カテゴリー別アーカイブ: メンタルヘルス

コロナ禍のメンタルヘルス(その6)

メンタルヘルス対策心療内科的健康対策)は国民全体に必要であるが、中でも感染によるメンタルヘルス不調者心療内科的健康不調者)とそのメンタルヘルス不調者の家族心療内科的健康不調者の家族)、メンタルヘルス科診療心療内科診療)や感染者へのメンタルヘルス対策感染者への心療内科的健康対策)に従事している者、更には自殺などメンタルヘルス対策でも指摘心療内科的健康対策でも指摘)されている若年層、女性、低収入者などへのメンタルヘルス対策若年層、女性、低収入者などへの心療内科的健康対策)は、喫緊のメンタルヘルス課題心療内科的健康課題)であると考えられます。
さて、新型コロナの第6波に備えて昨年12月以降、医療従事者から優先的に新型コロナワクチン3回目の接種(いわゆるブースター接種)が開始されましたが、2回目接種後から概ね8ヶ月間経過した方が対象です。コロナ禍の状況では、自らの感染予防だけでなく、周囲への感染拡大防止のためにも、外出時や当クリニックへの受診時には、必ずマスクを着用するようにしましょう!ところで、相変わらず職場での人間関係に馴染めず、精神的ストレスにより、夜眠れなく中途覚醒早朝覚醒したり、朝がきても熟眠障害疲れがとれなくて起床できず、日内変動など朝のメンタルヘルス心療内科的健康)不調は続いてませんか?不眠症による生活リズムの乱れ昼夜逆転して、毎朝会社へ出勤するのが億劫で、最近、欠勤や遅刻・早退など勤怠の乱れが増えてませんか?何とか会社へ出勤できても、朝のメンタルヘルス不調心療内科的健康不調)により、気分の憂うつ落ち込み・集中力の低下で、仕事がはかどらずにミスをくり返すなど、仕事でのパフォーマンスや業務遂行能力の低下は認められませんか?また、日中と夜間・早朝の寒暖差や天候不良の影響で、頭痛めまい動悸倦怠感など自律神経失調症食欲不振による体調不良はないですか?夕方以降も漠然とした不安や焦り・イライラなどのメンタルヘルス症状心療内科的健康症状)が続いてませんか?休日、ストレス発散や気分転換したり、セルフメンタルヘルスケアセルフ心療内科的健康ケア)してもメンタルヘルス状態心療内科的健康状態)が回復せず、更なるメンタルヘルス不調の悪化心療内科的健康不調の悪化)が続く場合、うつ病などのメンタルヘルス疾患心療内科的健康疾患)の可能性もあるため、注意が必要です。メンタルヘルス疾患の早期発見心療内科的健康疾患の早期発見)・早期治療や、メンタルヘルス不調で会社を休業心療内科的健康不調で会社を休業)・休職する前に、メンタルヘルス全般心療内科的健康全般)についてご相談のある方は、是非一度、豊中市 千里中央心療内科メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」へ早期の受診をお勧めいたします。


コロナ禍のメンタルヘルス(その5)

自粛生活はメンタルヘルスの維持心療内科的健康の維持)に重要な対人交流を阻害し、強い孤立感、孤独感などメンタルヘルス不調を生み心療内科的健康不調を生み)、種々のストレス解消の機会を奪うと考えられています。そのため、これまで繰り返されている自粛要請のメンタルヘルス効果心療内科的健康効果)検証が必要であることは言うまでもないです。一方、現在多くのメンタルヘルス知見心療内科的健康知見)が積み上げられ、変異株の特性も分かりつつあり、メンタルヘルス予防心療内科的健康予防)、メンタルヘルス診断心療内科的健康診断)、メンタルヘルス治療心療内科的健康治療)体制が構築され始めています。しかし、ワクチン、治療薬はいまだ海外に依存している状態であり、PCR、抗原検査キットの供給も急速な感染者増によるメンタルヘルス不調者心療内科的健康不調者)増に対してはメンタルヘルス対応心療内科的健康対応)できていないです。これらのメンタルヘルス体制心療内科的健康体制)を早急に整備することも国民のメンタルヘルス安定心療内科的健康安定)につながるものと考えられます。
さて、新型コロナの第6波に備えて昨年12月以降、医療従事者から優先的に新型コロナワクチン3回目の接種(いわゆるブースター接種)が開始されましたが、2回目接種後から概ね8ヶ月間経過した方が対象です。コロナ禍の状況では、自らの感染予防だけでなく、周囲への感染拡大防止のためにも、外出時や当クリニックへの受診時には、必ずマスクを着用するようにしましょう!ところで、相変わらず職場での人間関係に馴染めず、精神的ストレスにより、夜眠れなく中途覚醒早朝覚醒したり、朝がきても熟眠障害疲れがとれなくて起床できず、日内変動など朝のメンタルヘルス心療内科的健康)不調は続いてませんか?不眠症による生活リズムの乱れ昼夜逆転して、毎朝会社へ出勤するのが億劫で、最近、欠勤や遅刻・早退など勤怠の乱れが増えてませんか?何とか会社へ出勤できても、朝のメンタルヘルス不調心療内科的健康不調)により、気分の憂うつ落ち込み・集中力の低下で、仕事がはかどらずにミスをくり返すなど、仕事でのパフォーマンスや業務遂行能力の低下は認められませんか?また、日中と夜間・早朝の寒暖差や天候不良の影響で、頭痛めまい動悸倦怠感など自律神経失調症食欲不振による体調不良はないですか?夕方以降も漠然とした不安や焦り・イライラなどのメンタルヘルス症状心療内科的健康症状)が続いてませんか?休日、ストレス発散や気分転換したり、セルフメンタルヘルスケアセルフ心療内科的健康ケア)してもメンタルヘルス状態心療内科的健康状態)が回復せず、更なるメンタルヘルス不調の悪化心療内科的健康不調の悪化)が続く場合、うつ病などのメンタルヘルス疾患心療内科的健康疾患)の可能性もあるため、注意が必要です。メンタルヘルス疾患の早期発見心療内科的健康疾患の早期発見)・早期治療や、メンタルヘルス不調で会社を休業心療内科的健康不調で会社を休業)・休職する前に、メンタルヘルス全般心療内科的健康全般)についてご相談のある方は、是非一度、豊中市 千里中央心療内科メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」へ早期の受診をお勧めいたします。


