い仕事ばかりに時間を割かれてしまうと、自分の将来の成長にとって重要な②の予定を入れることができず、常に緊急性の高い仕事に追われて、自分自身が消耗してしまい、うつ病などメンタルヘルス疾患の再発という結果になってしまうことも少なくありません。つまり、うつ病などメンタルヘルス不調になりやすい、まじめで几帳面、かつ仕事熱心な方の場合、仕事の緊急性ばかりに目を奪われてしまい、この重要性の視点がおろそかにしてしまいがちなのです。
しかし、重要性を感じつつも、目の前の仕事に追われ、つい②の予定を後回しにしてしまうと、当面の処理をしているうちに時間が経過してしまい、気づくと来期の目標設定をする時期になってしまいます。そうなると、熟考する間もなく、あまり計画性のない目標を設定し、結果的にはそれが達成できずに大きなストレスになってしまうという悪循環につながってしまいます。
それは業務効率改善のための試案でも、部下の育成でも、自らのスキルアップのための英会話のレッスンでも同じことで、ついつい後回しにしてしまうことで、将来的にそれが必要になったときに自分を追い詰めることになってしまうのです。つまり、いつかやらなければならないと思っている間に、いつのまにか②から①に分類される予定になってしまうことがよくあるのです。
そこで、上記うつ病などメンタルヘルス疾患の再発予防にお勧めをしているのが、4色ボールペンを使ったスケジュール管理術です。自らの手帳に予定を記入する際に、予定を上記で紹介した四つのカテゴリーに分類して記載をするのです。①の緊急性も重要性も高い予定を「赤」、②の緊急性は低いが重要性は高い予定を「緑」、③の緊急性は高いが重要性は低い予定を「青」、④の緊急性も重要性も低い予定を「黒」で記入してみてください。
4色ボールペンを使ったことがある方であればおわかりだと思いますが、多くの方は黒や青色のインクが早く消費され、緑が最後まで残ってしまう方がほとんどでしょう。そこで、①の予定は目立つように赤、そして一番意識していただきたい②の予定を緑、わざわざ意識しなくても消費できる青や黒は自分にとって重要ではない③と④の予定に用いるのです。
そして自分の中でできる限り、緑を多く使う(=自分にとって重要なことに時間を使う)ことを意識して、スケジュール管理をしていくことで、目の前の緊急事のみに捉われず、広い視点でゆとりをもった行動が可能となり、ストレスと上手に付き合っていけるようになるのです。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その58)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の58回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●日常生活で過重なストレスを防ぐ方法(Ⅰ)
ストレスマグネチュードに注意しよう
一般的に離婚や借金など嫌な変化はストレス疲労)と捉えられがちですが、実は昇進や妻の妊娠などのおめでたい変化も、人間にとっては大きなストレスとなるのです。ここでは、アメリカの心理学者ホームズとレイが作成した「職場と家庭のストレスの蓄積モデル(社会的再適応評価尺度)」というものを紹介することにしましょう。
この尺度は、結婚を50、配偶者の死を100として、ある生活上のストレスイベントが起きてから、もう一度、もとの社会適応を取り戻すのに必要な時間を調査結果により求めたものです。この得点が高い生活上のストレスイベントほど、もとの生活に戻るまでに時間がかかる大きなストレスイベントであるということになり、私たちメンタルヘルス専門医精神科医・心療内科医)はこれを「ストレスマグネチュード」と呼び、生活におけるストレスの大きさの指標として用いています。これを見ると、妊娠や昇進が大きなストレスイベントとなっていることがおわかりいただけるでしょう。一般的には、この社会的再適応評価尺度において、過去1年間に体験した生活上のストレスマグネチュードの合計点が200~299点であれば、次の年にメンタルヘルスを崩す可能性が50%、300点以上であれば、メンタルヘルスを崩す可能性が80%以上の確率であるとされています。
だから、日常生活における変化に敏感になり、ストレスマグネチュードをため込まないことを意識することが重要なのです。例えば、社宅で暮らしていた夫婦に妊娠と昇進が同時に起こったとき(ストレスマグネチュードは40+29=69点)、それならこれを契機に家を建てて引っ越してしまおうと考えることはよくあります。しかしそうしてしまうと、妊娠と昇進に加え、転居と多額の借金という大きなストレスを抱えることになります(ストレスマグネチュードは69+20+31=120点)。あえて多くの変化を重ねてしまうよりは、生活が落ち着いてから次の変化に取り組むように心がけましょう。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その57)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の57回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●1年に1回はストレスチェック
