千里中央(大阪府 豊中市・北摂 千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の45回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖リワークプログラムなど復職支援デイケア(復職支援プログラムなど復職支援デイケア)で患者様はなにをするか〗(ⅩⅥ)
◎リワークプログラムの流れ(復職支援プログラムの流れ)⑥
~リワークプログラムに毎日通えて(復職支援プログラムに毎日通えて)いて、リワークプログラムでの自己理解(復職支援プログラムでの自己理解)も深まったメンタルヘルス状態でリワークプログラムを卒業(復職支援プログラムを卒業)へ~
⇒生活リズムが安定し、リワークプログラム評価表(復職支援プログラム評価表)でも安定した得点がとれるようになってメンタルヘルス状態が回復、つまり復職準備性(リワーク準備性)が整い復職が現実味(リワークが現実味)を帯びてきたら、復職間近(リワーク間近)です。暫定的な復職日(リワーク日)を設定して、復職支援を進めて(リワークを進めて)いきましょう。まず本人が自分のメンタルヘルス状態の回復度、すなわち本人が自分の復職準備性(本人が自分のリワーク準備性)をみて「何月くらいに復職したい(リワークしたい)」とメンタルヘルス科専門医(精神科医・心療内科医)や復職支援施設スタッフに相談(リワーク施設スタッフに相談)します。ひとまずは復職希望(リワーク希望)でよいです。
メンタルヘルス状態が回復している(復職準備性が整っている(リワーク準備性が整っている))場合、仮の復職日(仮のリワーク日)を決め、暫定的な復職日(暫定的なリワーク日)に向けて復職支援準備(リワーク準備)を進めていきます。復職支援準備が順調(リワーク準備が順調)に進めば復職日を前倒し(リワーク日を前倒し)に、復職支援準備が遅れる(リワーク準備が遅れる)場合は、復職日を延期(リワーク日を延期)するなどして復職日を調整(リワーク日を調整)します。ただし、復職日を確定(リワーク日を確定)するには、主に次のA~Cの3つの条件をリワークプログラムでクリア(復職支援プログラムでクリア)しなければなりません。
『A.一定期間、リワークプログラムで皆勤(復職支援プログラムで皆勤)
➡週4~5日のリワークプログラム(週4~5日の復職支援プログラム)など復職支援デイケア(リワークデイケア)に8週間程度、無遅刻・無欠席・無早退で通所する。リワークプログラムなど復職支援デイケアの期間(復職支援プログラムなど復職支援デイケアの期間)は復職支援施設(リワーク施設)によって異なる
B.リワークプログラムなど復職支援デイケアでの内省(復職支援プログラムなど復職支援デイケアでの内省)が深まっている
➡休職に至ったプロセスをリワークプログラムで振り返り(復職支援プログラムで振り返り)、自分に内在するメンタルヘルス上の問題点とリワークプログラムで向き合う(復職支援プログラムで向き合う)ことができている
C.リワークプログラムで一定の評価(復職支援プログラムで一定の評価)
➡復職支援施設など医療機関(リワーク施設など医療機関)によって違うが、多くはリワークプログラム評価表の点数(復職支援プログラム評価表の点数)などがリワークプログラムを終了する判断(復職支援プログラムを終了する判断)の参考にされる』
上記A~Cの3つの条件をリワークプログラムにてクリア(3つの条件を復職支援プログラムにてクリア)すると復職支援デイケアを卒業(リワークデイケアを卒業)となって、リワークプログラムを終了(復職支援プログラムを終了)し、復職へと動き出し(リワークへと動き出し)ます。
