日別アーカイブ: 2015年8月31日

全日本ジュニアテニス選手権2015

少し前になりますが、全日本ジュニアテニス選手権大会2015が、8月8日から17日までの10日間にわたり大阪の靭テニスセンター、江坂テニスセンターの2会場で行われました。その中で、当院理学療法士の田中と月田がそれぞれ8月8日・9日(田中)、9日・15日(月田)にメディカルルームトレーナーとして参加しました。

全日本ジュニア選手権2015②全日本ジュニアテニス2015

ちょうどこの頃は気温が35℃を超える日が多く、また、本大会直前には各地方大会やインターハイなど、連戦となった選手が多いこともあり選手の疲労がピークに達しているなかで試合となりました。そのため、メディカルルームでは特に熱中症予防や熱中症にかかった選手への対応に追われていました。

選手には毎日「セルフチェックシート」という体調管理シートを提出してもらい、選手とトレーナーが会話をする機会を設けていました。その中で、トレーナーは「この1ヶ月間で体調不良に陥ったことはないか?熱中症にかかったことはないか?」などを細かく聞いて選手の体調を把握するように努めていました。

熱中症は本人の自覚がないことも多く、予防も大切ですが熱中症にかかってしまった後の適切な対応も重要となります。簡単ではありますが、熱中症にかかってしまった時の対応方法を以下に記載しますので、是非参考にしてください。

【熱中症になったときの対策】

熱中症にはさまざまな症状があり些細な症状も見落とさないことが大切です。

①熱けいれん

ナトリウム欠乏性の脱水が原因で四肢や腹筋のけいれんと筋肉痛が生じる。

→生理食塩水を補給する。身近なものでは、OS-1やアクエリアス、ポカリスエットなどがある。

②熱疲労

脱水が原因で全身倦怠感、脱力感、めまい、吐き気、頭痛などの症状が生じる。

→日陰や空調の効いた部屋など、涼しい場所で衣服をゆるめて水分補給を行う。自力での水分補給が困難な場合は、ストローを使用する。

③熱射病

体温調整が破綻して生じるもので高体温や意識障害が生じる。

→日陰などの涼しい環境下で下半身を高く保ち寝る。霧吹きなどで体に水をかけ、うちわなどで扇ぎ、体温の低下に努める。また、頸、腋、太ももの付け根を氷などで冷やすと良い。

④熱失神

顔面蒼白、意識喪失、視覚異常、体温の上昇などが生じる。

→日陰などの涼しい場所で頭部を低くして安静位を保ち、意識のある場合には水分を補給する。

熱中症の症状が発症し、自力で水分補給ができない場合や意識障害、意識混濁、経過をみても症状の改善がみられない場合は救急要請が必要となります。熱中症は1~2時間の運動で生じることも多いことから、常に自分の体調を気にかけて快適に運動ができるように体調管理を実施しましょう。

 

報告者:月田