月別アーカイブ: 2018年7月

復職支援(リワーク)(その74)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の74回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●メンタルヘルス疾患の再発・再燃予防のためのリハビリテーションとしてのリワークプログラム復職支援プログラム)(Ⅰ)
◎治療はチーム医療として実践されるべき
メンタルヘルス専門医療機関(精神科・心療内科)における外来診療では本人要因を明らかにし、さらにその手立てを見つけ、本人がそれを身につけるような治療は不可能です。すなわち、日本の健康保険制度の外来診療でこのような治療を行えば、そのメンタルヘルス専門医療機関は経営的にたちまち破綻します。また、一人ひとりの患者様にこの点を指導できる専門的な訓練を受けているメンタルヘルス専門医精神科医・心療内科医)がきわめて少ないという事情もあるが、これは単に医学教育の課題ではないです。すなわち、このような治療はメンタルヘルス専門医師精神科医師・心療内科医師)も含めたチーム医療として実践されるべき課題と言えます。
メンタルヘルス科専門医心療内科医・精神科医)はメンタルヘルス疾患の見立てと薬物療法に責任を持ち、臨床心理士(カウンセラー)は心理的課題を扱い、精神保健福祉士は制度やその仕組みをとおして困難に立ち至った際の対処のしかたを指導し、看護師や保健師は自らのメンタルヘルス症状の認識とそのメンタルヘルスケアのしかたを身につけさせることを実践するなどのメンタルヘルスの専門的役割を果たしつつ、チーム全体がメンタルヘルス疾患の再発・再燃を防ぐためのリハビリテーションとしてのリワークプログラムを実施復職支援プログラムを実施)することで、初めて実現できます。
リワークプログラムのすすめ方復職支援プログラムのすすめ方
前述のようなチーム医療が実施できる場は、現在の医療体制ではきわめて限定されており、一般の外来診療に期待すべきではないです。メンタルヘルス専門医療機関の中の復職支援施設リワーク施設)で実施しているようなリワークプログラムが唯一の場復職支援プログラムが唯一の場)であると言えます。復職支援施設内リワーク施設内)でのリワークプログラムの参加者復職支援プログラムの参加者)の平均休職回数が年を経るごとに上昇しています。リワークプログラムの最終目的復職支援プログラムの最終目的)は再休職の予防であるので、本来的には初回の休職時、少なくとも2回目の再休職時にはリワークプログラムを利用復職支援プログラムを利用)すべきです。
リワークプログラムは数~20名程度の集団復職支援プログラムは数~20名程度の集団)で行われます。まずリワークプログラムの中で実施復職支援プログラムの中で実施)されることは、うつ病や気分障害などメンタルヘルス障害とはいったいどのようなメンタルヘルス症状が見られ、どんな原因でメンタルヘルス不調となるのか、などの疾病教育です。メンタルヘルス不調の理解が進むと、復職支援施設の中リワーク施設の中)では主治医(心療内科医師・精神科医師)から、どのような経緯でメンタルヘルス症状が出てきて現在に至っているかの休職の原因や誘因とその経過を、自分で分析し文章化する(自己分析)という宿題が出されます。
この自己分析の過程でメンタルヘルス不調のことをさらに勉強しながら、自分のメンタルヘルス症状経過を振り返ることによってメンタルヘルス不調に直面し、メンタルヘルス不調が発症したメカニズムを考えて、メンタルヘルス不調の発症の環境要因と自己の中の要因に目を向けていきます。この作業を通じ、自分の中の考え方や受け取り方にメンタルヘルス不調の発症の手がかりがあることを知ることになります。また、主治医も診察場面では知り得ない過去の姿を具体的に知り、より確実な診断ができます。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その73)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の73回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●メンタルヘルス疾患の再発・再燃への予兆