他方、メンタルヘルス状態の回復が十分でない(復職準備性が十分整っていない(リワーク準備性が十分整っていない))場合、リワークプログラムを続ける(復職支援プログラムを続ける)ことにより、メンタルヘルス状態の回復レベルを上げて復職準備性を整え(回復レベルを上げてリワーク準備性を整え)ます。具体的には、復職支援施設スタッフ(リワーク施設スタッフ)が本人のメンタルヘルス状態や復職支援状態(リワーク状態)をみて、生活リズムが安定していない場合などは、復職をあせらず(リワークをあせらず)、リワークプログラム評価表を活用(復職支援プログラム評価表を活用)して、メンタルヘルス上の問題点や復職支援の問題点(リワークの問題点)をリワークプログラムで確認(復職支援プログラムで確認)。しばらくリワークプログラムなどリハビリ(復職支援プログラムなどリハビリ)を続けることで「仕事を引き受けすぎる」など、自分のメンタルヘルス上の問題点や復職支援の問題点を把握(リワークの問題点を把握)。メンタルヘルス対策や復職支援対策(リワーク対策)をリワークプログラムで講じる(復職支援プログラムで講じる)ことにより、メンタルヘルス不調が改善してから復職へ向かい(リワークへ向かい)ます。
この復職間近のとき(リワーク間近のとき)、すなわちリワークプログラム卒業間近(復職支援プログラム卒業間近)のとき重要になるのが、メンタルヘルス疾患の再発を予防するために欠かせない「リワークプログラムでの深い自己理解(復職支援プログラムでの深い自己理解)」です。
■休職理由を自覚できてからリワークプログラムを卒業(復職支援プログラムを卒業)する
⇒復職をめざす(リワークをめざす)ということは、うつ病などメンタルヘルス疾患を発症した環境に復職(発症した環境にリワーク)することを意味します。休養でメンタルヘルス不調が改善して元気になったとしても、メンタルヘルス疾患の発症前のままの考え方では、ストレスが重なったときに疲労感がたまり、再び同じようなメンタルヘルス状況や復職支援状況に陥る(リワーク状況に陥る)可能性があります。
したがって、復職する条件(リワークする条件)には、リワークプログラムでの内省(復職支援プログラムでの内省)が深まり、さまざまなセルフメンタルヘルスケアの方法をリワークプログラムなどデイケア(復職支援プログラムなどデイケア)で身につけて、メンタルヘルス疾患の再発を防ぐことができるようになるのが、復職する条件としてなにより重要(リワークする条件としてなにより重要)なのです。リワークプログラムで深い内省ができているか(復職支援プログラムで深い内省ができているか)は、メンタルヘルス疾患の再発予防のポイントであり、復職できるかどうか(リワークできるかどうか)の重要な目安です。リワークプログラムなどデイケアで自分を深くみつめること(復職支援プログラムなどデイケアで自分を深くみつめること)が、復職支援成功(リワーク成功)とメンタルヘルス疾患の再発予防のカギを握ります。
復職支援成功のカギ(リワーク成功のカギ)は、リワークプログラムで自分自身と向き合い、もろさを知ること(復職支援プログラムで自分自身と向き合い、もろさを知ること)です。休職に至った自分のなかにあるメンタルヘルス要因をリワークプログラムでみつめ(復職支援プログラムでみつめ)、どのようなメンタルヘルス状況や復職支援状況(リワーク状況)になったとき、対応に困っていたか、自覚できていることが重要です。職場に復職(職場にリワーク)する復職支援準備がしっかりできる(リワーク準備がしっかりできる)と、復職後(リワーク後)、苦手な場面に直面しても、リワークプログラム開始前(復職支援プログラム開始前)までと同じようにはふるまわないです。リワークプログラム終了後(復職支援プログラム終了後)は適切に対応することができます。
■とりつくろって復職(とりつくろってリワーク)するのは、メンタルヘルス疾患の再発リスクが高い
⇒リワークプログラムは実際の職場に近い状況(復職支援プログラムは実際の職場に近い状況)をつくっていますが、リワークプログラムでうまくいった(復職支援プログラムでうまくいった)としても、実際の職場では復職がうまくいかない(実際の職場ではリワークがうまくいかない)ことも出てきます。
リワークプログラムでの内省が深まっていない(復職支援プログラムでの内省が深まっていない)のに、みせかけだけとりつくろって、復職の時期(リワークの時期)を早めても、結局、メンタルヘルス疾患の再発のリスクが高まるだけです。
