鎮静剤と麻酔の違いって何ですか?

鎮静剤って麻酔なのですか?

正確に言うと、鎮静剤は”鎮静”でウトウトする効果ですので麻酔ではありません。決して、ドラマのような”口にチューブを挿入して手術して…”胃カメラする事はありません。

ウトウトする人の多くが寝た状態になるので、鎮静剤で寝た状態→麻酔というイメージがあるのです。分かりやすく言うとアルコールに似ています。お酒も最初はウトウト、ぼ~とする感覚になりますが、効くと眠ってしまいます。アルコールだって、寝ちゃう人いますけど「麻酔」なんて言いませんよね。事実鎮静剤は、お酒に強い人にはお酒と同様に ウトウトしにくい、麻酔がかかりにくいと言われています。

そこで「麻酔」を大きく3つに分けます。

①鎮静剤→ウトウトする状態

②全身麻酔→ドラマで見るような手術で使うもの 

③表面麻酔→ゼリーやスプレーで表面をしびれさせるもの 虫歯の麻酔もコレです。

胃カメラでよく使われるのは①と③です。

のどにゼリーやスプレーで③表面麻酔します。(キシロカインアレルギー以外の方であれば、全員行います)歯医者さんの虫歯の治療で行う注射と同じ成分で、感覚が分からなくなります。それによって検査後の「胃カメラ接触による痛み」を感じにくくする効果があります。

病院によっては、①鎮静剤の点滴をおこないます。製品名は「ドルミカム」「セルシン」といった薬が使われることがあります。鎮静剤を使用することでウトウトしたり、完全に寝た状態になる事があります。効果も個人差はありますが、数時間効くことがあります。

この①の点滴による鎮静麻酔は病院によっては行っていないこともあるため、事前にホームページや診察で確認しておく必要があります。
鎮静剤麻酔を使ったあとは、1時間ほど目が覚めるまで休んでおく必要があるため、休むためのスペースが必要だったり、また患者さんの状態をチェックするため看護師さんが必要であるため、施設の都合上、鎮静剤麻酔を使っていないところもあります。
また鎮静剤によって、痛みが感じにくくなる(分かりにくくなる)、息が浅くなって呼吸不全になるというリスクもあるため、医師によってはそのリスクを背負いたくないため「鎮静剤を使わない」というポリシーの先生もおられます。

また鎮静剤を使用すると、場合によっては夕方まで効果が残りぼ~とするため、一日は車やバイクの運転は出来ません。

当院でも楽に検査が受けられるように①+③で検査しています。鎮静剤も30分~1時間くらいで、目が覚めます。

+①で楽な検査をご希望なら、当院までご相談ください。 

②全身麻酔で使われる「麻酔」ですが、これは保険で認められていないため、通常病院で検査をするときに使用されることはありません。保険が通らない、というのはどういうことかというと、薬を使用したときに3割は窓口で患者さんから直接請求するのですが、残り7割分が国から「認めてもらえない」つまり7割分が支払われないということになります。当然その分は病院が負担する必要があります。赤字になるということなので、病院で使われることがないのです。
昨今、「プロポフォール」という麻酔薬を内視鏡検査で使用する病院がチラホラあります。プロポフォールは麻酔薬ゆえに、薬を使えば寝た状態になります。覚醒するまでの時間も早いため、検査後30分もすれば、もとの覚醒状態に戻ることがほとんどです。(それでも1日、車の運転は控えて下さい)

薬を使えば寝ることが出来て、血圧低下や呼吸抑制などの副作用も少なく、また覚醒までの時間も短い。そんな薬が開発されることを祈っています。

 

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