うつ病などメンタルヘルス疾患は再燃率の高い疾患であり、メンタルヘルス疾患は再発・再燃を繰り返すことでうつ病エピソードの遷延化およびメンタルヘルス疾患の再発・再燃率の上昇をきたすため、メンタルヘルス疾患の発症予防だけでなくメンタルヘルス疾患の再発・再燃予防も非常に重要となります。メンタルヘルス疾患の再発・再燃に至る原因の一つに、自己判断による薬物療法の中断があります。メンタルヘルス科精神科・心療内科)受診への敷居が下がってきているとはいえ、メンタルヘルス科への通院メンタルヘルス科の薬の内服への偏見はいまだなくならないのが現状です。このことは患者様本人だけでなく周囲の人にも当てはまり、その偏見が通院や内服の中断を引き起こすというケースはいまだ多いです。
この点から言えるメンタルヘルス疾患の再発・再燃予防のための気づきとして、復職後リワーク後)に主治医(精神科医・心療内科医)の指示どおり通院をしているか、内服を継続しているか、ということが非常に重要な点としてあげられます。また、復職直後リワーク直後)には「これまで休んでいた分を取り戻そう」と過剰適応状態に陥りやすく、結果として疲弊を招く例も少なくないです。
うつ病などメンタルヘルス疾患が再発・再燃したケースでは多くの場合、初回と同様のストレス反応を自覚するといわれています。よって、初発時のメンタルヘルスの変化メンタルヘルス症状を把握することは、メンタルヘルス疾患の再発・再燃の予防のために非常に重要です。初発時のメンタルヘルスの変化メンタルヘルス症状の再出現メンタルヘルス疾患の再発・再燃の危険信号であり、それに気づいたときには仕事のペースダウンや休養などの適切な配慮を早急に行うことができるよう、復職の前リワークの前)に産業保健スタッフらにより本人や職場上司に指導が行われることで、メンタルヘルス疾患の再発・再燃の予防、あるいは早期発見に繋がると考えられます。
これまで、メンタルヘルス疾患の徴候となるストレス反応には個人差があるため、メンタルヘルス疾患の病前の状況をよく把握しておくことが重要であることを説明しました。しかし現代社会において上司はプレイングマネジャーと化し、十分なコミュニケーションをとる機会・余裕は減少しています。部下一人ひとりに対して十分に気を配ることが理想ではあるが、それはむしろ困難になっているのが現状です。そのような「余裕のない」職域の現状を鑑みると、メンタルヘルス不調に陥るリスクの高い勤労者に注目して重点的に配慮することも実際には必要なテクニックであり、重要な考え方の一つと言えます。
メンタルヘルス不調の早期発見の手がかりとしては、まず急性ストレス反応にはどのようなものがあるのか理解することが重要であるが、急性ストレス反応は個人によって異なります。上司が日頃のコミュニケーションを大切にし、部下の性格特性を理解するとともに「ちょっとした変化」に対して気づけるよう産業保健スタッフが働きかけることが重要です。
メンタルヘルス疾患の再発・再燃の可能性
メンタルヘルス疾患で休業した勤労者のうち、60~90%の者が仕事にほぼ支障のない程度までメンタルヘルス不調から回復することがわかっています。また、うつ病などメンタルヘルス不調だけに限れば慢性化は20%程度であり、職場による適切な復職支援職場による適切なリワーク)によってメンタルヘルス不調の予後はよりよくなると考えられています。
その一方で、難治性うつ病メンタルヘルス不調の再発例は、職域における就労パフォーマンス低下事象として問題となることが多く、実際、職場うつ病などメンタルヘルス不調は再発・再燃が多いことも知られています。大うつ病性障害の50~80%が、その後最低1回は再発するという報告があります。また、World Psychiatric Association(WPA)の報告によれば、大うつ病性障害の20%が再発をきたし、30%が慢性化するといわれています。ある予後調査の結果では、5年以内のメンタルヘルス不調の再発率は62%で、10年間では75%であると報告されています。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その72)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の72回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖メンタルヘルス疾患の早期発見の手がかりとは?〗
