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ピロリ菌について、よく質問されること ※事前に読んでおいて下さい。

今回のテーマは「ピロリ菌」

今でも日本人の2000~3500万人!に感染していると言われており

多くの患者さんが検査、治療に来院されます。その中でよく出る質問をまとめてみました。

●ピロリ菌って何ですか?

ピロリ菌は4ミクロンの小さなバイキンで、土壌中などに生息しています。

乳幼児期に何らかのきっかけで口の中から入り、胃炎を起こし、潰瘍や胃がんの原因になります。

 

●ピロリ菌って移るのですか?

乳幼児期には移る可能性があります。この時期は免疫力も低く、胃酸分泌も少ないため、ピロリ菌に感染するとそのまま生息することになります。

逆に大人ではピロリ菌が口から入ったとしても、すぐに退治してくれます。

 

●ピロリ菌がいたらどうしたらいいのですか?

ピロリ菌は自然には居なくならないので、抗生剤の内服薬で除菌する必要があります。9割以上の方が消えます。

「ヨーグルトとかはいいのですか?」とよく聞かれますが、菌の数を一時的に減らすことができても、すぐに復活するため、根本的な治療にはなりません。

また 現在の時点で胃がんがないか胃カメラで事前に調べておく必要があります。

胃カメラでちゃんとチェックした人には保険が適応されますが、胃カメラを受けていない方は治療は保険が認められず自費診療になります。

 

●ピロリ菌は一度消えたら感染しないの?

データでは、0.2%(500人に1人)再感染することがありますが、ほとんどは感染しません。ですので、一度きちんと除菌する事が大事なのです。

また、一度消えるとほぼ再感染することがないので、「毎年ピロリ菌の検査をする」必要はありません。

 

ピロリ菌が消えたら胃は綺麗になるの?

残念ながら、慢性胃炎で変形(萎縮)してしまった胃の粘膜は元には戻りません。しかし、活動性を抑えることで、潰瘍や胃がんになる確率を減らすことは実証されています。

ピロリ菌が消えても、ちゃんと胃カメラでフォローしておきましょう。

 

ピロリ菌を調べたいのだけど、どうしたらいいの?

調べ方には主に胃カメラを使う方法と、胃カメラを使わない方法があります。

胃カメラを受けて胃炎があれば、その場で検査することができます。(保険適応)

胃カメラを使わずに、血液検査、便検査、尿検査、尿素呼気試験などで調べることができますが、これらは保険適応外(自由診療)になります。

 

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】
鎮静剤を使った楽な胃カメラ、痛くない大腸カメラをする内視鏡専門クリニックです。ピロリ菌感染症専門医として、積極的にピロリ菌の検査と治療を行っています。ピロリ菌を除菌することで胃がんの予防につながります。ご気軽に相談ください。
大阪市中央区、JR森ノ宮駅直結にあるクリニックです。京橋、玉造からもアクセス良好です。


ABC検診 胃がんのリスク分類、って何?

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】
鎮静剤を使った楽な胃カメラ、痛くない大腸カメラを行っています。
大阪市中央区 JR森ノ宮駅直結にある内視鏡専門クリニックです。

さて、今回のテーマは「ABC検診(胃がんリスク分類)」です。

最近では、人間ドックのオプションでも検査が出来るようになり、当院でもその結果を持って受診されるかたがたくさんおられます。

◆ABC検診とは

血液検査①ピロリ菌に対する抗体 と②血清ペプシノーゲン(胃炎の程度を反映)を測定し、その組み合わせで胃がんになるリスクを分類・評価する検診のことです。
ドックの血液検査でついでに調べられるため、よく用いられています。

A群:ピロリ菌抗体(―) ペプシノーゲン(―)
B群:ピロリ菌抗体(+) ペプシノーゲン(―)
C群:ピロリ菌抗体(+) ペプシノーゲン(+)
D群:ピロリ菌抗体(―) ペプシノーゲン(+)
(D群はC群と同じ範疇に含まれるため「ABC」検診となっています。)

例えばA群であれば、ピロリ菌に感染しておらず胃炎も殆ど無い胃であるということです。つまり、胃がんのリスクがほとんどないと考えれます。B群だとピロリ菌には感染しているものの、胃炎はそれほどひどくないため、胃がんのリスクも低いと考えられます。

D群は胃粘膜が高度に萎縮され抗体が陰性になってしまったものや、ピロリ菌が自然に排泄されたり、加齢によって抗体価が低下した場合が考えられます。

◆注意点①

ABC検診は、胃がんになる「リスクを分類」するものであって、胃がんかどうかを「診断する」検査ではありません。この部分は多くの方が誤解されている部分です。胃がんの発見には、胃カメラを受けておくことが大切です。

◆注意点②

すでにピロリ菌を除菌した方は、ピロリ菌抗体(+)となっているため、このABC検診での評価対象にはなりません。ピロリ菌に感染していた人(既感染)も胃がんのリスクはあるため、定期的な胃カメラ検査が必要です。なお、除菌=Eradication と訳されるため、このような方は「E群」と言われることがあります。

その他にも、胃薬を飲んでいる方、胃の切除手術をされている方、も正しい結果が得られない可能性があります。

◆注意点③

A群は、ピロリ菌がおらず胃炎もほとんどないため、従来は胃カメラの必要がないとされていましたが、最近のピロリ感染学会の報告では、A群からも胃がんの発生が多いことが分かってきました(2018年時点)。症状が有る方は、積極的に胃カメラを受けることをお勧めします。

以上、ABC検診についてまとめてみました。

当院ではピロリ菌の検査、治療を積極的に行っています。なぜなら、胃がんの原因のほとんどはピロリ菌だとわかっているからです。ピロリ菌が心配なかた、症状があるかたは積極的に検査をしておきましょう。

当院はピロリ菌治療、大腸ポリープ切除によって、胃がん、大腸がんの撲滅に努めています。