コロナ禍のメンタルヘルス(その4)

生活習慣へのメンタルヘルス面心療内科的健康面)による影響では、睡眠時間や飲酒量の変化については、増加したメンタルヘルス不調者心療内科的健康不調者)と減少したメンタルヘルス不調者減少した心療内科的健康不調者)がほぼ同程度でした。また、運動量が減少したメンタルヘルス不調者運動量が減少した心療内科的健康不調者)が約4割、ゲームをする時間が増加したメンタルヘルス不調者増加した心療内科的健康不調者)が約2割でした。コロナ禍での不安ストレス解消などメンタルヘルス予防心療内科的健康予防)方法およびメンタルヘルス不調の解消度心療内科的健康不調の解消度)については、「手洗いやマスクの着用、メンタルヘルス不調者との距離心療内科的健康不調者との距離)をとる、できる限り自宅にいるようにするなどのメンタルヘルス予防行動心療内科的健康予防行動)」が最も多かったです。次いで「スマートフォンやインターネットを使ってメンタルヘルス情報心療内科的健康情報)を検索」「メンタルヘルス不調者の家族心療内科的健康不調者の家族)やメンタルヘルス不調者の友人心療内科的健康不調者の友人)に話をする」「運動などで身体を動かす」を挙げたメンタルヘルス不調者挙げた心療内科的健康不調者)が多かったです。これらのメンタルヘルス不調の解消心療内科的健康不調の解消)方法を行ったメンタルヘルス不調者の約半数心療内科的健康不調者の約半数)が、新しい生活様式での不安ストレスなどメンタルヘルス不調をうまく発散・解消心療内科的健康不調をうまく発散・解消)できていると回答しました。
さて、新型コロナの第6波に備えて昨年12月以降、医療従事者から優先的に新型コロナワクチン3回目の接種(いわゆるブースター接種)が開始されましたが、2回目接種後から概ね8ヶ月間経過した方が対象です。コロナ禍の状況では、自らの感染予防だけでなく、周囲への感染拡大防止のためにも、外出時や当クリニックへの受診時には、必ずマスクを着用するようにしましょう!ところで、相変わらず職場での人間関係に馴染めず、精神的ストレスにより、夜眠れなく中途覚醒早朝覚醒したり、朝がきても熟眠障害疲れがとれなくて起床できず、日内変動など朝のメンタルヘルス心療内科的健康)不調は続いてませんか?不眠症による生活リズムの乱れ昼夜逆転して、毎朝会社へ出勤するのが億劫で、最近、欠勤や遅刻・早退など勤怠の乱れが増えてませんか?何とか会社へ出勤できても、朝のメンタルヘルス不調心療内科的健康不調)により、気分の憂うつ落ち込み・集中力の低下で、仕事がはかどらずにミスをくり返すなど、仕事でのパフォーマンスや業務遂行能力の低下は認められませんか?また、日中と夜間・早朝の寒暖差や天候不良の影響で、頭痛めまい動悸倦怠感など自律神経失調症食欲不振による体調不良はないですか?夕方以降も漠然とした不安や焦り・イライラなどのメンタルヘルス症状心療内科的健康症状)が続いてませんか?休日、ストレス発散や気分転換したり、セルフメンタルヘルスケアセルフ心療内科的健康ケア)してもメンタルヘルス状態心療内科的健康状態)が回復せず、更なるメンタルヘルス不調の悪化心療内科的健康不調の悪化)が続く場合、うつ病などのメンタルヘルス疾患心療内科的健康疾患)の可能性もあるため、注意が必要です。メンタルヘルス疾患の早期発見心療内科的健康疾患の早期発見)・早期治療や、メンタルヘルス不調で会社を休業心療内科的健康不調で会社を休業)・休職する前に、メンタルヘルス全般心療内科的健康全般)についてご相談のある方は、是非一度、豊中市 千里中央心療内科メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」へ早期の受診をお勧めいたします。