労働者のメンタルヘルス不調は、近年非常に重要な問題として取り上げられています。本人向けのセルフ(メンタルヘルス)ケア研修、上司向けのライン(メンタルヘルス)ケア研修などのメンタルヘルスに特化した職場内研修会なども多くの企業で開かれるようになりました。しかし、現在でもメンタルヘルス不調のために休職する職員は増加傾向にあります。職場のメンタルヘルスを考える上でまずおさえておかなければならない点は、休職期間の長さとメンタルヘルス疾患の再発率の高さでしょう。ある統計によると、メンタルヘルス疾患における休業期間は平均5.2ヵ月と非常に長いです。また、一度大うつ病エピソードを体験した患者様のうち、半数以上が5年以内にメンタルヘルス疾患を再発します。特に薬物療法などが行われていない場合にメンタルヘルス疾患の再発率が高いとされ、メンタルヘルス疾患の再発を繰り返すほど重症度が増すことも知られています。このような状況で職場のメンタルヘルス対策として最重要となることが、メンタルヘルス疾患の早期発見と早期治療・早期対処です。ここでは、メンタルヘルス疾患に関する早期発見のポイントについて解説していきます。
ストレス反応への気づき
職業性ストレスモデルでは、ストレスの原因になる外からの刺激をストレッサーと呼びます。人は日々の生活でさまざまなストレッサーに直面するが、職場では作業の質的・量的負担、職場の不十分な物理的環境や人間関係の問題などのさまざまなストレッサーに曝露されます。これらのストレッサーが大きくなると自己の認識にかかわらず、「疲れる」「イライラする」「仕事への不満を持つ」「意欲が低下する」「出社が困難になる」などの急性ストレス反応(ASR)が生じてきます。急性ストレス反応の出現のしかたは多様であり、抑うつ・職務不満足感などのメンタルヘルス的反応、血圧上昇や心拍数の増加・不眠疲労感などの生理的反応、過食やアルコール飲用、喫煙や薬物使用、疾病休業や事故などの行動面での反応などがあります。
通常、このようなストレス反応は一時的なものであり、ストレッサーから離れて休憩・休息・睡眠などの適切な対処を行うことによって、メンタルヘルス不調などから回復可能なものです。しかし、適切な対処が施されてもなおストレスが持続する場合、結果的に心身症うつ病などメンタルヘルス疾患に至ることになります。うつ病などメンタルヘルス疾患の発症を予防するためには、これら急性ストレス反応を十分に理解し、可能なかぎり早期に発見し適切な対処を行う必要があります。しかし、ストレス反応の出現のしかたはその人の年齢や性別、性格傾向や行動パターン、ストレス対処の方法、仕事の熟練度、基礎疾患の有無や治療の状態など個人の特性によって大きく異なるため、一概に「これに気をつければ大丈夫」ということが困難です。重要なことは、メンタルヘルス症状ストレス反応を一義的に教科書的に結びつけることではなく、日常のコミュニケーションを普段から深めておくことで「いつもと比べて何か様子が変だ」という「気づき」にいかに早く至ることができるか、ということです。
薬物治療のみでは不十分
薬物療法として抑うつ状態には抗うつ薬不安症状があれば抗不安薬が投与され、メンタルヘルス症状の軽減を期待することになります。しかし、それだけでは治療は完結していないです。メンタルヘルス症状が薬剤でいったん消失しても、業務が増えたときにその状態を脱する力が備わっていなければ、相変わらず同じ状況で再び同じ結果、すなわちうつ病などメンタルヘルス疾患が再発・再燃するのは明白です。ストレスがきわめて大きなメンタルヘルス疾患の発症要因である場合はその要因を取り除けばよいが、それ以外の場合には一定の個人的な素因や脆弱性がありメンタルヘルス疾患が発症すると考えれば、環境から影響を受ける自分に対してのメンタルヘルス対策を立てないかぎり、メンタルヘルス疾患の発症は防げないです。さらに言えば、遺伝要因があっても環境からの影響を回避できる可能性が大いにあると言えます。