復職支援がうまくいかない原因(リワークがうまくいかない原因)は、早く復職(早くリワーク)するため元気を装ったり、復職すること自体(リワークすること自体)や、復職自体へのこだわり(リワーク自体へのこだわり)のためにリワークプログラム評価表の点数を上げること(復職支援プログラム評価表の点数を上げること)だけに終始し、自分のメンタルヘルス面と向き合ってこなかったことです。表面的にはメンタルヘルス状態はよくなったが、職場で再びストレスにさらされると、復職後に同じ失敗をくり返して(リワーク後に同じ失敗をくり返して)しまい、復職後も長続きしない(リワーク後も長続きしない)です。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
月別アーカイブ: 2019年3月
臨床心理士の吉田です。
早いもので今年度が終わります。個人的に今年の3月は、お世話になった方々とのお別れ、約2年間欠かさずみていたテレビ番組の終了など、いろんなことが重なりまして、あっという間に終わってしまうような感覚です。
“終わりを思い描くことから始まる”を大切にしつつ、気持ちを切り替えて新年度に臨みたいものです。
新年度といえば、4月よりカウンセリングおよび心理検査の受付が月曜~土曜(水曜・土曜は午前のみ)に拡大します。
千里中央の杉浦こころのクリニックでは、カウンセリング・心理検査でお話をお聴きすることができます。お気軽にご相談ください。
リワーク(復職支援)プログラム(その44)
千里中央(大阪府 豊中市・北摂 千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の44回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖リワークプログラムなど復職支援デイケア(復職支援プログラムなど復職支援デイケア)で患者様はなにをするか〗(ⅩⅤ)
◎リワークプログラムの流れ(復職支援プログラムの流れ)⑤
~リワークプログラムでの評価(復職支援プログラムでの評価)のポイント~
⇒メンタルヘルス状態の回復度、つまり復職準備性(リワーク準備性)は、主に次のA~Eの5つのポイントからリワークプログラムで評価(5つのポイントから復職支援プログラムで評価)されます。
『A.生活リズムが整っているか(リワークプログラムでの評価ポイント1(復職支援プログラムでの評価ポイント1):メンタルヘルスを管理する力)
➡リワークプログラムの欠席や遅刻(復職支援プログラムの欠席や遅刻)、リワークプログラムの早退(復職支援プログラムの早退)がなく、安定的にリワークプログラムに出席(安定的に復職支援プログラムに出席)できている復職支援状況(リワーク状況)は、生活リズムが整い、メンタルヘルス不調や疲労感がないことの目安になります。また、リワークプログラムでは出席率をチェック(復職支援プログラムでは出席率をチェック)しているが、正当な理由があれば、リワークプログラムを欠席扱い(復職支援プログラムを欠席扱い)とはならないです。働くために必要なメンタルヘルス状態が回復しているか、つまり復職準備性が整っているか(リワーク準備性が整っているか)、メンタルヘルス管理ができるか、などをメンタルヘルス科専門医(精神科医・心療内科医)や復職支援施設(リワーク施設)スタッフが判断します。』
『B.ある程度の作業をこなせるか(リワークプログラムでの評価ポイント2(復職支援プログラムでの評価ポイント2):集中力や活動性)
➡リワークプログラム中(復職支援プログラム中)、眠気や疲労を感じず、リワークプログラムの課題(復職支援プログラムの課題)に対して集中力を持続できるかをメンタルヘルス科専門医師(精神科医師・心療内科医師)や復職支援施設スタッフなど(リワーク施設スタッフなど)が判断します。作業の迅速さや正確さ、問題解決のための対応力をみていきます。』
『C.考え方が柔軟になってきているか(リワークプログラムでの評価ポイント3(復職支援プログラムでの評価ポイント3):指示を受け入れる力)
➡復職支援施設スタッフ(リワーク施設スタッフ)やほかのリワークプログラム参加者(復職支援プログラム参加者)のアドバイスを理解したり、聞き入れられるかをみていきます。例えば、復職支援施設スタッフの指示(リワーク施設スタッフの指示)を1回で理解できるようになってくれば対応力は上がっています。復職支援状況や状態(リワーク状況や状態)にあわせて、自分の考え方ややり方を変えられる柔軟な対応力をメンタルヘルス専門医(心療内科医・精神科医)や復職支援施設スタッフなどが判断(リワーク施設スタッフなどが判断)します。』
