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ピロリ菌陽性と指摘されたら、胃カメラをしないといけない理由

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

検診でピロリ菌が陽性といわれて治療したいのですが、胃カメラが必要と言われたのですが、本当ですか?

こんな電話での問い合わせがありました。

答えは…

はい、胃カメラが必要です。でなければ保険適応にならず、自費になります

 

では その理由を解説します。

 

ピロリ菌に感染すると慢性胃炎を起こします。そして潰瘍や胃がんの原因になります。

簡単に書くと 「ピロリ菌感染→慢性胃炎→胃がん」となります。

もしも胃がんになると、手術や抗がん剤で莫大な費用がかかることになります。つまり国からとっても医療費がかかることになるのです。

そこで国の方針として2013年から

ピロリ菌陽性で胃炎になってはいるけど、胃カメラで胃がんになっていないと証明された人には、胃がん予防としてピロリ菌治療や検査を保険適応しましょう」となったのです。

 

ちなみに胃バリウムでは このルールは適応されません

「胃カメラをして」証明する必要があるのです。

 

ですので 人間ドックや検診などでピロリ菌が陽性と分かった場合には

胃カメラを受けて、早いうちにピロリ菌治療を始めましょう。

ピロリ菌治療は早いうちにするほうが、胃がん予防効果が高いことが証明されています。

 

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】鎮静剤を使った楽な胃カメラ、鎮痛剤を使った痛くない大腸カメラをしている内視鏡専門クリニックです。

JR森ノ宮駅直結にあるクリニック、大阪市内で京橋、玉造からもアクセス良好です。胃カメラや大腸カメラでお困り、お悩みの方はご気軽に相談ください。


胃がん、大腸がんに罹患する数 2018年9月最新版

【2014年 がん罹患数は86.7万例に増加】

2018年9月15日 国立がんセンターより発表がありました。

https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/0915_02/index.html

2014年に新たに、がんと診断された症例が全国で86万例以上で増加傾向にあります。(前年が84.9万例)そのうち男性が50万 女性が36.6万例でした。

部位別だと、

男性が>肺>大腸>前立腺>肝臓

女性が乳房>大腸>肺>子宮

と、胃がん、大腸がんは上位3位には入ってきます

 

胃がんの予防にはピロリ菌治療、大腸がんの予防にはポリープ切除が今の医療では大事だとされています。

これからも楽な胃カメラ、痛くない大腸カメラで早期発見に努めるとともに、ピロリ菌治療、大腸ポリープ切除で、胃がんと大腸がんの予防にも努めていきます。

 


がんを防ぐための新12か条 やはり食事と運動は基本中の基本

日常の診療の中で、よく患者さんに食事や運動の話をすることがあります。

国立がん研究センターがん予防・検診研究センターがまとめた「がんを防ぐための新12か条」が、がん研究振興財団から2011年に公開されており、それを掲載させていただきます。

すべてのがん治療の基本となる項目ですので 一度チェックしておきましょう。

1.たばこは吸わない

2.他人のたばこの煙をできるだけ避ける
3.お酒はほどほどに
4.バランスのとれた食生活を
5.塩辛い食品は控えめに
6.野菜や果物は不足にならないように
7.適度に運動
8.適切な体重維持
9.ウイルスや細菌の感染予防と治療
10.定期的ながん検診を
11.身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
12.正しいがん情報でがんを知ることから

(詳しい説明はがん研究振興財団のホームページを参照してください。)

特に食事に関しては、3~6で書かれています。どれも「当たり前」のことかもしれませんね。
テレビでは よく「●という病気には■という食べ物がいい」と言って興味をそそりますが
やはり大事なのは「バランス」です。
胃炎の方には、よく「塩分は控える」ように指導しています。
塩分は 胃の粘膜を直接障害を起こすためです。
でも 胃がん予防に一番大事なのは「ピロリ菌」の治療なんですけどね。

アミノインデックスと胃がん、大腸がんの関係

アミノインデックスについて

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

最近になり、人間ドックで行われる機会の増えたアミノインデックスについて解説します。

 Qアミノインデックスとは何か?

健康状態によって血液中のアミノ酸のバランスが変わることを利用したもので、各種のがんの患者さんのアミノ酸パターンがある。
血液検査でそのアミノ酸パターンを分析することで、現在、がんである可能性を評価する検査のことです。(がんを見つける検査ではない) また一度の検査で、複数のがんのリスクを調べることができる。

 

Qアミノインデックスの評価は?