コロナ禍のメンタルヘルス(その3)

産業別のメンタルヘルス産業別の心療内科的健康)特徴としては、「宿泊業、飲食サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」のメンタルヘルス不調者は、すべての時期心療内科的健康不調者は、すべての時期)で「自分や家族の仕事や収入に関する不安」のメンタルヘルス割合が高く心療内科的健康割合が高く)、就業形態別のメンタルヘルス特徴心療内科的健康特徴)としては、自営業主(内職者を含む)や家族従業者、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員・嘱託、無職(新型コロナウイルス感染拡大の影響による失職・離職)のメンタルヘルス不調者心療内科的健康不調者)は、「自分や家族の仕事や収入に関する不安」のメンタルヘルス割合心療内科的健康割合)が高かったです。これらのメンタルヘルス面心療内科的健康面)での不安は“波”と言われる感染拡大時に増加し、感染の減少時には低下していました。
さて、新型コロナの第6波に備えて昨年12月以降、医療従事者から優先的に新型コロナワクチン3回目の接種(いわゆるブースター接種)が開始されましたが、2回目接種後から概ね8ヶ月間経過した方が対象です。コロナ禍の状況では、自らの感染予防だけでなく、周囲への感染拡大防止のためにも、外出時や当クリニックへの受診時には、必ずマスクを着用するようにしましょう!ところで、相変わらず職場での人間関係に馴染めず、精神的ストレスにより、夜眠れなく中途覚醒早朝覚醒したり、朝がきても熟眠障害疲れがとれなくて起床できず、日内変動など朝のメンタルヘルス心療内科的健康)不調は続いてませんか?不眠症による生活リズムの乱れ昼夜逆転して、毎朝会社へ出勤するのが億劫で、最近、欠勤や遅刻・早退など勤怠の乱れが増えてませんか?何とか会社へ出勤できても、朝のメンタルヘルス不調心療内科的健康不調)により、気分の憂うつ落ち込み・集中力の低下で、仕事がはかどらずにミスをくり返すなど、仕事でのパフォーマンスや業務遂行能力の低下は認められませんか?また、日中と夜間・早朝の寒暖差や天候不良の影響で、頭痛めまい動悸倦怠感など自律神経失調症食欲不振による体調不良はないですか?夕方以降も漠然とした不安や焦り・イライラなどのメンタルヘルス症状心療内科的健康症状)が続いてませんか?休日、ストレス発散や気分転換したり、セルフメンタルヘルスケアセルフ心療内科的健康ケア)してもメンタルヘルス状態心療内科的健康状態)が回復せず、更なるメンタルヘルス不調の悪化心療内科的健康不調の悪化)が続く場合、うつ病などのメンタルヘルス疾患心療内科的健康疾患)の可能性もあるため、注意が必要です。メンタルヘルス疾患の早期発見心療内科的健康疾患の早期発見)・早期治療や、メンタルヘルス不調で会社を休業心療内科的健康不調で会社を休業)・休職する前に、メンタルヘルス全般心療内科的健康全般)についてご相談のある方は、是非一度、豊中市 千里中央心療内科メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」へ早期の受診をお勧めいたします。


コロナ禍のメンタルヘルス(その2)

メンタルヘルス面心療内科的健康面)での不安の対象としては、「自分や家族の感染への不安」が6割以上と最も多く、中でも50歳未満の女性のメンタルヘルス面女性の心療内科的健康面)での不安に対する割合が高かったです。働き盛りである30~49歳男性のメンタルヘルス面男性の心療内科的健康面)や20~49歳女性のメンタルヘルス面20~49歳女性の心療内科的健康面)では、「自分や家族の仕事や収入に関する不安」の割合が高かったです。15~19歳の若年層のメンタルヘルス面若年層の心療内科的健康面)においては「自分や家族の勉強や進学に関する不安」の割合が高かったです。
さて、新型コロナの第6波に備えて昨年12月以降、医療従事者から優先的に新型コロナワクチン3回目の接種(いわゆるブースター接種)が開始されましたが、2回目接種後から概ね8ヶ月間経過した方が対象です。コロナ禍の状況では、自らの感染予防だけでなく、周囲への感染拡大防止のためにも、外出時や当クリニックへの受診時には、必ずマスクを着用するようにしましょう!ところで、相変わらず職場での人間関係に馴染めず、精神的ストレスにより、夜眠れなく中途覚醒早朝覚醒したり、朝がきても熟眠障害疲れがとれなくて起床できず、日内変動など朝のメンタルヘルス心療内科的健康)不調は続いてませんか?不眠症による生活リズムの乱れ昼夜逆転して、毎朝会社へ出勤するのが億劫で、最近、欠勤や遅刻・早退など勤怠の乱れが増えてませんか?何とか会社へ出勤できても、朝のメンタルヘルス不調心療内科的健康不調)により、気分の憂うつ落ち込み・集中力の低下で、仕事がはかどらずにミスをくり返すなど、仕事でのパフォーマンスや業務遂行能力の低下は認められませんか?また、日中と夜間・早朝の寒暖差や天候不良の影響で、頭痛めまい動悸倦怠感など自律神経失調症食欲不振による体調不良はないですか?夕方以降も漠然とした不安や焦り・イライラなどのメンタルヘルス症状心療内科的健康症状)が続いてませんか?休日、ストレス発散や気分転換したり、セルフメンタルヘルスケアセルフ心療内科的健康ケア)してもメンタルヘルス状態心療内科的健康状態)が回復せず、更なるメンタルヘルス不調の悪化心療内科的健康不調の悪化)が続く場合、うつ病などのメンタルヘルス疾患心療内科的健康疾患)の可能性もあるため、注意が必要です。メンタルヘルス疾患の早期発見心療内科的健康疾患の早期発見)・早期治療や、メンタルヘルス不調で会社を休業心療内科的健康不調で会社を休業)・休職する前に、メンタルヘルス全般心療内科的健康全般)についてご相談のある方は、是非一度、豊中市 千里中央心療内科メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」へ早期の受診をお勧めいたします。