心理療法を併用すると効果的
いったんメンタルヘルス障害になれば、薬も治療に欠かせないが、最近は心理療法が脚光を浴びています。認知療法、行動療法や対人関係療法などで、薬との併用でさらに効果があるといいます。たとえば、認知療法は自分の考え方の癖を修正することによって、ささいなことで憂うつな気分になっていたものが、同じ状況でも憂うつな気分が出にくくなる効果があります。上司に叱られると「自分はダメだと考え、その考えがぐるぐる回りだし、とうとう気分が憂うつになる」という思考回路を、「上司は自分の将来を考えて親心で叱ってくれている」と考えることによって気分は多少なりとも晴れてきます。自分はダメな人間だと考えた瞬間に精神安定剤を飲んでも、多少頭がぼー
っとして考えがあまり進まなくなるだけで、当たり前だが、ダメだという思考を遮断することはできないです。このように、思考パターンを変えるなど、自分自身に働きかけることが重要です。すなわち、メンタルヘルス障害の要因は自分の中にも潜んでおり、それを知りそのメンタルヘルス対策を立てないとメンタルヘルス障害は本当の意味では治っていかないです。また、何が自分にとって危険かわかれば、大きなメンタルヘルス障害の予防の効果もあります。仕事や上司を変えてほしいと要求し自分以外の要因を排除してストレスを回避しようとしているだけでは、おそらくメンタルヘルス障害はなかなか治らないです。しかもこのような外的因子は、自分の都合ではそう容易には変えられないことであり、さらに悪い環境になる場合さえあります。しかし、自分自身に対する働きかけはいつでもどこでもできます。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


火曜日担当医の葛原です

西日本豪雨。気象庁から大雨特別警報が出ていたが被害甚大、残念。東日本の梅雨明け宣言が出たりして、政府の危機感も薄かったかも。地震の予知は難しいが、今回は気象庁がかなり正確に予想していただけに、政府のリーダーシップが必要だったかも。
地震の後は大雨と自然災害続きですが、皆様にはお変わりないでしょうか?地震や大雨などの影響で、不眠不安動悸疲労倦怠感食欲不振など体調不良やメンタルヘルス不調はないでしょうか?自然災害は収まってもメンタルヘルス不調が続く場合は、豊中市 千里中央心療内科杉浦こころのクリニック」へ一度お問い合わせ下さい。


復職支援(リワーク)(その71)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の71回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖職場復帰後リワーク後)の経過(Ⅲ)〗
■安定期:復職後7ヵ月目~1年経過リワーク後7ヵ月目~1年経過
復職後半年リワーク後半年)を過ぎてから1年に差しかかる頃を、われわれは「真の復職真のリワーク)の段階」と位置づけています。職場においては、特別扱いされることなく1ヵ月に20時間ほどの残業もこなし、周囲の期待にもある程度応え、自分でも満足感を得はじめている真の復職の時期真のリワークの時期)です。この真の復職の時期まで順調この真のリワークの時期まで順調)に就労できている労働者は、よくも悪くも働いていることが「当たり前」になっています。しかし、その「常態化と慣れ」にもし慢心が加われば、かつてメンタルヘルス不調になる前と同じように働いてしまい、ここにメンタルヘルス不調の再燃のリスクが潜んでいると考えられます。
