「かぜ」を知ろうその2

そんな無数にあるかぜのウイルスのひとつに「RSウイルス」があります。

珍しいウイルスでもなんでもなく、冬場にはその辺に大きい子や大人も含めてたくさんのRSウイルスのかぜがいます。

何回かかかっていくうちに症状が軽くなり、小学校に入るころにはふつうの鼻かぜ程度になっていくのですが、赤ちゃんが人生で初めてかかった、なんて時に、非常にしんどくなりやすいかぜのウイルスです。

RS肺炎で入院になる赤ちゃんが誰にうつされたかというと、つきそいで来た元気でぴんぴんしている鼻かぜの5歳になるお姉ちゃん、なんてパターンがあるわけです。

赤ちゃんで、多量の鼻水症状が長引くときや、気管支炎になっている時は敵の正体をはっきりさせて、今後の見通しを立てるためにも有用な検査かと思います(結果が陽性でも治療法が変わるわけではありませんが)。

「かぜ」ですんでいる段階では、検査をしても診断名が「かぜ」から「RSかぜ」に変わるというくらいしか恩恵はないかもしれません。

このRSウイルス、たしかにやっかいなかぜのウイルスですが、ややもすると迅速検査が一人歩きしすぎている感もあります。

「検査をしたら、かぜではなくRSだった。」というのは間違った説明で、これは「その1」でお話ししたように、いくらRSだろうが鼻と喉だけに留まっていれば、それはRSによるかぜなのです。

残念ながら、RSウイルスも直接やっつけるお薬はなく、かぜ薬による対症療法に加え、頻繁な鼻水吸引が有効です。

検査もインフルエンザ同様、鼻の奥に綿棒を入れる、こどもにとってはうれしくない検査ですので、必要な子にだけ行うよう私も心がけています。

その3に続く。

(医療保険上も外来では乳児(1歳未満)にしか適応はありませんが、かぜをこじらせて入院が必要になると、入院の部屋を決めるためにもRSかどうかの検査が必要になることもあり、外来のみの開業医よりも入院設備のある病院では1歳の枠を超えて検査をしている例が多いのが実情です。)

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