私が職場復帰をされたリワークをされた)患者様にお勧めしているのは年1回のメンタルヘルス診断を行うことです。労働安全衛生法の改正に基づき2015(平成27)年12月から労働者数50人以上の事業場でストレスチェックをすることが義務化されました。
ストレスチェックの義務化などの影響もあり、職場でメンタルヘルスケアが行われることが一般的になりつつあります。その一方で、よほど大きな会社でない限り、産業医としてメンタルヘルス専門医精神科医・心療内科医)を配置しているケースはまだ少なく、職場復帰に向けたリワークに向けた)必要なアドバイスを適切な時期に受けられる労働者は決して多くありません。その結果、メンタルヘルス専門家の医師精神科医師・心療内科医師)から適切なアドバイスを受けていれば職場復帰が容易にできたリワークが容易にできた)ケースやうつ病などメンタルヘルス疾患の再発をしなくて済んだケースは多く見られます。
もちろん、うつ病などメンタルヘルス疾患の原因メンタルヘルス症状はさまざまで、職場復帰に向けてやらなければならないことリワークに向けてやらなければならないこと)も人それぞれ異なりますが、自分にも当てはまる部分や、明日からでもやってみようと思えることがあれば、ぜひ明日からと言わず、今日からでも実行していただければ幸いです。
職場復帰というゴールリワークというゴール)にたどりつく道のりは何通りもありますが、一つひとつ着実に実行していただければ、少しずつでもその職場復帰という見えないゴールリワークという見えないゴール)に近づくことができると信じ、励んで欲しいと思います。
患者様の中にはよく、「うつ病などメンタルヘルス不調になった私はもう会社では必要とされていませんから」と上記うつ病などメンタルヘルス不調にかかった経験を否定的にとらえる方も少なくありません。しかし、上記うつ病などメンタルヘルス不調を患った多くの労働者が無事に職場復帰を果たしリワークを果たし)、現在でも会社で自分に合った働き方をされています。その方たちは「職場うつ病などメンタルヘルス不調にかかった私」から「職場うつ病などメンタルヘルス不調を経験した私」として、もう一度自分の居場所を確立されているのです。
なかには「自分が経験した、この辛いうつ病などメンタルヘルス障害を部下には絶対に味わわせたくない」と思い、部下の労務管理を徹底的に行い、職場でうつ病などメンタルヘルス障害にかかる労働者が発生しないように尽力されている方もいます。ぜひとも、職場でうつ病などメンタルヘルス障害を経験した方だからこそ言えること、職場でうつ病などメンタルヘルス障害を乗り越えたからこそ成せることを大切にしていただき、再び職場でご活躍していただけることを心より願っております。
さて、職場復帰をされた患者様リワークをされた患者様)は1年に1度このストレスチェックを受けることができます。ぜひストレスチェックを活用していただければと思います。会社の方針によりストレスチェックの質問内容は異なりますが、以下の内容を含む点で共通しています。
①職場における当該労働者の心理的ストレスの原因に関する項目
心理的ストレスによるメンタルヘルス症状に関する項目
③職場における他の労働者による当該労働者への職場復帰支援リワーク支援)に関する項目
このストレスチェックは受検した本人が同意をしなければ職場に結果が通知されることはありませんのでご安心ください。毎年受検することによってストレス状況メンタルヘルス状態の変化がわかり、早期の対処が可能となります。
なお従業員数が50人未満の会社ではストレスチェックが実施されない場合もありますので、厚生労働省が推奨しているストレスチェック(57項目版)の②メンタルヘルス症状に該当する項目を参照して下さい。厚生労働省の基準によると合計点数が77点以上の時には高ストレス状態にあるという判断がなされる可能性があります。また前年と比較して得点が上昇している場合にも要注意です。必要に応じて主治医(心療内科医・精神科医)と相談するようにしましょう。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


火曜日担当医の葛原です

千里図書館で借りたプレスリーのCDを久しぶりに聴いています。「好きにならずにいられない」の中の Take my hand,take my whole life too,for I can’t help falling in love with you.の歌詞は今でも胸が熱くなります。「Are you lonesome tonight」も、ジーンときます。「My way」は色々な人が歌ってますが、プレスリーが一番のお気に入りです。YouTubeで比べてみて下さい。
皆様はストレス発散に音楽鑑賞をされますか?仕事や人間関係など精神的ストレス疲労が蓄積してメンタルヘルス不調の方は、音楽や芸術鑑賞で普段使っていない右脳を刺激するのは非常に有益です。それでもメンタルヘルス不調が改善しない場合は、豊中市 千里中央心療内科杉浦こころのクリニック」へお早めにお電話下さい。