土曜フォローアップのリワークプログラム復職支援プログラム)では、この真の復職の時期の参加者この真のリワークの時期の参加者)へは「新たな働き方の“実践”」を促しています。平日にリワークプログラムへ参加復職支援プログラムへ参加)していた頃に身につけた、自らを理解した上での新たな働き方を実践してもらうのです。職場でのいろいろな場面において、「うつ病などメンタルヘルス不調になる前の自分であればこのようにとらえて自滅していたが、今回は視点を変えてみた」「以前であればこのような態度をとっていたが、今回はあえてリワークプログラムで学んだ復職支援プログラムで学んだ)考え方でやってみた」というように新しい働き方を実践し、その結果どうなったか、どう思ったかなどを発表してもらいます。ほかのリワークプログラム参加者復職支援プログラム参加者)は平日のリワークプログラムでの成果復職支援プログラムでの成果)を支持し、本人も新しい働き方がようやく自分のものになっていきます。
⇒『(メンタルヘルス不調の再発・再燃のリスク)
真の復職の段階真のリワークの段階
・職場で特別扱いされることなく1ヵ月に20時間ほどの残業もこなし、周囲の期待にもある程度応え、自分でも満足感を得はじめている時期
・よくも悪くも働いていることが「当たり前」になっている
・しかし、その「常態化と慣れ」にもし慢心が加われば、かつてメンタルヘルス不調になる前と同じように働いてしまい、ここにメンタルヘルス不調の再燃のリスクが潜んでいる』
⇒『(アドバイスのポイント)
・新たな働き方の“実践”を促す
平日にリワークプログラムへ参加平日に復職支援プログラムへ参加)していた頃に身につけた、自らを理解した上での新たな働き方を実践してもらう
・職場でのいろいろな場面において、「うつ病などメンタルヘルス不調になる前の自分であればこのようにとらえて自滅していたが、今回は視点を変えてみた」「以前であればこのような態度をとっていたが、今回はあえてリワークプログラムで学んだ考え方復職支援プログラムで学んだ考え方)でやってみた」というように新しい働き方を実践し、その結果どうなったか、どう思ったかなどを語ってもらう』
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その70)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の70回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖職場復帰後リワーク後)の経過(Ⅱ)〗
■回復期:復職後4~6ヵ月目リワーク後4~6ヵ月目
復職して3ヵ月間リワークして3ヵ月間)が過ぎ、復職後4ヵ月目以降から半年リワーク後4ヵ月目以降から半年)では、「メンタルヘルス不調再燃の危機の段階」が訪れます。この復職後数ヵ月間が過ぎた頃リワーク後数ヵ月間が過ぎた頃)になると、職場は勤労者がメンタルヘルス不調明けであるため寛容であった雰囲気から変わり、そろそろ通常の業務を期待されはじめます。勤労者には遅れを取り戻そうという焦りが生まれ、その一方で上司は「もう大丈夫ではないか」と楽観するようになってきます。ここで勤労者のほうがセルフメンタルヘルスケア、つまり実はまだメンタルヘルスの調子があまりよくないことやパフォーマンスに限界があることを上司や産業保健スタッフへきちんと伝えておくことができなければ、たちまち仕事量、責任、周囲の期待が増して、特別扱いされなくなってしまいます。本人の就労意欲も一瞬高まるが、実際にはうまく仕事をこなせず、周囲の期待に応えられず無力感を抱いたり、憂うつな気分が続いたり、さらにメンタルヘルス不調が悪化すれば頭が働かなくなって、欠勤が生じてくることもよくあります。それはあたかも、子どもの運動会に参加して若い頃のイメージのまま徒競走に出て転倒してしまうお父さんのような状態です。
そこで、このような事態を避けるために土曜フォローアップのリワークプログラム復職支援プログラム)では、この復職後数ヵ月間が過ぎた時期このリワーク後数ヵ月間が過ぎた時期)は初心に帰り本人の課題の再確認とメンタルヘルス的な援助を重視しています。つまり、平日にリワークプログラムに通っていた頃復職支援プログラムに通っていた頃)、「うつ病エピソードなどメンタルヘルス不調の振り返り作業」「自分の仕様書」や「メンタルヘルス教育」などで気づいたり身につけたりした自らの性格特性や思考・行動パターン、うつ病などメンタルヘルス不調になった経緯などを再確認させ、たとえばコミュニケーションに問題のあった人の場合であれば、現在の自分の気持ちを本当に伝えられているのか、伝えている気持ちになっているだけで相手はそう受け止めてはいないのではないかなどを気づくように働きかけます。また、この復職後半年近くが過ぎた時期このリワーク後半年近くが過ぎた時期)は孤独感を抱きやすいので、ほかのフォローアップのリワークプログラムフォローアップの復職支援プログラム)参加者からの共感的理解によるメンタルヘルス的リワーク支援職場復帰支援)が大きな役割を果たすことが多いです。