コロナ禍のメンタルヘルス(その1)

新型コロナウイルス感染症によるメンタルヘルス面心療内科的健康面)への影響が指摘されています。
厚生労働省では、令和2年9月に新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルス心療内科的健康)に関するインターネット調査を15歳以上の国民に行っています。メンタルヘルス調査心療内科的健康調査)結果では、国民の半数程度の人が何らかのメンタルヘルス面何らかの心療内科的健康面)での不安を感じており、「神経過敏に感じた」「そわそわ、落ち着かなく感じた」などとメンタルヘルス不調心療内科的健康不調)を訴えています。
さて、新型コロナの第6波に備えて昨年12月以降、医療従事者から優先的に新型コロナワクチン3回目の接種(いわゆるブースター接種)が開始されましたが、2回目接種後から概ね8ヶ月間経過した方が対象です。コロナ禍の状況では、自らの感染予防だけでなく、周囲への感染拡大防止のためにも、外出時や当クリニックへの受診時には、必ずマスクを着用するようにしましょう!ところで、相変わらず職場での人間関係に馴染めず、精神的ストレスにより、夜眠れなく中途覚醒早朝覚醒したり、朝がきても熟眠障害疲れがとれなくて起床できず、日内変動など朝のメンタルヘルス心療内科的健康)不調は続いてませんか?不眠症による生活リズムの乱れ昼夜逆転して、毎朝会社へ出勤するのが億劫で、最近、欠勤や遅刻・早退など勤怠の乱れが増えてませんか?何とか会社へ出勤できても、朝のメンタルヘルス不調心療内科的健康不調)により、気分の憂うつ落ち込み・集中力の低下で、仕事がはかどらずにミスをくり返すなど、仕事でのパフォーマンスや業務遂行能力の低下は認められませんか?また、日中と夜間・早朝の寒暖差や天候不良の影響で、頭痛めまい動悸倦怠感など自律神経失調症食欲不振による体調不良はないですか?夕方以降も漠然とした不安や焦り・イライラなどのメンタルヘルス症状心療内科的健康症状)が続いてませんか?休日、ストレス発散や気分転換したり、セルフメンタルヘルスケアセルフ心療内科的健康ケア)してもメンタルヘルス状態心療内科的健康状態)が回復せず、更なるメンタルヘルス不調の悪化心療内科的健康不調の悪化)が続く場合、うつ病などのメンタルヘルス疾患心療内科的健康疾患)の可能性もあるため、注意が必要です。メンタルヘルス疾患の早期発見心療内科的健康疾患の早期発見)・早期治療や、メンタルヘルス不調で会社を休業心療内科的健康不調で会社を休業)・休職する前に、メンタルヘルス全般心療内科的健康全般)についてご相談のある方は、是非一度、豊中市 千里中央心療内科メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」へ早期の受診をお勧めいたします。


職場のメンタルヘルス(その53)