復職支援(リワーク)(その56)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の56回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●職場復帰後リワーク後)、メンタルヘルス疾患の再発予防期における家族のサポート方法
この復職直後リワーク直後)の時期に家族は職場復帰をした方リワークをした方)のメンタルヘルス疾患の再発兆候のモニタリングを行うことが重要です。なぜなら、主治医(精神科医・心療内科医)は2週間に1回程度の診察でしか患者様とお会いすることができませんし、職場の方もずっと様子を観察できるわけではないので、最も身近で本人のメンタルヘルスの変化に気づくことができるのは、家族になるのです。それではこれから、家族が注意すべきメンタルヘルス疾患の再発兆候のチェックポイントを説明します。
『◎家族が注意をすべき「うつ病などメンタルヘルス疾患の再発兆候
■身体面のサイン
最初は「ちょっと体の調子が悪いな」という感じがメンタルヘルス不調の再発の兆候です。頭痛や腹痛などの各種の痛み・めまい動悸・微熱などの身体の不調を認め、病院で検査を受けても異常がないと言われ、自律神経失調症と診断を下された場合には注意が必要です。
また、血圧が上がったり、アトピー性皮膚炎がひどくなるなどの心身症の状態になったり、それが悪化したりする場合にもストレス過多疲労の過度な蓄積が予測されますので注意しましょう。
■行動面のサイン
行動面のサインは周囲の人が一番気づきやすく、家族にとっても注意すべきサインとなります。ご存知の方も多いように、うつ病などメンタルヘルス疾患は朝方にメンタルヘルス症状が出やすい病気ですので、そのときが重要なバロメーターとなります。また、集中力の低下による物忘れの増加や睡眠時間の減少食欲の減退、場合によっては飲酒量の増加などの生活習慣の変化も注意すべきポイントの一つです。
メンタルヘルス面のサイン
メンタルヘルス不調の再発の兆候としては、感情の不安定さが現れることが多くみられ、些細なことで怒ったり、イライラしたりして他人に当たり、突然不安な気持ちや悲哀な気持ちにさいなまれて泣き出したりします。また、ひきこもりがちになり、家族との接触を避け始めたような場合にも注意が必要でしょう。』
このような身体面・行動面・メンタルヘルス面のサインが見られたら、受診時に付き添い、主治医(精神科医師・心療内科医師)に相談をしてみることや、本人にそのサインを告げ、「職場の産業医に相談してみたら」と促してみることが望まれます。そして、場合によっては「職場復帰プランリワークプラン)」のペースを落としたり、必要に応じて休養を取得したりするなど、職場とも相談をしながらメンタルヘルス不調の再発予防につなげていくことが重要なのです。
ちなみに、このようなサインが見られたときに家族の方が「本人にそんなことを告げたら、ますます落ち込んでしまうのではないか」と気を遣い、なかなか本人や主治医(心療内科医・精神科医)にそのことを伝えづらい場合があるかもしれませんが、そのまま伝えずにうつ病などメンタルヘルス不調が再発してしまったとしたら、本人にとって、さらにつらい事態になってしまいます。ですから、ちょっとしたことでもサインを感じ取ったときには、それが深刻にならないうちに早めに本人に告げ、適切な休養を取っていただけるようにアプローチしていくことが最も本人のためになるのです。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その55)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の55回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●職場復帰後リワーク後)、メンタルヘルス疾患の再発予防期における職場での過ごし方
うつ病などメンタルヘルス不調で休業をしてから職場復帰される方リワークされる方)は、会社の役に立ちたいと過度に張り切ってしまう場合がよく見られます。しかし、いくら職場復帰を果たしたリワークを果たした)といっても、メンタルヘルスが良好で働いていたころのレベルにすぐには回復できません。この復職直後リワーク直後)の時期は意識的に仕事量をセーブすることが重要です。