⇒『(メンタルヘルス不調の再発・再燃のリスク)
・職場は労働者がメンタルヘルス不調明けであるため寛容であった雰囲気から変わり、そろそろ通常の業務を期待し始める
・労働者には遅れを取り戻そうという焦りが生まれる
・ここで労働者のほうがセルフメンタルヘルスケア、つまり実はまだメンタルヘルスの調子があまりよくないことやパフォーマンスに限界があることを上司や産業保健スタッフへきちんと伝えておくことができなければ、たちまち仕事量、責任、周囲の期待が増して、特別扱いされなくなってしまう』
⇒『(アドバイスのポイント)
・この復職後数ヵ月間が過ぎたリワーク後数ヵ月間が過ぎた)時期は初心に帰り本人の課題の再確認とメンタルヘルス的な援助を重視
・現在の自分の気持ちを本当に伝えられているのか、伝えている気持ちになっているだけで相手はそう受け止めてはいないのではないか、などを気づくように働きかける
・この復職後半年近くが過ぎたリワーク後半年近くが過ぎた)時期は孤独感を抱きやすいので、ほかの復職者リワーク者)からの共感的理解によるメンタルヘルス的なリワーク支援が大きな役割職場復帰支援が大きな役割)を果たす』
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その69)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の69回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】◎経過ごとのメンタルヘルス不調の再発リスクとフォローアップのリワークプログラム復職支援プログラム)での対応方法
職場復帰後リワーク後)の経過(Ⅰ)〗
■適応期:復職~3ヵ月目リワーク~3ヵ月目
職場復帰してから数ヵ月リワークしてから数ヵ月)は一般的に「通勤するだけで精一杯の段階」です。また、職場の問題と関係してメンタルヘルス不調を発病した勤労者の場合、この復職直後の時期リワーク直後の時期)にメンタルヘルス不調の再発の可能性が高いので注意を要します。さらに、若年成人では、ほとんどのメンタルヘルス不調の再発・再燃はこの復職直後の時期に起こるリワーク直後の時期に起こる)といわれています。復職直後の勤労者リワーク直後の勤労者)は、当初は通勤することだけで疲労してしまうものです。また、一般的に、勤労者が復職勤労者がリワーク)したからといって職場でその日からプロジェクトメンバーとして役割を持ったり、明確な任務が与えられたりすることは難しいため、自席の片づけやメールチェック、上司から頼まれたことの手伝いぐらいしかやることがないです。与えられた就労時間内に職場に身を置いているだけでもうまく力が抜けず緊張してしまい、周囲が淡々と働いている中でただ着席している自分とのギャップに引け目を感じ、メンタルヘルス面疲労困憊してしまいます。一方、職場は比較的配慮ある受け入れをしてくれて、「無理しないでね」という雰囲気であることが多いようだが、復職後まもないリワーク後まもない)勤労者はそれさえプレッシャーに感じてしまうことがあります。
そこで土曜フォローアップのリワークプログラム土曜フォローアップの復職支援プログラム)では、この復職直後の時期このリワーク直後の時期)は「メンタルヘルス不調の回復不安緊張の軽減」を最優先と位置づけています。まずは、毎日の睡眠の重要性を理解し合い、翌日に疲れを残さないように徹底します。そして、うつ病などメンタルヘルス不調になる前に自分がバリバリ働けていた頃のイメージと現在発揮できるパフォーマンスには差があり、それがメンタルヘルス不調からくるものであることを再認識してもらいます。周囲への引け目や焦りなどの気持ちも積極的に言語化して発散してもらい、翌週へ引きずらないように働きかけています。