『D.リワークプログラムでのグループ活動(復職支援プログラムでのグループ活動)ができるか(リワークプログラムでの評価ポイント4(復職支援プログラムでの評価ポイント4):コミュニケーション力)
➡ほかのリワークプログラム参加者(ほかの復職支援プログラム参加者)や復職支援施設スタッフと関わり(リワーク施設スタッフと関わり)をもち、自分を適切に表現しながら、リワークプログラムでのグループのなかで協調性(復職支援プログラムでのグループのなかで協調性)をもち、リワークプログラムでの役割(復職支援プログラムでの役割)をみつけて復職支援行動(リワーク行動)できるか、例えば、リワークプログラムでのグループの一員(復職支援プログラムでのグループの一員)として、ほかのリワークプログラム参加者と協調(ほかの復職支援プログラム参加者と協調)しながら自分のすべきことができるか、などをメンタルヘルス専門医師(心療内科医師・精神科医師)や復職支援施設スタッフがみていき(リワーク施設スタッフがみていき)ます。』
『E.メンタルヘルス的に落ち着いてきたか(リワークプログラムでの評価ポイント5(復職支援プログラムでの評価ポイント5):主体性と意欲)
➡不安や緊張、怒りなどのメンタルヘルス症状が、周囲とのトラブルを生んでいないか、みていきます。メンタルヘルス的に安定していて、ものごとに積極的に関わることができるか、メンタルヘルス科医療機関の医師および復職支援施設など医療機関(リワーク施設など医療機関)のスタッフが判断します。』
■リワークプログラムでの5つの評価ポイント(復職支援プログラムでの5つの評価ポイント)を総合的に評価
⇒リワークプログラムなどデイケア(復職支援プログラムなどデイケア)の評価表は、実施する復職支援施設(実施するリワーク施設)によって若干の違いはあるものの、基本的生活習慣、作業能力、知的理解力・認知、対人交流、メンタルヘルス的側面という5つのリワークプログラムでの評価ポイントに焦点(5つの復職支援プログラムでの評価ポイントに焦点)をしぼり、患者様のメンタルヘルス状態の回復度を総合的に評価、つまり患者様の復職準備性を総合的に評価(リワーク準備性を総合的に評価)できるようになっています。リワークプログラムでの評価は、過去1ヵ月の継続的な観察(復職支援プログラムでの評価は、過去1ヵ月の継続的な観察)によってつけられます。リワークプログラムでは、項目ごとに何段階かで評価(復職支援プログラムでは、項目ごとに何段階かで評価)され、リワークプログラムでの合計得点が一定の数や比率(復職支援プログラムでの合計得点が一定の数や比率)に達すれば、リワークプログラムを卒業(復職支援プログラムを卒業)となります。
▼某メンタルヘルス科専門医療機関内にある復職支援施設の採点基準(リワーク施設の採点基準)
『4点.とてもメンタルヘルス状態がすぐれている
3点.復職支援施設スタッフの働きかけ(リワーク施設スタッフの働きかけ)などにより、いいメンタルヘルス状態に変えられる
2点.復職支援施設スタッフの働きかけにこたえられる(リワーク施設スタッフの働きかけにこたえられる)が、すべてのメンタルヘルス状態は改善できない
1点.復職支援施設スタッフが働きかけても、自分のやり方を変えない(リワーク施設スタッフが働きかけても、自分のやり方を変えない)ため、すべてのメンタルヘルス状態は全く改善しない
⇓
某復職支援施設などメンタルヘルス科専門医療機関(リワーク施設などメンタルヘルス科専門医療機関)では、リワークプログラムにおいて全項目の平均が3点以上(復職支援プログラムにおいて全項目の平均が3点以上)になることが、復職準備性が整ったことの目安(リワーク準備性が整ったことの目安)になります。ただし、リワークプログラムでの合計得点(復職支援プログラムでの合計得点)が高くても、1点がひとつでもある場合や、2点が多い場合は、よいメンタルヘルス状態とは判断されません。』
厚生労働省の「心の健康問題により休業(メンタルヘルス不調により休業)した労働者の職場復帰支援(リワーク支援)の手引き」(復職支援ガイドライン(リワークガイドライン))でうたわれている「医学的に業務に復職(業務にリワーク)するのに問題がない程度にメンタルヘルス状態が回復した労働者、すなわち復職準備性の整った労働者(リワーク準備性の整った労働者)」の要件は、このリワークプログラム評価表のなかですべて確認(復職支援プログラム評価表のなかですべて確認)できます。