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の53回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(ⅩⅩⅩⅨ)
個人メンタルヘルス情報など個人情報の保護
⇒産業保健職などメンタルヘルス職によるメンタルヘルス情報の取り扱いについては、国際的には国際労働衛生学会(ICOH)の産業保健専門職などメンタルヘルス専門職の倫理コードが、わが国においてはメンタルヘルス開発科学研究会の「産業医の倫理綱領」(1998(平成10)年)、日本産業衛生学会の「産業保健専門職の倫理指針(メンタルヘルス専門職の倫理指針)」(2000(平成12)年)があります。これらの産業医や産業保健専門職などメンタルヘルス専門職の倫理コードには、職場のメンタルヘルス情報を産業保健専門職などメンタルヘルス専門職が事業者に開示する場合には、メンタルヘルス不調者の自由意思に基づく承諾を得るべきであることが明記されています。2000(平成12)年の「メンタルヘルス不調者メンタルヘルス情報に係るプライバシーの保護に関するメンタルヘルス検討会中間取りまとめ」には、職場におけるさまざまなメンタルヘルス情報の取り扱いに関してルールをつくる必要性が述べられています。また、同年の「当該メンタルヘルス不調者個人メンタルヘルス情報保護など個人情報保護に関する行動指針」には、①HIV検査、遺伝子検査を行ってはならないこと、②性格検査を行う場合には、事前にその目的、内容を説明し当該メンタルヘルス不調者の明確な同意を得ること、③アルコール検査や薬物検査は、職業上の必要な場合に限り実施可能で、メンタルヘルス不調者本人の明確な同意を得ること、④ビデオモニタリングは事前に当該メンタルヘルス不調者に通知個人メンタルヘルス情報保護の権利など個人情報保護の権利を侵害しないこと、⑤コンピューター自動処理などのメンタルヘルス結果だけで当該メンタルヘルス不調者の評価当該メンタルヘルス不調者の雇用に関する決定を行わないことが示されています。
2004(平成16)年の「当該メンタルヘルス不調者個人メンタルヘルス情報の保護に関するメンタルヘルス検討会」のメンタルヘルス報告書をもとに示された「雇用管理に関する個人メンタルヘルス情報のうちメンタルヘルス情報を取り扱うに当たっての留意事項について」では、メンタルヘルス情報の定義に、法定のメンタルヘルス診断の結果、メンタルヘルス診断後メンタルヘルス科専門医精神科医・心療内科医)などから聴取した就業上のメンタルヘルス措置に関するメンタルヘルス科専門医師精神科医師・心療内科医師)の意見とメンタルヘルス専門医心療内科医・精神科医)が実施したメンタルヘルス措置の内容、メンタルヘルス指導の結果、当該メンタルヘルス不調者個人が提出したメンタルヘルス診断の結果メンタルヘルス診断書などのメンタルヘルス疾病関するメンタルヘルス情報、産業医がその職務を通して得たメンタルヘルス情報メンタルヘルス測定の結果とそのメンタルヘルス測定結果に基づくメンタルヘルス指導の内容メンタルヘルス保険組合メンタルヘルス事業を通じて取得したメンタルヘルス情報およびメンタルヘルス不調療養の給付に関するメンタルヘルス情報など、幅広いメンタルヘルス事項が含まれています。また、衛生委員会などで審議し、労働組合などとも必要に応じて協議して、メンタルヘルス情報の利用目的メンタルヘルス情報の管理体制メンタルヘルス情報を取り扱う者およびそのメンタルヘルス情報を取り扱う者の権限ならびに取り扱うべきメンタルヘルス情報の範囲メンタルヘルス情報の開示メンタルヘルス情報の訂正メンタルヘルス情報の追加メンタルヘルス情報の削除メンタルヘルス情報の廃棄メンタルヘルス情報に関する苦情の処理について定めることが職場のメンタルヘルス対策として望ましい旨も示されています。
こうしたメンタルヘルス情報の活用メンタルヘルス情報の保護のバランスを適切に維持するためには、その職場のメンタルヘルス問題を深く理解した産業医、産業看護職などメンタルヘルス職の関与が非常に重要です。
産業精神保健(産業メンタルヘルス)領域のメンタルヘルス学術研究については、メンタルヘルス医学研究の基本原則が示された「ヘルシンキ宣言」(2008(平成20)年修正)を踏まえ、「メンタルヘルス疫学研究に関する倫理指針」(文部科学省、2008(平成20)年改正)などを参考にして、産業精神保健領域(産業メンタルヘルス領域)のメンタルヘルス学術研究として計画およびメンタルヘルス学術研究の成果として実施される必要があります。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


職場のメンタルヘルス(その52)

