ピロリ菌治療後の人は、ABC検診を受けてはいけません!

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

ちまたでは、ABC検診というのがよく行われています。導入する施設も増えています。
しかし、中には「ABC検診をしてはいけない」人が検査をされ、相談にこらえることがあります。そこで、今回はABC検診を受けてはいけない人の 解説をします。

■ABC検診とは

ABC検診とは別名「胃がんリスク分類」といって、胃がんにかかりやすいかを血液検査で調べることができるというものです。ピロリ菌感染を調べる抗体法と、胃炎の程度をしめすペプシノーゲン法とを組み合わせて、A/B/Cにランク分けします。

A群はピロリ菌抗体(-)ペプシノーゲン(-)で「ピロリ菌感染もなく、胃炎もない」という分類になります。C群はピロリ菌抗体(+)ペプシノーゲン(+)で「ピロリ菌感染して、胃炎も強い」という分類で、つまり胃がんのリスクが高いと考えられます。
Aが一番胃がんになりにくく 続いてB>Cの順になりにくいとされています。

■「ピロリ菌抗体」

ピロリ菌に感染すると、体内では抗体と言われる菌に特異的に反応する免疫物質ができます。ピロリ菌に感染した人はもちろん、ピロリ菌治療をした人でも抗体は残ります。しかし、その抗体の数値が低いと「抗体(-)」とされてしまうのです。

ピロリ菌に昔感染していた人は慢性胃炎が残り、胃がんリスクがあるのですが、ABC検診をうけると「A判定」とされることがあります。

■除菌後の人は、ABC検診を受けてはいけない!

もともとピロリ菌に感染していない人と、ピロリ菌治療をして除菌した人では、胃がんリスクが大きく異なります。しかし、ABC検診では、同じ「A判定」とされてしまうため安心してしまう人がいるのです。ちなみに除菌後の人は、E(Eradication:除菌)群とされ、ABC検診を受ける意味がないのです。

■そのほかにも、ABC検診を受けてはいけない人

●胃の手術をした
●胃酸を抑える薬を飲んでいる
●免疫抑制剤やステロイドを飲んでいる
●腎機能が低下している

以上の注意点を知ったうえで、ABC検診を受けるようにしましょうね。






DDまっぷ ドクターブログ 一覧