■復職支援施設スタッフの誰(リワーク施設スタッフの誰)がつけてもリワークプログラムでの評価に差(復職支援プログラムでの評価に差)は出ない
⇒リワークプログラム評価表は、客観的な観察に基づいてつける(復職支援プログラム評価表は、客観的な観察に基づいてつける)ため、復職支援施設スタッフの誰がつけてもあまり差が出ない(リワーク施設スタッフの誰がつけてもあまり差が出ない)ように工夫されています。
表にない項目のリワークプログラムにおける評価が必要な場合(復職支援プログラムにおける評価が必要な場合)は、各復職支援施設で項目を追加(リワーク施設で項目を追加)したり、リワークプログラム評価表のコメント欄(復職支援プログラム評価表のコメント欄)に記述するなどの方法がとられています。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
臨床心理士の吉田です。
相変わらずバタバタと過ごしておりますが、桜の開花、イチロー選手の引退発表など、ふと時の流れを感じる出来事というのは足を止めてものごとをじっくりと考えるためにとても良い作用があるのではないかと個人的には思っています。
季節の変わり目は様々な要因で体調を崩しやすいものです。千里中央の杉浦こころのクリニックでは、カウンセリング・心理検査でお話をお聴きすることができます。お気軽にご相談ください。
リワーク(復職支援)プログラム(その43)
千里中央(大阪府 豊中市・北摂 千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の43回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖リワークプログラムなど復職支援デイケア(復職支援プログラムなど復職支援デイケア)で患者様はなにをするか〗(ⅩⅣ)
◎リワークプログラムの流れ(復職支援プログラムの流れ)④
~復職支援施設(リワーク施設)スタッフが「リワークプログラム評価表(復職支援プログラム評価表)」でメンタルヘルス状態の回復度、つまり復職準備性(リワーク準備性)を判定する~
⇒長い期間にわたるリワークプログラム(長い期間にわたる復職支援プログラム)。そのリワークプログラムの過程(復職支援プログラムの過程)で、客観的にメンタルヘルス状態の回復度を知る手がかり、つまり客観的に復職準備性を知る手がかり(リワーク準備性を知る手がかり)になるのが、定期的にチェックされる「リワークプログラム評価表」(定期的にチェックされる「復職支援プログラム評価表」)です。リワークプログラムでの問題点(復職支援プログラムでの問題点)の提起や復職支援の目標設定(リワークの目標設定)などにも役立ちます。
■リワークプログラムなどデイケア(復職支援プログラムなどデイケア)では、メンタルヘルス状態の回復度を定期的にチェック、つまり復職準備性を定期的にチェック(リワーク準備性を定期的にチェック)している
⇒リワークプログラムの特徴(復職支援プログラムの特徴)は、リワークプログラムでおこなったこと(復職支援プログラムでおこなったこと)が、患者様の生活や行動、メンタルヘルスや復職支援にどのような効果をもたらしたか(リワークにどのような効果をもたらしたか)、フィードバックすることです。
リワークプログラムの効果をフィードバック(復職支援プログラムの効果をフィードバック)するため、復職支援施設スタッフ(リワーク施設スタッフ)は定期的にリワークプログラム参加者(復職支援プログラム参加者)のリワークプログラムでの様子(復職支援プログラムでの様子)を観察し、「リワークプログラム評価表」をつけて(「復職支援プログラム評価表」をつけて)います。リワークプログラム参加者自身(復職支援プログラム参加者自身)によるリワークプログラムでの自己評価(復職支援プログラムでの自己評価)と、復職支援施設スタッフによる評価(リワーク施設スタッフによる評価)を比較することで、リワークプログラムでの自己評価が適正かどうか(復職支援プログラムでの自己評価が適正かどうか)をみることができます。