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の52回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(ⅩⅩⅩⅧ)
個人メンタルヘルス情報など個人情報の保護
メンタルヘルスに関する問題は、個人メンタルヘルス情報など個人情報の中で、特にデリケートな面を有しています。メンタルヘルス科主治医、産業看護職などメンタルヘルス職メンタルヘルス科専門医精神科医・心療内科医)、メンタルヘルス科医療機関メンタルヘルス科専門病院メンタルクリニック)、メンタルヘルス障害者社会復帰促進センターの職員などには、法的な守秘義務が課せられています。産業保健活動などメンタルヘルス活動では、メンタルヘルス不調者メンタルヘルスに関する数多くのメンタルヘルス情報を取り扱うが、特にメンタルヘルス面メンタルヘルス問題は、未だ誤解や偏見の多い領域であり、そのメンタルヘルス情報そのもの当該メンタルヘルス不調者が不当に不利なメンタルヘルス措置を受けることを誘発する恐れがあります。したがって、メンタルヘルス情報の取り扱いには、より十分な注意が必要です。
職場におけるメンタルヘルス情報取り扱いの原則は、次の3点に集約できます。
メンタルヘルス不調者本人の同意なしに個人メンタルヘルス情報を目的外使用をしたり、第三者に個人メンタルヘルス情報を提供しないこと。
これら個人メンタルヘルス情報の目的外使用や第三者への提供を行うと、個人メンタルヘルス情報保護などの個人情報保護法に違反することになります。ただし、「生命、身体または財産の保護のために必要がある場合であって、メンタルヘルス不調者本人の同意を得ることが困難であるとき」は、除外されます。しかし、そのメンタルヘルス不調者本人から同意を得ることが困難である場合でも、できる限りメンタルヘルス不調者の代諾者に同意を得るように努めることが求められます。メンタルヘルス面が非常に不安定メンタルヘルス状態で、自傷他害のおそれが強い場合などが該当するでしょう。
必要最小限のメンタルヘルス情報を取り扱うこと。
匿名のメンタルヘルス情報で不都合がない限り、メンタルヘルス不調者の個人名を明示したり詮索したりしないです。やむを得ず、メンタルヘルス不調者本人の同意なし個人メンタルヘルス情報を取り扱う場合には、その個人メンタルヘルス情報をできるだけ限定することが重要となります。
得られた個人メンタルヘルス情報は、必要最小限のメンタルヘルス職の者で共有すること。
「雇用管理に関する個人情報のうち個人メンタルヘルス情報を取り扱うに当たっての留意事項」には、メンタルヘルス科診断名や検査値などの生データは、産業医や産業看護職などメンタルヘルス職が扱い、メンタルヘルス医学的な知識に基づいて加工、メンタルヘルス判断を行ったメンタルヘルス結果を事業者に伝えるべきことが記されています。メンタルヘルス不調を有するメンタルヘルス不調者に対する就業上のメンタルヘルス措置に関しても、人事労務管理者や上司は、職場において配慮すべき具体的なメンタルヘルス事項を知らされればよく、メンタルヘルス科診断名や詳細なメンタルヘルス科治療経過メンタルヘルス科治療薬の内容などは知らされないメンタルヘルス的な仕組みが求められます。メンタルヘルス科専門医師の主治医精神科医師・心療内科医師)から出されるメンタルヘルス科診断書傷病手当金の申請書類の扱いも同様です。
一般メンタルヘルス診断メンタルヘルス情報は、[労働安全衛生法第66条の7]に規定されているメンタルヘルス診断事後メンタルヘルス措置に活用されなければならないです。また、メンタルヘルス事例によっては、事業者がメンタルヘルス不調者メンタルヘルス情報を取得し、メンタルヘルス不調者の業務に対するメンタルヘルス適応状況を把握して、それらメンタルヘルス適応状況に基づいた就業上のメンタルヘルス措置を行うことを怠ると、安全配慮義務違反に問われるおそれもあります。安全配慮義務の履行に必要な個人メンタルヘルス情報は、労働安全衛生法の規定を超えて、職場における個人メンタルヘルス情報として取り扱う必要があるのです。
また、運輸業など、一部の業種などによっては、顧客をはじめとする第三者の安全やメンタルヘルスの確保が、メンタルヘルス不調者自身プライバシー権よりも優先される場合があります。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


職場のメンタルヘルス(その51)