ランクABCで判定します。 A<B<Cでがんの可能性が高い。

ランクA:がんのリスクは低い⇒定期健診やドックを

ランクB:がんのリスクが1.5倍程度高い⇒通常のがん検診を
(胃がん:バリウム検査 大腸がん:便潜血検査)

ランクC:がんのリスクが高い⇒精密検査を
(胃がん:胃カメラ 大腸がん:大腸カメラ)
胃がん:約10倍 大腸がん:約8倍 通常に比べてがんのリスクあり

Q アミノインデックスの特徴は?

①     一度の採血(5ml)で、複数のがんの検査ができる

男性:胃がん、肺がん、大腸がん、すい臓がん、前立腺がん
女性:胃がん、肺がん、大腸がん、すい臓がん、乳がん、子宮がん、卵巣がん

②     早期のがんにも対応(腫瘍マーカーとの違い)

注意点としては、けっして「がんがどうか診断する検査ではない」ということです。
あくまで がんになっている可能性が高いかどうか。
とはいえ、血液検査で調べることができるので 気になる方は検査してみるのもアリかと思います。(保険適応外で、約3万円ほどかかります)

 

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】
大阪市中央区 JR森ノ宮駅直結 内視鏡(胃カメラ、大腸カメラ)専門のクリニックです。
鎮静剤を使った楽な胃カメラ、無痛大腸内視鏡を行っています。

 


私の子供にもピロリ菌がうつっているの…?

当院には 30歳~40歳の方が多く胃カメラを受けに来られます。

検診でたまたまピロリ菌検査で陽性になったり、胃カメラでピロリ菌感染が分かったりと様々な経緯で「ピロリ菌感染」を知ることになります。

そこでハッと「自分の子供にもピロリ菌がうつっているかも…」と不安になる人が多くいらっしゃいます。

まず 感染しているかしていないか。これは症状だけでは分かりません。検査してみないと分からないのです。そもそもご自身も、30歳~40歳で初めて、自分がピロリ菌に感染しているのを知ったわけです。

そこで「子供にすぐ検査したほうがいいですか?」と聞かれます。

答えは「なんとも言えない」です。ピロリ菌の検査には、尿や便で調べる方法があります。ほかにも尿素呼気試験という息を専用バックに吐いて調べる方法もあります。自治体によっては、中学生や高校生を対象に調べているところもあります。しかし、保険では認められず自費での検査になります。

そして「自費でもいいから検査受けさせたいのですが、どうでしょうか?」と聞かれます。答えは「検査だけならいいですが…」です。

というのも、もしもピロリ菌がいてることが分かったとしても、小児には「ピロリ菌治療薬の保険が通らない」のです。国で認可された薬がないのです。
それ以外にも、小児期に除菌したとしても「再感染する可能性がある」のです。
一般的にはピロリ菌は2~5歳までには感染していると考えられています。
大人では感染しないと考えられています。しかし、小学生なら、中学生なら…というデータがないのです。

保険以外にも、耐性菌の発生する恐れや、薬の副作用の問題など、いろいろとあります。

お子さんが小学生くらいであれば様子を見つつ、成人になってからでも症状があれば早めに専門クリニックに行くように。その時でも遅くはありませんよ。と 当院では説明しています。

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】
鎮静剤を使った楽な胃カメラ、鎮痛剤を使った痛くない大腸カメラを行う内視鏡クリニックです。
ピロリ菌除菌治療にも積極的に取り組んでいます。


ピロリ菌治療後の人は、ABC検診を受けてはいけません!

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

ちまたでは、ABC検診というのがよく行われています。導入する施設も増えています。
しかし、中には「ABC検診をしてはいけない」人が検査をされ、相談にこらえることがあります。そこで、今回はABC検診を受けてはいけない人の 解説をします。

■ABC検診とは

ABC検診とは別名「胃がんリスク分類」といって、胃がんにかかりやすいかを血液検査で調べることができるというものです。ピロリ菌感染を調べる抗体法と、胃炎の程度をしめすペプシノーゲン法とを組み合わせて、A/B/Cにランク分けします。

A群はピロリ菌抗体(-)ペプシノーゲン(-)で「ピロリ菌感染もなく、胃炎もない」という分類になります。C群はピロリ菌抗体(+)ペプシノーゲン(+)で「ピロリ菌感染して、胃炎も強い」という分類で、つまり胃がんのリスクが高いと考えられます。
Aが一番胃がんになりにくく 続いてB>Cの順になりにくいとされています。

■「ピロリ菌抗体」

ピロリ菌に感染すると、体内では抗体と言われる菌に特異的に反応する免疫物質ができます。ピロリ菌に感染した人はもちろん、ピロリ菌治療をした人でも抗体は残ります。しかし、その抗体の数値が低いと「抗体(-)」とされてしまうのです。

ピロリ菌に昔感染していた人は慢性胃炎が残り、胃がんリスクがあるのですが、ABC検診をうけると「A判定」とされることがあります。

■除菌後の人は、ABC検診を受けてはいけない!