例えば、リワークプログラムでの自己評価が高すぎる(復職支援プログラムでの自己評価が高すぎる)と、リワークプログラムの中(復職支援プログラムの中)で、リワークプログラム参加者自身が自分ではできる(復職支援プログラム参加者自身が自分ではできる)と思っているのに、周囲がリワークプログラム参加者自身を理解(復職支援プログラム参加者自身を理解)してくれないと、リワークプログラムへの不満(復職支援プログラムへの不満)を抱えてしまいます。一方、リワークプログラムでの自己評価が低すぎる(復職支援プログラムでの自己評価が低すぎる)と、リワークプログラムなどデイケアの中(復職支援プログラムなどデイケアの中)で、リワークプログラム参加者自身が自分のできている部分(復職支援プログラム参加者自身が自分のできている部分)に目を向けられず、次の復職支援ステップ(リワークステップ)などリワークプログラムが進むこと(復職支援プログラムが進むこと)をためらってしまいます。最終的に、リワークプログラムでの評価のズレ(復職支援プログラムでの評価のズレ)はどうして生じたのか、復職支援施設スタッフとの話し合い(リワーク施設スタッフとの話し合い)をとおして、自分のメンタルヘルス状態や復職支援状態(リワーク状態)、周囲の復職支援状況(周囲のリワーク状況)を受け入れていきます。また、リワークプログラム参加者で自分が信じられない人(復職支援プログラム参加者で自分が信じられない人)も、復職支援施設スタッフによる客観的な評価(リワーク施設スタッフによる客観的な評価)をみることで、メンタルヘルス状態や復職支援状態を客観的に把握(リワーク状態を客観的に把握)したり、リワークプログラムでの自己評価の見直し(復職支援プログラムでの自己評価の見直し)ができます。
この「リワークプログラム評価表」の結果(「復職支援プログラム評価表」の結果)をメンタルヘルス専門医(精神科医・心療内科医)や復職支援施設など医療機関(リワーク施設など医療機関)のスタッフ、患者様本人が共有することで、リワークプログラムの課題(復職支援プログラムの課題)を明確にし、メンタルヘルス治療やリワークプログラムの見直し(復職支援プログラムの見直し)、復職支援の目標設定(リワークの目標設定)をするときに、とても役立ちます。リワークプログラム評価表は、患者様を多角的に評価できる(復職支援プログラム評価表は、患者様を多角的に評価できる)しくみになっています。リワークプログラムでの評価は4段階などの数値(復職支援プログラムでの評価は4段階などの数値)で示され、数字では表せないことは、リワークプログラム評価表でのコメント(復職支援プログラム評価表でのコメント)として表記されます。具体的には、リワークプログラムへの出席率(復職支援プログラムへの出席率)などのリワークプログラムにおける実績(復職支援プログラムにおける実績)から、メンタルヘルス状態まで、さまざまな項目で評価されます。実施する復職支援施設(実施するリワーク施設)によって、リワークプログラムでの評価の仕方(復職支援プログラムでの評価の仕方)は異なるが、あるリワークプログラム評価表では各項目を4段階で評価し点数化(ある復職支援プログラム評価表では各項目を4段階で評価し点数化)しています。その他、リワークプログラム評価表のコメント欄(復職支援プログラム評価表のコメント欄)には、リワークプログラム評価表の点数(復職支援プログラム評価表の点数)だけではわかりにくいことやリワークプログラム参加者本人の特性(復職支援プログラム参加者本人の特性)、復職後(リワーク後)に配慮すべきことについて、記述されます。
また、職場の産業医や人事担当者らとのメンタルヘルス情報や復職支援情報(リワーク情報)交換のときに、患者様の同意を得て、リワークプログラム評価表を用いる(復職支援プログラム評価表を用いる)こともよくあります。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
火・木曜日担当医の葛原です。
今週も映画に行って来ました。グリーンブックの時に予告編をやっていた「運び屋」です。クリント・イーストウッドの映画は楽しくて期待を裏切りません。88歳ということですが、憧れのおじいちゃんです!