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の51回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(ⅩⅩⅩⅦ)
メンタルヘルス医療におけるメンタルヘルス専門職の役割
メンタルヘルス科専門医精神科医・心療内科医)や心理職(カウンセリング職)に求められるメンタルヘルス要件
メンタルヘルス科臨床を専門領域としてきた、あるいは現在もしているメンタルヘルス科専門医師精神科医師・心療内科医師)や臨床心理士(カウンセラー)が、企業に招かれ、事業場内でメンタルヘルス科診察、個別メンタルヘルス相談活動、産業保健職などメンタルヘルス職としてメンタルヘルス助言メンタルヘルス支援メンタルヘルス教育研修などを行うメンタルヘルス活動の例が増加しています。多くの企業、事業場で、メンタルヘルス不調者が増加し、職場のメンタルヘルス対策の一環として、メンタルヘルス不調者らを常勤あるいは非常勤で雇用する動きがみられているのです。
ここまで述べてきたように、産業精神保健活動(産業メンタルヘルス活動)は、メンタルヘルス医学あるいはメンタルヘルス医学領域メンタルヘルス疾病管理だけを指すものではないです。むしろ、メンタルヘルス不調の予防、特に仕事や職場を主因とするメンタルヘルス不調の発生を未然に防止することが重視されます。しかし、わが国のメンタルヘルス専門医心療内科医・精神科医)は、メンタルヘルス不調の予防のためのメンタルヘルス教育メンタルヘルス訓練をほとんど受けていないです。したがって、メンタルヘルス専門医師心療内科医師・精神科医師)や臨床心理士(カウンセラー)が、事業場内で職場のメンタルヘルス対策に大きな貢献をするためには、安全衛生法規、人事労務管理に関する諸制度、所属する事業場における就業規則や労働協約の類、事業場内の各職場の業務内容、業務ストレス、他の産業保健活動などメンタルヘルス活動、職場内の集団力学などに対する理解が重要となります。企業の中でメンタルヘルス不調者や経営層に信頼されながらメンタルヘルス活動を続けているメンタルヘルス臨床家の大半は、こうした職場のメンタルヘルス対策に意識的です。
メンタルヘルス科臨床に精通するメンタルヘルス専門家の助力を得ることは、多くの場合産業精神保健活動の質(産業メンタルヘルス活動の質)を高めるのに有用であるが、メンタルヘルス専門家らと産業保健職などメンタルヘルス職が連携するにあたっては、こうしたメンタルヘルス事項を前提条件としたいです。
メンタルヘルス科診療行為と産業保健活動などメンタルヘルス活動
⇒特に大規模事業場で散見されるが、事業場内でメンタルヘルス科診療メンタルヘルス疾病メンタルヘルス科臨床的治療)が行われているところがあります。その場合、メンタルヘルス科診療録と産業医や産業看護職などメンタルヘルス職が健康診断などを通して作成した健康管理記録は、性格の異なるものであり、区別して取り扱われる必要があります。事業場内のメンタルヘルス科診療活動は、いわば事業場外で行われるものが、事業場の一部を間借りして実施されているという考え方をするのがよいです。すなわち、メンタルヘルス科診療録と健康管理記録のすり合わせ、職場のメンタルヘルス情報共有は、当該メンタルヘルス不調者の了解を得る手続きを踏むなど、事業場内の産業保健職などメンタルヘルス職と事業場外メンタルヘルス科医療機関メンタルヘルス科専門病院メンタルクリニックなど)が連携、職場のメンタルヘルス情報交換をするのと同様の扱いをするのです。
一人のメンタルヘルス科専門医が、事業場内でメンタルヘルス科診療を行いながら同時に産業医として産業メンタルヘルス活動にも従事していることもあります。職場のメンタルヘルス科専門医メンタルヘルス科診断メンタルヘルス科治療を行うだけでなく、復職支援に関するリワークに関する)判断や配置転換のメンタルヘルス助言なども担当している例がそれに該当します。この場合には、メンタルヘルス科診療録と健康管理記録を分けて管理をしても、同一の医師がそれらのメンタルヘルス科診療録と健康管理記録を活用するのであるから、現実的にはあまり意味がないことになります。事業場内に複数の医師がいるところでは、担当職場を分担することなどにより、メンタルヘルス科専門医が主治医となっているメンタルヘルス不調者メンタルヘルス管理を直接行うことを回避する工夫が望まれます。
●「メンタルヘルス科産業医」という矛盾
⇒産業精神保健(産業メンタルヘルス)に関するメンタルヘルス啓発書メンタルヘルス実践本などで、「メンタルヘルス科産業医」という表現が散見されます。その大半は、メンタルヘルス科臨床を専門とするメンタルヘルス科専門医が企業に雇用され、産業医業務のうち精神保健(産業医業務のうちメンタルヘルス)に関わるもの(特に、メンタルヘルス相談復職可否の判定リワーク可否の判定)、メンタルヘルス教育研修)を担当する場合を指しています。
しかし、この形は、現行の産業医制度からみると変則的であり、「メンタルヘルス科産業医」を一般的に認められるべき用語とすべきかどうかは疑問です。
産業医の職務は、[安衛法第14条]で表1のように規定されており、[同法第15条]では、「少なくとも毎月一回作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない」ことも定められています。行っている業務がこれより不足しているならば、産業医としての職務を完遂しているとは言えないです。
◇表1 産業医の職務(安衛法第14条)
『・健康診断及び面接指導等の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
・作業環境の維持管理に関すること。
・作業の管理に関すること。
・前三号に掲げるもののほか、労働者の健康管理に関すること。
・健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
・衛生教育に関すること。
・労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。』
現在、業務上疾病としてもっとも多いのは腰痛であり、騒音性難聴もまた、一部の業種では多数例みられます。最近では、石綿による悪性腫瘍も職業性疾病の枠を越えて社会問題となっています。しかし、その対策のために、整形外科産業医、耳鼻咽喉科産業医あるいは呼吸器科産業医といった臨床科別の、いわば縦割り型の産業医は存在していないです。メンタルヘルス不調者の急増と職場のメンタルヘルス対応の難しさを反映しているともみなすことができようが、「メンタルヘルス科産業医」を認めることが、他の健康問題と比較して「メンタルヘルス不調」の特別視「メンタルヘルス不調」への偏見の助長につながるおそれも否定できないです。
理論上は、事業場内のメンタルヘルス科専門医の役割は、精神保健面(メンタルヘルス面)に関して、産業保健職などのメンタルヘルス職職場においてメンタルヘルス支援するもの(メンタルヘルス助言者メンタルヘルス相談役)と位置づけるのが、現時点では自然でしょう。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。


職場のメンタルヘルス(その50)