もともとピロリ菌に感染していない人と、ピロリ菌治療をして除菌した人では、胃がんリスクが大きく異なります。しかし、ABC検診では、同じ「A判定」とされてしまうため安心してしまう人がいるのです。ちなみに除菌後の人は、E(Eradication:除菌)群とされ、ABC検診を受ける意味がないのです。

■そのほかにも、ABC検診を受けてはいけない人

●胃の手術をした
●胃酸を抑える薬を飲んでいる
●免疫抑制剤やステロイドを飲んでいる
●腎機能が低下している

以上の注意点を知ったうえで、ABC検診を受けるようにしましょうね。


胃がんになりにくい生活習慣とは?

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

「胃がんのリスク検診(ABC検診)マニュアル」を読んでいて 非常に参考になるページがありましたので、一部を要約して解説します。

ズバリ テーマは「胃がんを遠ざける生活習慣」です。

ピロリ菌に感染していると胃がんになりやすいのは、このページを見ている方ならご存知だと思います。しかし、ピロリ菌に感染したからと言って全員が胃がんになるわけではありません。(10年で3%程度で胃がんが発症します)
そこで、少しでも胃がんになりにくくするための生活習慣のポイントをまとめます。

●タバコ
国際的にも 胃がんのリスクを「確実」に高めると判定されています。相対リスクは1.6倍程度を推計されています。

●塩分、塩蔵食品
塩分は胃がんリスクとなる「可能性が高い」と考えられています。タバコほどではないですが、やはり注意が必要です。特に男性で胃がんリスクが増加したとする報告があります。

●野菜
意外かもしれませんが?!、野菜や果物と、胃がん予防の関連はないか、あっても強くとされています。もちろん、だから野菜を取らなくてもいい、とはならないのですが。

●緑茶
緑茶にはカテキンという抗酸化物質があるのですが、胃がん予防効果は大きくはないと考えられています。女性では、緑茶の摂取量が多いほど予防効果があるという報告があります。
●コーヒーや飲酒
これも意外?!ほとんどの研究で関連が認められていません。

 

(少しでも胃がんになるリスクを減らすために)
■まとめ
野菜を多く摂って、塩分を控えること。そして禁煙すること。
そして何より大事なことは、ピロリ菌感染があれば除菌治療を行うことですね!

 


ペプシノーゲン法、って何?胃がんと関係あるの?

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

今回は 最近検診でも測定されるようになってきたペプシノーゲンについて解説します。

 

■ペプシノーゲン(PG)とは

消化酵素ペプシンの不活性前駆物質で、胃内で分泌。その1%が血液中に流出する。
ペプシノーゲンⅠとペプシノーゲンⅡがあり、Ⅰは胃の中の胃底腺からのみ分泌され、Ⅱは胃底腺以外の胃粘膜(幽門腺や噴門腺など)からも分泌される。

炎症が強いとPGⅠ、Ⅱともに増加するが、特にⅡで上がる。
慢性胃炎(主にピロリ菌の影響)で胃の粘膜が萎縮されると、PG1、Ⅱともに減少するが、特にⅠが下がる。

■ペプシノーゲン法とは

胃粘膜が慢性胃炎で萎縮すると、それに比例してPGⅠとPGⅠ/Ⅱ比が下がることを原理としており、胃粘膜の萎縮の程度、胃がんのなりやすさのマーカーとなる。
PGⅠ≦70 かつ PGⅠ/Ⅱ≦3で「陽性」と診断する。(単位は省略)
ただし、あくまで「胃がんのリスク」であって、胃がんの診断では決してないことに注意!