例えば、「職場復帰支援リワーク支援)プラン」により短時間勤務や残業制限を受けている場合には、それをきちんと遵守しましょう。まだ、みんなが働いているのに1人だけ早く帰ることは申し訳ないと思われる方が多いようですが、そこで無理をしてうつ病などメンタルヘルス不調を再発させてしまうよりも、次の日もメンタルヘルス良好で出社できることの方が職場にとってもありがたいことなのです。私はこの復職直後の時期リワーク直後の時期)を、「他の人が働いていても帰れるようになるための練習期間」だと職場復帰をされた方リワークをされた方)にはお話ししています。つまり、うつ病などメンタルヘルス不調になる方の多くは、メンタルヘルス不調になる前から周囲を気にしすぎて、職場から退出することが遅くなりがちで、疲労をため込んでしまうケースが多いのです。そこで、この復職直後の期間リワーク直後の期間)に周囲の人が働いていても先に帰る練習をすることで、「自分が先に帰っても職場は滞りなく仕事が進んでいるし、あまり周囲も気にしていない」といった感覚を会得していただくことも重要なのです。ただし、職場復帰支援プランリワーク支援プラン)を遵守すると言っても、メンタルヘルス不調のときには復職支援プランを変更リワーク支援プランを変更)してでも早めの休養を取ることや、主治医(精神科医・心療内科医)に相談に行くために早退をすることは問題ありません。決めた復職支援プラン決めたリワーク支援プラン)より勝手にペースを早めたり、仕事の終了時間を延ばしたりすることがないようにしましょうという意味なので、注意をしてください。
また、この復職直後の時期このリワーク直後の時期)に特別なイベントを企画することは避けましょう。職場復帰のお祝いリワークのお祝い)を兼ねて土日で旅行に出かけたりする話も聞きますが、職場復帰後3ヵ月リワーク後3ヵ月)程度は、身体的にもメンタルヘルス的にも想像以上に疲れますので、まずは十分な休養を取るようにしましょう。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その54)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の54回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●認知行動療法を取り入れたメンタルヘルス疾患の再発予防
薬物療法と同時に、認知行動療法という心理療法を長期的に生活の中に取り入れることも、うつ病などメンタルヘルス疾患の再発予防に効果があることが明らかになっています。ここでは、認知行動療法について簡単にご紹介をすることにしましょう。
例えば、大事なプレゼンテーションの前に「本番でうまく話せなかったらどうしよう」というようなプレッシャーで強く不安を感じた場合、その不安な気持ちを受け止め、抗不安薬を服用することが、メンタルヘルス医療精神科医療・心療内科医療)の主流といえる支持的精神療法と薬物療法です。
それに対して認知行動療法は不安を直接の治療の対象とはせずに、その不安を生みだしてしまうその人の偏った考え方や固定化された考え方を治療の対象とする、新しい視点の治療法なのです。
この認知行動療法を理解するにはアメリカの臨床心理学者のエリスが提唱した「ABC理論」が参考になります。ABC理論とは、あるストレスのきっかけとなる出来事(A:Activating event)が起こった場合に、その人にどのような感情や行動をもたらすのかという結果(C:Consequence)がどう生じるのかは、その人の考え方や信念(B:Belief)次第であるとする考え方なのです。
例えば、「プレゼンテーションで失敗してしまった」という出来事(A)が起こった場合に、「失敗は成功のもと」という信念(B)を持っている人であれば、「次には失敗しないようにきちんと準備をしよう」という今後につながる行動(C)に結び付きます。それに対して、「一度失敗したものは次やっても失敗するに決まっている」という信念(B)を持っている人の場合には、「もう二度とプレゼンテーションはしたくない」とその状況から逃げてしまったり、「もうこの会社では居場所がない」とひどく落胆してしまったりするのです。
つまり、Aのストレスのきっかけになる出来事は誰も避けて通ることはできません。ただ、その人の信念・考え方次第で、その出来事から生まれる感情や、その出来事に対する行動に大きな差が生じるのです。従来の支持的精神療法カウンセリングはこのAの出来事から発生する感情や行動(すなわちC)を治療の対象にしていたのに対し、認知行動療法では、いつも否定的に物事をとらえてしまったり、何かストレスがあるとそれから逃げてしまい余計に事態が深刻なものになってしまう感情や行動の根底にある不合理な信念(すなわちB)をさまざまな心理学的技法を用いることで少しずつ修正していきます。そして、感情を安定させることや社会に望まれる行動がなされるようになることを目的としているのです。
さらに「感情や行動は時が経つにつれて変わるのだ」ということを繰り返し経験し、「考え方を変えることで、感情や行動をコントロールすることができる」ということを自覚できるようになれば、認知行動療法で大きな効果が得られたと言えるでしょう。
つまり、認知行動療法の最終目的は自己の感情や行動を自分自身でコントロールできるような能力を身につけることなのです。
この認知行動療法に興味を持たれた方は、「認知行動療法」についての本(多くの出版物があります)を読んでいただくことをお勧めします。「そんなことをやっても変わらない」と考えている方が、「騙されたと思って一度読んでみよう」と思った瞬間に、認知が少し柔軟になっているのかもしれません。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。