月別アーカイブ: 2015年3月

実家のことその8 呼び方

私には兄が2人いますが、小さい頃からの呼び方そのままに、「しげっちゃん」、「たっちゃん」と今でもちゃんづけで呼んでいます。

冷静に考えると40近いおっさんらに、「~ちゃん」もないのですが、もう30年以上この呼び方ですので、このまま死ぬまで突っ走ることでしょう。

最後のお別れの時、しわくちゃのじいちゃんになった兄貴達に「しげっちゃぁーん!」とか「たっちゃぁーん!」などと叫んでいる、これまたしわくちゃのじいちゃんの自分を想像するとちょっとわらけます。

ちなみに父のことは、小さい頃は「お父さん」と呼んでいましたが、いつしか「親父」と呼ぶようになりました。

母のことは最近まで「母さん」と呼んでいましたが、長兄が母のことを下の名前でさんづけ呼ぶため、今はその呼び方になりました。

現在、うちの長男は、私達をパパ・ママと呼んでいますが、はてさてこれからどう推移していくのか見ものです。

でも将来恋人を連れてきた時にうっかり今のまま「ママ」と呼んだら、ちょっとねえ。

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川崎病その4 見逃さないために

早期発見の難しい川崎病を見逃さないために、小児科医は様々な網を張り、神経を研ぎ澄まして観察しています。

高熱と体の色々な部分が赤くなるというのが特徴です。

 

①38.5℃以上の高熱が3日以上続く場合

(咳・鼻水のはっきりしたかぜでも高熱が3日以上続く場合にはこじらせていなかの確認のため受診しましょう)

②発熱を理由に受診して一旦帰宅となってから2日後でも発熱が続いている場合

(1回目の受診で今は大丈夫と言われても、熱が長引いた時は必ず再診しましょう)

③38.5℃以上の高熱+目が赤い

④38.5℃以上の高熱+首が痛い・耳下腺が腫れている

(首のリンパ節の腫れの可能性があります)

⑤38.5℃以上の高熱+体にべったりとした広範囲の発赤

⑥38.5℃以上の高熱+BCG接種痕の発赤

 

これらの症状がある場合には、家で長く様子を見ずに受診しましょう。

発症7日以内に免疫グロブリンの投与をすることが重要で、入院は発症5日以内が望ましいと考えられます。

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川崎病その3 治療

川崎病の治療の目標はとにかく心臓に後遺症を残さないことです。

熱が出始めた最初の1日目、2日目は熱以外の症状がほとんどないことが多く、病日が進んでいくうちに目や唇、指先が赤くなったり、首のリンパ節が腫れてきたりと少しづつ症状が揃っていくため、診断がつくのはだいたい発熱4~5日目となることが多いです。

体を守るべき免疫の暴走を抑えるための特殊な治療をするために、入院加療が必要となります。

この際に使用されるのは、血液製剤の一つである免疫グロブリンです。

人間の免疫の中のいい成分を抽出した製剤で、このお薬を点滴でしっかり投与することで川崎病の治療成績はまさしく劇的と言っていいほど改善しました。

詳しい作用機序はjはっきりしない部分もありますが、一部の免疫(ウルトラマン)の暴走を、投与した正常な免疫(かけつけたウルトラの家族)がなだめてくれるようにイメージしていただくとよいでしょう。

「輸血」や「血液製剤」という言葉は、まだ医療のレベルが未熟であった時代にHIVや肝炎ウイルスなどの感染を引き起こしてニュースを騒がせたことから、いざ必要になっても患者さんやご家族が不安になるのは当然のことです。

しかし、検査の水準は10年前と比較するだけでも比べものにならないほどの革新を遂げており、まさしくリスクはゼロではないという表現が適切なほど安全性は高いものです。

病院に行くための車の運転中の事故の心配の方が、その何百倍も現実的という時代です。

心臓に後遺症を残さないために、免疫グロブリンによる治療をためらうことは考えてはなりません。

 

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川崎病その2 発症のメカニズム

まず体を守る免疫の話を思い出しましょう。

ここでは免疫を体(地球)を守るウルトラマンに例えてみましょう。

ウルトラマン(免疫)は、ひとたび地球(体)にバルタン星人(かぜのウイルスや細菌)が侵入すると、すぐにシュワッチと駆けつけてやっつけてくれる有難い存在です。

この際、バルタン星人だけをピンポイントにやっつけることができればベストですが、映画などでもよくみると戦いの割をくらって結構周りの建物や公園も炎に包まれ被害を受けててしまっています。

この炎は地球を守るという大義のためには仕方のない犠牲で、免疫と外敵との戦いでは「炎症」という名で呼ばれます。

喉にかぜのウイルスが侵入して戦いが起こると、戦いの副産物として「炎症」が起こり、結果として喉が腫れて痛くなるという訳です。

かぜで熱が出たり、喉が腫れたりするのは、戦いの炎である「炎症」が原因なのです(かぜで熱が出ているのは戦っているサインという表現はよく聞きますね)。

さて、一般的な感染症ではこのように免疫と外敵との戦いが繰り広げられる訳ですが、川崎病ではどうでしょうか。

熱が出たり、目や唇が赤くなったり、首のリンパ節が腫れたり、まるで感染症のように体の中で強い炎症が起こる川崎病ですが、実はほとんどの場合対象となる外敵が存在していません。

簡単に言えば、バルタン星人はいないのに、ウルトラマンが興奮して街を壊して回っているのが川崎病のイメージです。

この場合ウルトラマンが特にターゲットにするのが、全身の細い血管であるため、炎症を起こした毛細血管は拡張して、走行が見えやすい眼球結膜、唇、皮膚、指先などに発赤が出現するのです。

数ある細い血管の中で、一番重要なのは心臓を取り巻く「冠動脈」という血管で、病気が長引いてここまで炎症が及ぶと一大事で、後遺症を残す可能性が高くなります。

 

注)川崎病の発症のメカニズムは未だに多くの謎に包まれており、上記は仮説の一つを分かりやすく例えたものです。

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川崎病その1 川崎病とは

今日は川崎病という病気についてお話ししたいと思います。

クリニックで毎日出会う子ども達の病気のほとんどは、数あるウイルス性のかぜをはじめとした感染症です。

川崎病はこの感染症とは一線を画する特殊な疾患であります。

目や唇が赤くなったり、体にべったりとした広範囲の発赤が出たり、BCGの接種痕が赤くなったり、首のリンパ節が腫れて痛くなったり、何だか不思議な症状が、長引く高熱とともに出てきます。

川崎病という病気が疾患として認識されたのは1967年と、まだわずか半世紀ほど前の話です。

この疾患の研究や治療に多大な功績を残されている川崎富作先生はまだ御存命で、日本小児科の世界における生けるレジェンドの一人と私は思います。

川崎病で一番厄介なのは、時に心臓の血管に影響してその後の人生に運動制限などの後遺症を残すことがあるところです。

まだまだ詳しい原因などはっきりしないことが多い疾患ですが、1年間に実に1万人以上もの患児が発症しており、まれな病気ではありませんので、ぜひ皆さんにも知識を持っておいて頂きたいと思います。

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