皆様は休日映画鑑賞など、気分転換やストレス発散が出来てますか?最近、仕事が忙しくて疲れやストレスが溜まり、夜眠れずに早朝覚醒や朝のメンタルヘルス不調で生活リズムが乱れたり、遅刻や欠勤を繰り返してませんか?職場に行っても、集中力の低下や業務遂行能力の低下などにより、仕事でのミスが増えてませんか?時に不安やイライラに襲われたり、気分の落ち込みや食欲不振などメンタルヘルス症状に加えて、頭痛・めまい・動悸や倦怠感など自律神経失調症が見られませんか?このようなメンタルヘルス不調が続く時は、うつ病などメンタルヘルス疾患の可能性も考えられるため、豊中市 千里中央・心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」へお早めにご相談下さい。
臨床心理士の吉田です。
寒暖差のある日が続いていますね。暖かい時は嬉しいものですが、自分のペースや調子を守るためには工夫が必要なようです。わたくしは休み時間にゆっくりとコーヒーを飲むなど、気分転換の時間を大切にしています。
季節の変わり目は様々な要因で体調を崩しやすいものです。千里中央の杉浦こころのクリニックでは、カウンセリング・心理検査でお話をお聴きすることができます。お気軽にご相談ください。
リワーク(復職支援)プログラム(その42)
千里中央(大阪府 豊中市・北摂 千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の42回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖リワークプログラムなど復職支援デイケア(復職支援プログラムなど復職支援デイケア)で患者様はなにをするか〗(ⅩⅢ)
◎本人向け復職支援アドバイス(リワークアドバイス)⑩
~リワークプログラムのなかで自己表現の練習(復職支援プログラムのなかで自己表現の練習)、アサーション・トレーニング~
⇒リワークプログラムでの会話(復職支援プログラムでの会話)などを通じ、自己主張や交渉など対人関係に関して、リワークプログラムで基本的な技能を学び(復職支援プログラムで基本的な技能を学び)ます。相手の立場を理解しながら、自分の意見も主張できる、アサーションという自己表現の方法をリワークプログラムで身につけ(アサーションという自己表現の方法を復職支援プログラムで身につけ)ます。ただし、リワークプログラムのなか(復職支援プログラムのなか)で、アサーション・トレーニングは認知行動療法やSST(社会生活技能訓練)の枠組みに含まれることもあります。
■リワークプログラムで3つの自己表現を学ぶ(復職支援プログラムで3つの自己表現を学ぶ)
⇒うつ病などメンタルヘルス不調の人のリワークプログラムでの自己表現(復職支援プログラムでの自己表現)は「非自己主張的」なものに偏りがちです。ほかにもよくない表現に「攻撃的」なものがあり、いっぽうでリワークプログラムに参加(復職支援プログラムに参加)して「アサーション」というよい表現があることも知って、リワークプログラムで適切な自己表現を覚えて(復職支援プログラムで適切な自己表現を覚えて)いきます。
具体的に、リワークプログラムで学ぶアサーション(復職支援プログラムで学ぶアサーション)とは、相手のメンタルヘルスや考えをよく聞き、そのうえで自分のメンタルヘルスや考えを上手に伝え、自分も相手も大切にする表現です。それに対し、リワークプログラムで学ぶ非主張的な自己表現(復職支援プログラムで学ぶ非主張的な自己表現)とは、相手のことを気遣うばかりに、自分のメンタルヘルスや考えを抑えこんでしまう表現であり、その結果、不満や怒り、ストレスが心のなかにたまっていきます。また、リワークプログラムで学ぶ攻撃的な自己表現(復職支援プログラムで学ぶ攻撃的な自己表現)とは、例えば、仕事中、同僚に怒鳴りつけ、思いどおりに動かそうとするなど、自分のメンタルヘルスや考えを性急に伝えようとして、攻撃的になる表現であり、相手のメンタルヘルスを考えず、傷つけたりします。
■シチュエーション別にリワークプログラムでロールプレイをする(復職支援プログラムでロールプレイをする)