⇒『(メンタルヘルス不調の再発・再燃のリスク
・通勤するだけで精一杯の段階
・明確な任務が与えられたりすることは難しいため、自席の片づけやメールチェック、上司から頼まれたことの手伝いぐらいしかやることがない
・与えられた就労時間内に職場に身を置いているだけでもうまく力が抜けず緊張してしまい、周囲が淡々と働いている中でただ着席している自分とのギャップに引け目を感じ、メンタルヘルス面など疲労困憊してしまう
⇒『(アドバイスのポイント)
メンタルヘルス不調からの回復不安・緊張の軽減が最優先
・毎日の睡眠の重要性を理解し合い、翌日に疲れを残さないように徹底する
うつ病などメンタルヘルス不調になる前に自分がバリバリ働けていた頃のイメージと現在発揮できるパフォーマンスには差があり、それがメンタルヘルス不調からくるものであることを再認識させる
・周囲への引け目や焦りなどの気持ちも積極的に言語化して発散してもらい、翌週へ引きずらないように働きかける』
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その68)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の68回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●職場復帰後リワーク後)のフォローアップ
メンタルヘルス専門医療機関での戦略的リワークプログラム戦略的復職支援プログラム
メンタルヘルス専門医療機関の中には、平日のリワークプログラム復職支援プログラム)参加者で復職を果たしたリワークを果たした)患者様に対して毎週土曜日のリワークプログラム毎週土曜日の復職支援プログラム)で復職後のフォローアップリワーク後のフォローアップ)を行い、メンタルヘルス不調の再発防止に取り組んでいる施設があります。このリワークプログラムを通じてこの復職支援プログラムを通じて)、うつ病などメンタルヘルス不調から復職した勤労者リワークした勤労者)がおおよそ抱くメンタルヘルスの変遷に経時的なパターンがあることがわかってきました。したがって、こうしたメンタルヘルス的リスクをあらかじめ予測して職場が対応することができれば、メンタルヘルス不調の再発のリスクを減らすことに繋がると考えられます。
具体的には、フォローアップのリワークプログラムフォローアップの復職支援プログラム)は毎週土曜日に開かれ、午前の部(9:30~12:00)と午後の部(13:00~15:30)に分かれて行われています。リワークプログラム参加者復職支援プログラム参加者)は自分の都合に合わせて、午前の部または午後の部のどちらかのリワークプログラムへ参加復職支援プログラムへ参加)します。ほとんどの人は、復職直後リワーク直後)は毎週参加をします。復職してから数ヵ月リワークしてから数ヵ月)が過ぎ、安定した就労が続いていてメンタルヘルス不調も回復してきた頃を見計らって、リワークプログラム参加の間隔復職支援プログラム参加の間隔)を2週に1回や4週に1回などと広げていきます。リワークプログラム参加の頻度復職支援プログラム参加の頻度)を徐々に減らしていくのは、いつかはリワークプログラムから完全に巣立たせる復職支援プログラムから完全に巣立たせる)ことを意識しているからです。つまり、復職当初リワーク当初)はフォローアップのリワークプログラムによって就労継続フォローアップの復職支援プログラムによって就労継続)が支えられていた状態であっても、次第にそこからメンタルヘルス専門医療機関以外の人(たとえば家族、友人、地域住民、職場の同僚)とのかかわりの中でメンタルヘルスケアができるようになることが本当の意味での職場復帰本当の意味でのリワーク)であると考えています。
土曜フォローアップのリワークプログラム土曜フォローアップの復職支援プログラム)では、“その週の嫌な思い、その週のうちに(処理しよう)!”を合言葉に、主としてピアカウンセリングにより1週間の出来事を振り返り、出来事や思ったこと、自分がとった行動、心に残った嫌な思いを吐露して、メンタルヘルスの整理を行っています。また、リワークスタッフ復職支援スタッフ)が規則正しい生活リズムのアドバイスを行ったり、食事・栄養指導などのアドバイスをしたりもしています。