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の50回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(ⅩⅩⅩⅥ)
◎産業保健専門職などメンタルヘルス専門職の中立性について
⇒産業医による産業保健活動などメンタルヘルス活動のあり方を論じる際に、よく俎上に載せられるメンタルヘルス事項の一つに「立場の中立性」があります。医師である以上、メンタルヘルス面における弱者(多くの場合、メンタルヘルス障害を有しているメンタルヘルス不調者本人)の側に立ち、メンタルヘルス不調者らが周囲の理解を得ながらできるだけメンタルヘルス不調者自らが希望する仕事に従事できるようメンタルヘルス支援を行うべきであるという考え方(①とする)があります。他方、産業医は、事業者に雇用されている立場であるから、メンタルヘルス面における弱者だけでなく、そのメンタルヘルス不調者の周囲の職場関係者や、事業体の運営、経営面にも配慮した(端的に表現すればむしろ「会社寄り」の)メンタルヘルス判断をせざるを得ないことがあるという指摘(②とする)もあります。このメンタルヘルス事情は、多かれ少なかれ、産業看護職などメンタルヘルス職にも当てはまるはずです。
この①と②は、相容れないことから、産業医としてどちらを選択するのかと迫られた際、しばしば用意されるのが「中立」という回答です。ニュアンスとしては、「メンタルヘルス不調者寄り」でも「会社寄り」でもなく、その中間でバランスを重視したメンタルヘルス判断をするといったところでしょう。しかし、抽象論ではなく、個々のメンタルヘルス事例について具体的にどういったメンタルヘルス判断が中間的なものかを考えると、どうするのが「メンタルヘルス不調者寄り」で、どうするのが「会社寄り」かを簡単に分けるのが難しいことも多いです。
一つ具体例を挙げてみます。
メンタルヘルス不調をきたしたメンタルヘルス不調者が職場配転を希望しました。当該メンタルヘルス不調者は、現在の職務と職場がメンタルヘルス不調者自身合っていないためにメンタルヘルス不調に陥ったのであり、配置転換によってメンタルヘルス状態がよくなるはずだと主張しています。しかし、メンタルヘルス不調者本人の能力や人事制度上のメンタルヘルス問題から、上司や人事労務管理部署としてはとても認めることができないとしましょう。その場合、「メンタルヘルス不調者寄り」に立つことは、メンタルヘルス不調者本人の希望を通すように周囲を説得することでしょうか。おそらくそうではなく、当該メンタルヘルス不調者本人メンタルヘルス不調に至ったことのメンタルヘルス要因をできる限り詳しくメンタルヘルス調査し、本当に配置転換によってメンタルヘルス状態の好転は見込まれるのかをメンタルヘルス的に検討することでしょう。そのメンタルヘルス的な検討の中には、上司や人事労務管理部署に対する説得によるメンタルヘルス効果も織り込まれます。当該メンタルヘルス不調者本人が無理を通してまで配置転換を強行することによって、当該メンタルヘルス不調者本人が受ける中長期的な影響(上司や同僚のメンタルヘルス的なしこり、人事労務管理の例外として認められたことに伴うメンタルヘルス評価の厳しさなど)も併せると、メンタルヘルス不調者本人の希望を通すこと必ずしも「メンタルヘルス不調者寄り」とは言えないことがわかります。当該メンタルヘルス不調者の異動に伴って、仕事の内容が変わったり、新たな業務が付加されたりすることによって、他の労働者の労働ストレスが高まることを除いても、適切なメンタルヘルス対応とは限らないです。
こうしてみると、つまるところ、産業保健職などメンタルヘルス職の中立性は、一般論として議論するのではあまり実りがなく、現場での個別のメンタルヘルス事例対応において、あるいは産業メンタルヘルス学術学会産業メンタルヘルス研究会の場では提示されたメンタルヘルス事例を通じてメンタルヘルス的に検討を重ねるべきであると考えられます。
法的にみると、事業者は、産業医がメンタルヘルス勧告メンタルヘルス助言メンタルヘルス指導を行ったことを理由として、解任その他不利益な取り扱いをすべきでないことが、安衛法第14条第4項に規定されています。したがって、産業医の職場でのメンタルヘルス活動は、一定の独立性が保たれ、額面上は「会社寄り」のメンタルヘルス判断を強要されることはないことになります。ただ、産業医本人が②を強く意識し、必要以上に柔軟なメンタルヘルス対応を行ったり、事業場内の無言の圧力を感じて不本意ながら「会社寄り」のメンタルヘルス対応に至ったりする例はあるでしょう。
産業医が事業者に雇用されるというメンタルヘルス制度の是非については、以前から議論があります。現状より独立性、中立性を保つために、産業医は外部の第三者メンタルヘルス機関に所属し、その第三者メンタルヘルス機関から企業、事業場に派遣されて職場でのメンタルヘルス活動などの職務を行う方がよいという意見もあります。しかし、そうした形をとった場合、産業医が得ることのできる職場のメンタルヘルス諸情報が少なくなり、結果として産業保健活動などメンタルヘルス活動の質が低下してしまう可能性も考慮すべきでしょう。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。