日別アーカイブ: 2018年3月4日

ABC検診 胃がんのリスク分類、って何?

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】
鎮静剤を使った楽な胃カメラ、痛くない大腸カメラを行っています。
大阪市中央区 JR森ノ宮駅直結にある内視鏡専門クリニックです。

さて、今回のテーマは「ABC検診(胃がんリスク分類)」です。

最近では、人間ドックのオプションでも検査が出来るようになり、当院でもその結果を持って受診されるかたがたくさんおられます。

◆ABC検診とは

血液検査①ピロリ菌に対する抗体 と②血清ペプシノーゲン(胃炎の程度を反映)を測定し、その組み合わせで胃がんになるリスクを分類・評価する検診のことです。
ドックの血液検査でついでに調べられるため、よく用いられています。

A群:ピロリ菌抗体(―) ペプシノーゲン(―)
B群:ピロリ菌抗体(+) ペプシノーゲン(―)
C群:ピロリ菌抗体(+) ペプシノーゲン(+)
D群:ピロリ菌抗体(―) ペプシノーゲン(+)
(D群はC群と同じ範疇に含まれるため「ABC」検診となっています。)

例えばA群であれば、ピロリ菌に感染しておらず胃炎も殆ど無い胃であるということです。つまり、胃がんのリスクがほとんどないと考えれます。B群だとピロリ菌には感染しているものの、胃炎はそれほどひどくないため、胃がんのリスクも低いと考えられます。

D群は胃粘膜が高度に萎縮され抗体が陰性になってしまったものや、ピロリ菌が自然に排泄されたり、加齢によって抗体価が低下した場合が考えられます。

◆注意点①

ABC検診は、胃がんになる「リスクを分類」するものであって、胃がんかどうかを「診断する」検査ではありません。この部分は多くの方が誤解されている部分です。胃がんの発見には、胃カメラを受けておくことが大切です。

◆注意点②

すでにピロリ菌を除菌した方は、ピロリ菌抗体(+)となっているため、このABC検診での評価対象にはなりません。ピロリ菌に感染していた人(既感染)も胃がんのリスクはあるため、定期的な胃カメラ検査が必要です。なお、除菌=Eradication と訳されるため、このような方は「E群」と言われることがあります。

その他にも、胃薬を飲んでいる方、胃の切除手術をされている方、も正しい結果が得られない可能性があります。

◆注意点③

A群は、ピロリ菌がおらず胃炎もほとんどないため、従来は胃カメラの必要がないとされていましたが、最近のピロリ感染学会の報告では、A群からも胃がんの発生が多いことが分かってきました(2018年時点)。症状が有る方は、積極的に胃カメラを受けることをお勧めします。

以上、ABC検診についてまとめてみました。

当院ではピロリ菌の検査、治療を積極的に行っています。なぜなら、胃がんの原因のほとんどはピロリ菌だとわかっているからです。ピロリ菌が心配なかた、症状があるかたは積極的に検査をしておきましょう。

当院はピロリ菌治療、大腸ポリープ切除によって、胃がん、大腸がんの撲滅に努めています。