⇒「忙しいときに仕事を頼まれた」「飲み会に誘われたが、断りたい」など、復職後(リワーク後)に起こりがちな場面をリワークプログラムで設定(復職支援プログラムで設定)して、リワークプログラム参加者(復職支援プログラム参加者)が役を演じます。例えば、過去に職場で失敗したことを例にとって、リワークプログラム参加者どうしで練習(復職支援プログラム参加者どうしで練習)。どのような発言ならアサーションになるか、復職支援施設(リワーク施設)スタッフの助言を聞きながら、リワークプログラムを進め(助言を聞きながら、復職支援プログラムを進め)ます。
■ほかのリワークプログラム参加者(ほかの復職支援プログラム参加者)や復職支援施設スタッフ(リワーク施設スタッフ)から、リワークプログラムでの感想(復職支援プログラムでの感想)を聞く
⇒ほかのリワークプログラム参加者と会話(ほかの復職支援プログラム参加者と会話)をしてみて、リワークプログラムでの相手役(復職支援プログラムでの相手役)の人がどう感じたかを聞いたり、ほかのリワークプログラム参加者の考え(ほかの復職支援プログラム参加者の考え)を聞いたりしながら、リワークプログラムなどデイケアでアサーションを身につけて(復職支援プログラムなどデイケアでアサーションを身につけて)いきます。
アサーション・トレーニングでは、リワークプログラムで具体的に発言(復職支援プログラムで具体的に発言)をしてみて、リワークプログラムでの発言の受け止められ方(復職支援プログラムでの発言の受け止められ方)を確かめることが、リワークプログラムでのアサーション・トレーニングのポイント(復職支援プログラムでのアサーション・トレーニングのポイント)になります。
アサーション・トレーニングによって、リワークプログラム参加前(復職支援プログラム参加前)まで抑えこみがちだった自分のメンタルヘルスや考えを、ほかのリワークプログラム参加者に上手に表現(ほかの復職支援プログラム参加者に上手に表現)できるようになります。リワークプログラムでアサーション・トレーニングを受ける(復職支援プログラムでアサーション・トレーニングを受ける)ことによって、リワークプログラム参加者など同僚(復職支援プログラム参加者など同僚)との間で、対等で、リワークプログラム参加者どうしを犠牲にしない関係(復職支援プログラム参加者どうしを犠牲にしない関係)づくりができるでしょう。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。
臨床心理士の吉田です。
毎年この時期はバタバタとしてしまいます。個人的には、この時期ならではの慌ただしさも嫌いではありません。
昨秋から放送されているドラマ「相棒」もいよいよラストスパートを迎え、複雑な気持ちでテレビの前に座っております。
忙しい時はつい頑張ってしまいがちですが、時には力を抜くこと、立ち止まることも大切です。千里中央の杉浦こころのクリニックでは、カウンセリング・心理検査でお話をお聴きすることができます。お気軽にご相談ください。
火・木曜日担当医の葛原です。
この日曜に、グリーンブックという映画を観て来ました。1960年代のアメリカの天才ピアニストと雇われたドライバーの話ですが、あっという間に見終わって、ジーンと感動が残る。さすがに、アカデミー作品賞の映画。是非、お勧めです。
私事ですが、この3月から従来の火曜日に加え、木曜日も担当させて頂くことになりました。
最近、季節の変わり目により気分が憂うつで、不眠や不安・イライラ・食欲不振などメンタルヘルス症状が強く、また、寒暖差により頭痛やめまい・動悸・倦怠感など自律神経失調症の症状が、特に朝を中心に続く場合、うつ病などメンタルヘルス疾患の可能性もある為、注意が必要です。休日に映画鑑賞してもストレスや疲れが続き、朝のメンタルヘルス不調や生活リズムの乱れで起きれずに遅刻・欠勤が増えたり、仕事でのミスや業務遂行能力の著しい低下などでお困りの方は、豊中市 千里中央・心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」へ是非一度お問い合わせ下さい。