一方、ピロリ菌除菌できると、PGⅠ↓Ⅱ↓↓となるため PGⅠ/Ⅱは↑になる。
除菌治療に失敗すると、そのような変化は認められないことから、除菌の成否や、胃炎の改善の指標にも用いられる。

 ■ペプシノーゲン法の注意点

①     ピロリ菌を除菌すると、炎症が軽くなるのでPGⅡが下がり、その結果PGⅠ/Ⅱが高くなるため、PG法「陰性」になってしまう。
②     ペプシノーゲン法陰性からでも胃がんの発生がある。(未分化がん)
③     胃薬(PPI プロトンポンプ阻害薬)を服用している場合や、腎機能が悪い人では数値が変わってしまうことがある。

今回はかなり難しい内容になってしまいました。ピロリ菌の専門家でないとなかなか分からない話だろうと思いますが、検診で受ける人は少しは知っておきたい情報です。

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】大阪市内、JR森ノ宮駅直結 楽な胃カメラ、痛くない大腸カメラを行う内視鏡専門クリニックです。胃がんと大腸がんの撲滅に本気で取り組んでいるクリニックです。


ABC検診でまたピロリ菌がいてた!? 2回受けても意味ない?(ピロリ菌除菌後の方)

こんにちは。森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

今月 2人の患者さんから「ABC検診受けたら、またピロリ菌がいてるので病院に行くように言われました。昨年 除菌できたって聞いていたのに」と問い合わせがありました。

●ABC検診ってご存知でしょうか?

ABC検診は「胃がんリスク層別化検査」といわれ、住民検診や職域検診、人間ドックでも採用されるところが増えている。血液検査で、ピロリ抗体検査と ペプシノーゲン法を組み合わせて ABCDにランク分けする。A群は胃がんのリスクが低く、Dになるにつれて胃がんのリスクが高いという仕組みです。

●問題は ピロリ抗体検査

抗体とは、ある異物(抗原)に対して特異的に働いて、生体からその異物を除去するタンパク質のこと(免疫グロブリン)です。

ピロリ菌に感染している人でも抗体は存在するが、ピロリ菌がかつていた人(例えば 除菌治療をしてピロリ菌そのものがいなくなった人)でも、この抗体は存在する

●ということは

除菌した人は、ピロリ菌そのものが消えても抗体が陽性のままであることが多い。
ということは ABC検診をすると B判定やC判定になることがある。
逆に言えば A群にならないことも多い。

●実は
ピロリ菌の除菌治療を受けた人は ABC分類の判定対象にはならない。
E群(除菌=Eradication)として区別される。

これが 除菌治療後の人は ABC検診を2回受けても意味がないという理屈でした。

ピロリ菌に感染していた胃は、除菌後も胃がんのリスクが残るため、いずれにしても
定期的に胃カメラをすることが大切です。

 


逆流性食道炎と食道がんの関係 

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック 院長の藤田です。

今回のテーマは逆流性食道炎と食道がんの関係」

 逆流性食道炎の患者さんの多くが 食道がんを心配されています。

実は、逆流性食道炎と食道がんの直接の関係は言われていません

しかし注意点があり、逆流性食道炎で「バレット食道」が起こると、「バレット腺がん」という食道がんにはなりやすいリスクがあります。

 

◎そもそも食道がんには大きく2種類ある。

①    扁平上皮癌で、日本の食道がんの90%はこちらのタイプ。

②    バレット腺がんで、西洋諸国で多いタイプになる。

逆流性食道炎との関係が示唆されるのは ②バレット腺がんである。

 

 

◎バレット食道とは

食道の粘膜が円柱上皮と呼ばれる胃の粘膜と同様の組織に置き換わったものである。

胃食道逆流症(GERD)の患者の年間1-2%で発生するとされている。

肥満(メタボ)、喫煙者、高齢、男性の方がバレット食道の発生リスクである。

そのほかにもピロリ菌未感染や、胆汁酸逆流もリスクとされている。

 

◎バレット食道とバレット食道がん

バレット食道の患者の年間0.12-0.6%でバレット腺がん(食道がん)が起こる。

発がんリスクとして、白人、男性、高齢、慢性的な胃食道逆流症状がある、肥満(メタボ)、喫煙などが挙がられる。

 

大事なことは、バレット食道になる前の、胃食道逆流症(逆流性食道炎をふくむ)の段階で治療を行うことである。

内服治療としては、プロトンポンプ阻害薬(PPI)が一般的に使用される。

そのほかにもバレット食道からの発がん予防効果があるとされる薬剤には、アスピリン、非ステロイド性抗炎症薬、スタチンなどがあげられる。

逆流性食道炎のかたや、バレット食道と言われた方は 専門の先生にしっかり見てもらっておきましょうね。

 

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】
大阪市中央区 JR森ノ宮駅直結で 鎮静剤を使った苦しくない胃カメラ、痛くない大腸内視鏡を行っています。
逆流性食道炎やピロリ菌治療も積極的に行っています。