このような復職後のフォローアップへの取り組みリワーク後のフォローアップへの取り組み)から、うつ病などメンタルヘルス疾患休職して復職休職してリワーク)した場合、どんな人でも遭遇する可能性がある一般的なメンタルヘルス面でのリスクがあることが次第にわかってきました。
次回以降では、職場復帰後に勤労者が直面するリワーク後に勤労者が直面するメンタルヘルス的リスクならびにそれぞれの局面でどのような働きかけが可能であるか、そしてフォローアップのリワークプログラムではどのようなアドバイスをしているのか復職支援プログラムではどのようなアドバイスをしているのか)を述べます。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


復職支援(リワーク)(その67)

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の67回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖第4ステージ(職場復帰後リワーク後)、再発予防期)〗(約3~6ヵ月)
職場復帰後、半年間以内リワーク後、半年間以内)はメンタルヘルス不調の再発が起こりやすい時期なので、特に注意が必要な時期です。
職場にメンタルヘルス不調の理解を得ながら、通院や抗うつ薬の服用を継続し、仕事量もあまり過度になりすぎないように注意しましょう。
また、うつ病などメンタルヘルス不調を再発させないためには自らのライフスタイルや物の考え方を見直すことも重要です。
以下を参考に、メンタルヘルス不調の再発予防に取り組むようにしましょう。』
◎第4ステージ チェックリスト
基本的には第4ステージは終わるものではなく、うつ病などメンタルヘルス不調を再発させないように生涯心がけていくことが必要です。1年に1回はこのチェックリストを見直して、自らのメンタルヘルスを保てるように心がけましょう。
■主治医(精神科医・心療内科医)が通院終了の許可を出すまで、通院を続けている
抗うつ薬にはうつ病などメンタルヘルス不調の再発を予防する効果があります。そこで、職場復帰後も十分にリワーク後も十分に)主治医(精神科医師・心療内科医師)と相談しながら、薬物療法を継続する必要があります。自分の判断や周囲の人の声で薬物療法を中断しないように注意しましょう。
上記うつ病などメンタルヘルス不調になりやすい考え方の癖に注意を払っている
上記うつ病などメンタルヘルス不調になりやすい考え方の癖として、物事を「全」か「無」かの両極端で考えてしまう考え方、何でも自分の責任だとする考え方、物事はこうあるべきだとする柔軟性に欠ける考え方などがあります。自分のメンタルヘルスの癖を理解し、そのような考え方に陥っていないかを見つめ直すことも重要です。
■定期的にメンタルヘルス診断ストレスチェック)を行っている
⇒仕事に夢中になっていたり、しばらくメンタルヘルスの調子のいい期間が続いていたりすると、職場うつ病などメンタルヘルス不調の初期兆候を見逃してしまうことがあります。ストレスチェックシートを用いて、定期的に自分のメンタルヘルス診断を行いましょう。
■物事の優先順位をつけて、ゆとりある生活を送る
上記うつ病などメンタルヘルス不調になりやすい性格傾向を持っている方は、物事の優先順位をつけることが苦手で、何でもかんでも重要だと思ってしまい、その結果としてどんどん生活にゆとりがなくなってしまいます。4色ボールペン活用術(2018年6月13日掲載)を参考に、ゆとりあるスケジュール作りをしましょう。
■定期的な運動習慣を確立する
⇒運動には元々うつ病などメンタルヘルス不調を予防する効果があると言われています。自分が気持ちいいと感じる程度の運動で十分ですから、定期的な運動を日常生活の中に取り入れるように心がけましょう。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。