Nクリニック × McDavid Japan 共同開発の肘用サポーター

皆様、4WAYニット エルボーEP(品番:M5130)というMcDavidの肘用のサポーターをご存知でしょうか。

このサポーターは当院の医師・理学療法士とMcDavid Japanが共同開発したサポーターで多くのスポーツ用品店などで販売されています。

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当クリニックには以前から野球の投球で肘を痛めて来院される患者様が多くいました。病態やその障害の程度も様々ですし、治療法は低出力超音波(LIPUS)や理学療法士によるリハビリ、トレーナーなどによる投球動作指導、また時には手術などとこれも様々です。しかし、いつかはまた投球を再開する訳ですが、どんなに良い身体機能、効率の良い投球動作を身につけてもボールを投げるとその度に肘に負担がかかります。負担0というのはありえないのです。リハビリやトレーニングで1球あたり10の負担をかけていたものを8や7にはできます。それをさらに6あるいは5にできないか・・・と考えていました。その時に思いついたのがサポーターでした。例えば足首を捻挫してその予防にスポーツをする時はサポーターをするのと同じ発想です。しかし投球時に使えるサポーターをいろいろ探しましたが、肘への負担を軽減でき、かつ投球動作を阻害しないようなサポーターはありませんでした。

そのような中、数年前にサポーターのメーカーであるMcDavid Japanの開発チームの方と共同開発しようということになりました。野球の投球中の肘への負担のかかり方に着目し、その負担(肘への外反力)が肘関節にかからないような構造を考えました。そこから実際にサポーターという製品にする場合の素材やどういう形状にすれば良いかを開発の方と一緒に色々と考えました。さらに実際にサポーターをつけてボールを投げた時に邪魔になり、ボールを投げにくくなってしまっては競技復帰の際に使用できません。そのため腕を振っても邪魔にならないようにはどうしたら良いか・・・また投球中は汗もかきます。そのため通気性を確保するには・・・など、この辺りのことは我々には分かりませんので生地や糸などの素材に関しては開発の方に色々と知恵を絞っていただきました。そしてついに完成に至り2014年から販売が開始されました。

我々、医師や理学療法士の持つ医学的知識や解剖学的知識とサポーターの作成や素材に精通したサポーターのプロの方の知識と技術が合わさった非常に良いサポーターが完成したと思っています。製品の適応や使用に関してはNクリニックの医師、理学療法士もしくはクリニックの建物の1FにあるPEP Osakaのトレーナーにお尋ねください。

報告者:田中

 






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